2010-09-23 14:18 | カテゴリ:未分類

日本の国内世論が割れるのが一番よくない

  

今回の尖閣諸島周辺で中国漁船が日本の海上保安庁巡視艇に体当たりした事件で、中国側は盗人猛々しい論理を展開している。温家宝首相も国連で、世界に向かって煽りに煽っている。まさに「黒を白」と言いくるめている。この悪しき中国共産党のレトリックを聞いていて、心底、やはり中国の民主化はまだまだだなと思ったことである。WINEPのブログでも紹介したのだが、温家宝は地質学を修めた科学者であるのだが。

   

中国首脳の言辞がエスカレートするばかりでなく、様々な“対日カード”を切ってきている。文化交流ばかりでなく経済交流が一方的に遮断される事態がエスカレートしている。まさに中国の一党支配の面目躍如である。なんでもありの論理である。これに対して打撃を受ける日本側の生産業者や貿易業者からの経済降下への懸念の声が少しずつ表面化してきた。

   

しかし、テレビで、拓殖大学の森本敏氏が大いに心配しているのだが、日本側の国論が中国側が切ってくるカードによって、ずたずたに割れることが、まさに中国側の思うつぼなのである。中国首脳は「黒を白と言いくるめる」(すなわち「尖閣諸島は中国の領土であるという世界世論形成」の)ためにあらゆる角度からカードを切ってきて日本の世論の分断を図ってくるだろう。日本のどこかから「中国側にも一部の理がある」という声が挙がることを、期待しているわけである。

  

これに追随するかのように、東大や早稲田大学の中国史や中国政策などの教授や準教授が、日本の立場に立つ断固たる態度を表明せずに、中国側の見解を取り入れた客観性をよそおった、まるで腰巾着の世論工作のごとき記事をコラム欄に提供している。ほんとうに狡猾で見苦しい。彼らはこういう時のために、常日頃から中国側から特段の情報をもらって飼い慣らされているのだろう。チャイナロビーである。

  

躍進する中国は現在、中国の各地で国際学会の開催地を引き受けている。進取の気性にあふれかえっている。日本の大学との学術交流も非常に盛んであり、多くの日本の大学が中国の各地の大学と提携校となっている。そして日本の大学は多くの中国人留学生を引き受けている。今や20万人を下らないだろう。現在30万人受け入れ計画が進行中と聞いている。中曽根内閣以来両国政府が永年かけて営々として築き上げて来た、こういう未来に向けた若い人たちの交流事業も、短兵急な視点から、遮断されることになるのだろうか。

   

ただ、残念ながら日本に来る若いエリート中国人留学生でも、人民日報や新華社通信などの中国の体制側の情報をまず信じるようである。なかなか幼年時代からたたき込まれた反日教育の蒙昧から抜け出られないようである。インターネットの時代だが、頭に入る情報に自ら篩(ふるい)を掛けているようなのである。愛国的情報が大好きなようで。

    

中国のような一党支配の独裁国家では国民(人民?)は「行政」、「司法」、「立法」という日本の憲法が保証する三権分立の政治の仕組みさえ全く理解していないので、中国当局はひたすら日本を恫喝して日本の世論にくさびを入れさえすれば、日本の行政当局が超法規的に船長を解放するだろう、と信じているのであろう。

    

日本側は、まさに粛々と冷静に対処することである。

    

逮捕した漁船の船長への司法の審議を速め、判決は「有罪・巡視船に対するに損害賠償ン千万円・数年間の執行猶予付き」で、「本国への強制送還」というのが今後の筋書きであろう。調子に乗って確信犯的な船長が続々現れて来ないためにも、厳罰で臨むべきであろう。
  

 
この船長を決して中国帰還後の英雄にさせてはならないだろう。
  
           

(喜憂)

秘密

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