2010-08-22 11:07 | カテゴリ:未分類

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水平に延びている気根(?)

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新鮮な根冠細胞 

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古びた根冠細胞

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切断して水に浸けていた枝の下位の部分。
気根が真の根になって分岐根を出している。
水に浸かっていない左の上位の気根は2-3ヶ所
分岐しているが、空中をさまよっている。  
      
             
水平に延びるゴムの木の気根?

        

  出窓の外に鉢植えしている4本のゴムの木の一本の根元から、夏になってから、水平に、根とおぼしきものが、するすると延びてきた。一本だけかと思っていたら、その同じ茎の周りから次々と同心円状に同様のものが延びてきた。その発生部位がだんだん上の方に移っている。

   

  それぞれの先端部をよく見ると、根冠(root cap)とおぼしきキャップが付いているので、これは発生学的には根であろう(仮に気根と呼ぼう)。根冠は、新しかったり褐色化(多分リグニン化)している。いくつかの気根は根冠が剥離しているが、これはまた多分新しく作られて来るのだろう。

   

  通常の場合、土の中では、根はこの根冠を常に剥離・脱落・再生しながら、そのすぐ上の細胞分裂部位を保護しながら、重力や水分や養分の方向に、土中を伸張していく。

 

  しかし今のこのゴムの木の気根の場合には、空中に水平に根が浮游している。酸素や湿度には感じているのだろうが、水平に延びているところから察するに、重力刺激には応答していないと思われる。光に応答しているかどうかは不明である。
  
  いっぽう、以前に、ゴムの木から切断して、花瓶に浸けていたゴムの木からは、一番下の部位から無数の分岐根(Lateral roots)を持った細根が生えてきたが、その上の部位からも多くの気根が生えてきた。これらは水平か、重力の反対方向へ向かって延びており、途中で2,3ヶ所で分岐しているものもある。
  
  そこで、花瓶の中の水位を上げて、ゴムの木の下位の気根の一部が浸かるようにしてみたら、2-3日のあいだに、これらの気根は水中で重力方向に伸張し、多くの分岐根が発生してきた。水に浸けられたので安心して分岐根を出して、土の場合と同じく重力方向に伸張しはじめたのだろう。


  それにしても、鉢の土中にしっかりと根を張っているこの鉢のゴムの木は何故気根を出す必要があるのだろうか? 出窓の残りの3鉢のゴムの木からは全く気根が出る兆候はないのも、実に不思議である。気根発生の引き金(トリガー)は何なのだろうか?

     
  興味は尽きない。もう少し観察してみよう。
      
    
(森敏)
  
追記1:一方、我が家のガジュマルの木は、今年は頻繁に体のあちこちから気根を発生している。この気根は最終的には重力の方向に向かっている。今年の異常な高温が、ガジュマルのふるさとである南方の諸国の気候に一致しているからかも知れない。

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追記2:このゴムの木の気根のうち、根の近傍にあるものは、水平に長く伸びて自重で支えきれなくなった先端が、土にふれて、土に潜り込んでしまった。栄養の転流の吸収源(sink)であったのが、ぎゃくにしっかりと、養分を吸収して移行させる供給源(source)となったわけである。
  

秘密

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