2010-12-08 13:26 | カテゴリ:未分類

ペースメーカー装着の乗客

    
   

  総武線でうとうとしていると、おばあさんの声がしたので目が覚めた。

   

  どうやら、優先席に座っている若者に対して「携帯電話を切ってください。私は心臓にペースメーカーをしていますから」という、きつい叱責を繰り返している。若ものは、バツ悪そうに立ち上がって、他の車両に移っていった。

 

  小生の座席は、はす向かいのおばあさんから5メートルぐらい離れた通常の座席であったのだが、おもわず尻ポケットの携帯電話を取りだして、スイッチを切ってしまった。

 

  次の駅では、乗り込んできた若者が優先席の隣のドアの前に立って、早速携帯電話を取り出して、操作をし始めた。それを見ていた件のおばあさんは、立ち上がって、若者に歩み寄り、「ケータイを切ってください。私はペースメーカーをしていますから」と、これまた強い口調で睨みながら詰問していた。この若者も黙って結局遠くの座席に移っていった。

 

  次の駅では、乗り込んできた若い女性が3名一斉にケータイを始めた。そのうちの一名は向かい側の目の前の優先席に座って始めたものだから、件のおばあさんは本当に怒り心頭で、「あなた、携帯をおやめください。私が倒れても、救急車で病院に連れていっていただけますか?!」というド迫力であった。彼女はすぐにケータイをしまったが。

 

  その後、おばあさんは本を読み始めたのだが、怒り疲れたのか、うとうとし始めた。平日の真昼の各駅停車の電車であったので、乗り降りの客は、ぱらぱらであった。しかし、あいかわらず、ほとんどの新しく乗り込んできた若者たちは、座席に座るとすぐに携帯をはじめていた。だが、寝ているおばあさんの様子は、特に異変が起きている様子ではなかった。

          

  小生は、目的の駅で降りようとして改めて乗客を見渡すと、優先席のおばあさんの横の降り乗りのドアを挟んで左の席には、若いサラリーマン氏が、小生が電車に乗り込む前からラップトップのコンピューターを操作しながら、耳にイヤホンをしていた。録音した音楽を聴きながらキーボードを打っているのかと思ったら、実はときどきケータイの画面を見ながらコンピューターを打つていたのだった。おばさんから2メートルぐらいの距離であったので、彼のケータイやコンピューターの電波が何らかの影響をおばあさんに与えていたのかもしれない。お互いに(おばあさんの場合は左に、若者の場合は右に「もたれ板」があるので、)見えなかったようである。

        

  実は、このおばあさんにとって原因不明の“直近の”電波障害のために、彼女はぐったりしていたのかも知れない。
         
      
(森敏)
    
付記:「優先席では携帯電話を切る」ということが、すでに定着したと考えているのか、最近では車掌が注意を促さなくなっている。乗客は平気で優先席でも携帯を使っているようである。これはちょっとやばい状況ではないだろうか。「黄色い吊り皮」の前の座席では携帯を切るべきなのだろうが、優先席のうちにはこの色のつり革がない座席もあるのである。

よく見ると乗客の2ー3割は携帯(iPhone?)を使っている。だから、車内は怪しい電波が飛び交っているだろう。いまやペースメーカー装着の客には電車の車内は危険きわまりない環境と言うべきであろう。
 
追記:先日、羽田ー成田間の京急線に乗ったら、以前にブログで紹介したときよりもはるかに、優先席での乗客の態度が、傍若無人になっていることを痛感した。携帯禁止の警告を貼り付けている黄色い吊革に掴まりながら携帯を見ていたり、座り客も殆どの若者が携帯を使っていた。しかも若い女性客に多い。

秘密

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