2008-04-16 09:07 | カテゴリ:未分類

裁判員制度

 

   [後期高齢者医療制度]や、[裁判員制度]などいつのまにか知らないうちにいろんな制度が施行されていくようである。今後まだぞろぞろ出てくるのだろう。大部分は郵政民営化の選挙で小泉内閣に国民が圧倒的支持を与えたがために、中身も知らされないままにいろんな法案の中に紛れて、一挙に国会を通過していったもののようである。全部われわれ自らがまいた種である。

 

   先日、札幌の資料館というところをにふらっと入ってみたら、一部屋全部を裁判員制度に関して展示してあり、自分で裁判員として模擬裁判に参加できる20分間のテレビ映像装置が設置されていた。そこで参加してみた。刑事裁判のケースである。論点整理のプロセスでは、裁判員としてボタンを押して、裁判の方向性に影響を与えることができるようになっている。

 

   被告と被害者の関係が紹介され、目撃者の証言や、被告の証言や、凶器に使われた金槌などの物のありかなどが証拠となって審議がなされ、論点は傷害罪か殺人未遂罪かに絞られていった。被告に最初から殺す意図はなかった、と言う結論で、決がとられて最終的には傷害罪という判決が決定した。

 

   なかなか興味深かった。犯行に至る「動機の解明」ということが非常に量刑の判定には重要であること、そのことを周辺情報から煮詰めていくことが、けっこう複雑な論理実証的な手続きを経ていくのだということがよく分かった。

 

  人を裁くには情緒的な条件反射的な応答でなく、物証を中心に論理を展開していくことの重要性を、国民が理解するのには、この裁判員制度はけっこう教育的効果があるのではないだろうか。

 

   この制度が定着して数十年もすれば、郵政民営化選挙の時のようなファナテイックな反応をわれわれもしないようになるかも知れない。もう少し成熟した国民になれるかも知れない。小生はもう生きていないが。

 

(森敏)

秘密

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