2010-10-10 18:21 | カテゴリ:未分類

科学的批判に耐えるデータなのだろうか?

   

  以下の報道がなされている。過去の米作日本一の収量を上回るという。その手法として述べられていることは、以下の3行である。

  

稲を大きくする効果のある窒素肥料を与え、増産実験を行った。稲が大きくなる分、倒れる可能性も増えるため、葉や茎を硬くするガラス成分のケイ酸が入った肥料を通常の2倍以上与えた。
 

  これらは何ら新しい技術ではない上に、記事の記述が定量的でない。だからこれだけの報道では、おそらく稲作の専門家には、この園芸高校で、昨年も、多分今年もお米が特別増収されるらしい特別の理由が、あまり理解できないだろう。

 

  このままマスコミに報道されっぱなしでは、記事に書かれている長野県農業試験場は形無しだろう。ぜひ、この高校の指導教員には土壌肥料学会の関東支部会などで、2年間の研究成果を詳細に解析した結果を発表してもらいたいと思う。

           

  専門家には常識であるが、専門外の方のために、小生が以下のことを少し補足しておきます。

     

  過去の1960年代に朝日新聞が主催して、全国の稲作農家や農事試験場を巻き込んで行われた「米作日本一」の競作の時も、今年のように気温が高く、したがって日射量が強い場合は、厩肥や堆肥などの有機物をあまり投入しなくて(つまり窒素成分をゆっくりじわじわ効かせなくて)、化学肥料を標準以上に多量に投入して、約1トンの多収穫が達成された例があります。こういう年は光合成が盛んなので、施肥された無機窒素の吸収同化効率が非常によくて、稲が倒伏せずに、稲熱(いもち)病などにもかかりにくく、最後まで生育するのです。また、現在では、お米の質(おいしさ)を考えずに栽培できる「飼料米」の品種の中には軽く1トンを超す場合があります。

       

       

コメ収穫量、今年も日本一? =高校生が10アールから1トン超-増産実験・長野

時事通信 1010()1530分配信

 テニスコート4面ほどの田んぼから、どれだけコメが収穫できるか―。昨年秋、日本記録を上回る10アール当たり1トン超の収量を達成した長野県立須坂園芸高校(須坂市)が、今年も実験水田の稲刈りを終えた。結果は今月下旬に判明するが、昨年並みの収量が期待できるという。
 コメ余りが続く中、同校の中嶋寿夫教諭(47)は「コメ作りの担い手は高齢化が進み、大規模な水田は世話できない。このままでは日本の稲作は立ち行かなくなる。収量を上げるしかない」と警鐘を鳴らしている。
 同校は昨年、県の奨励品種「キヌヒカリ」に、稲を大きくする効果のある窒素肥料を与え、増産実験を行った。稲が大きくなる分、倒れる可能性も増えるため、葉や茎を硬くするガラス成分のケイ酸が入った肥料を通常の2倍以上与えた。
 従来の最多収量は、食糧増産時代の1960年に秋田県で記録した10アール収量10522キロ。同校はこれを上回る11459キロを達成した。同じ市内にある県農業試験場のキヌヒカリの過去5年の平均収量は680キロで、中島教諭は「自分が一番びっくりした」と振り返る。
 ケイ酸の効果について、中島教諭は「稲や葉がしっかり立てば満遍なく日光が当たる。効率良く光合成が行われたのではないか」と推測する。
 同校3年の佐藤文彦さん(18)は「昨年のコメは十分おいしかった。自分たちのやったことで農業が変わる。世界的にみれば食糧不足なので、農業大学に進み、海外で技術向上にも取り組んでみたい」と話す。

       

    

(森敏)

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