2010-05-28 13:59 | カテゴリ:未分類


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天皇による無花粉杉の移植を、
神経質に見守る佐々木理事長

   

植樹祭はすばらしい行事である

    

  5月21日に神奈川県で行われた第61回植樹祭の行事がテレビで実況中継されているのを偶然見た。雨の中を多くの人たちが、白い雨合羽を着て長椅子に整然と座っているので、どうしてかと思ったら、一つの会場では天皇皇后両陛下がそれぞれで植樹を行い、もう一つの会場では、両陛下がそれぞれで植物の種子のお手播きをするというので、参加者が整然としている様子なのだった。

  

  木の鍬で植えたのはヤマザクラ、イロハモミジ、(無花粉)スギ、クヌギ、シラカシ、とあと2つ何か忘れた(うっかりメモしなかった)。サポートしている子どもと対話しながら実に丁寧にクワを入れていた。お手播きされた種子はスダジイ、ブナ、ヤブツバキ、コブシであった。これも子どもと対話しながら実に丁寧に播いていた。

 

  作業を終えて、子供がお絞りを与えると、両陛下ともに、汚れた手を拭いたあと、そのお絞りを丁寧に巻き戻して、子供に渡していた。

 

  これらの両陛下の作業時間帯はなかなかゆったりと時が流れて、ほほえましく思った。俗人には作り得ない雰囲気が出ていた。

 

  ところで、地球温暖化問題で日本の森林保全事業が今後どういう政策で推進されるのかが注目を浴びている。植樹祭がこれまで61年にもわたって両陛下を迎えて全国を巡って実にまじめに淡々と行われてきたことは、もっと評価されていいと思う。

 

  にもかかわらず高齢化が進み外材に押されて日本の森林は荒れる一方である。ダム建設が中止や廃止に追い込まれている一方で、若年森林労働者の雇用の創出による地域活性化と国土環境保全に大きく舵が切れるように新政権では予算を向けてもらいたいものである。

 

  テレビを見ていて、まことに驚いたことに、元東京大学総長であった佐々木毅氏が()国土緑化推進機構の理事長に就任していた。いろいろの人物が祝辞を述べて、最後に佐々木氏が延々と文章を読み開会宣言を述べたのだが、残念なことに彼の声には一番迫力がなかった。情熱が感じられなかった。

   

  神奈川県知事とともに、二人で雨の中を天皇と皇后にずっと付きっきりでいたので、肝心の自分の本番の時に疲れて気力が失せていたのかもしれない。

   

  佐々木理事長には、炭酸ガス吸収源として重要な役割を果たしている日本の山林の林業再生という、きわめての喫緊の環境問題に全力で取り組んでもらいたいものだ。

 

  ちなみに、余談であるが、このWINEP(植物鉄栄養研究会)は佐々木氏が東大の法学部の学生のころに入り浸っていた本郷西片の雀荘(じゃんそう)を改良して、つい最近まで、実験室を構えていた。今は不景気で場所を変えてしまったのだが。
   
(森敏)

秘密

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