2010-03-15 16:14 | カテゴリ:未分類

土佐弁の<おんし>と<おまん>の違いについて

 

      

  NHKの龍馬伝はほんとうに毎週日曜日の午後8時が待ち遠しい。こんな経験は我が人生で初めてのことである。

    

  高知市旭駅前町での生活から離れて60年になる。であるから、福山雅治が演じる龍馬伝を見ながらでも微妙な高知弁のニュアンスが分からなくなっている。

     

  そこで先日、12才年上の高知県須崎市出身の義兄と会ったときに、「<おんし>、と<おまん>とはどういう使い分けでしたっけ?」と尋ねてみた。小生が小さいときは男の子たちは皆おたがいに、<おんし>と呼び合っていたような記憶がある。

     

  義兄の解説では、土佐の龍馬の時代は侵略者である山内 一豊系の上士(じょうし)と土着の長宗我部元親系の下士(かし)に身分がわかれており、上士が下士に話すときは<おんし>と言っており、下士は<おんし>と言う言葉を使わなかったのではないか。それが、明治維新後身分差別がなくなって高知では<おんし>と<おまん>と両方が使われるようになったのではないか、という説である。これは案外正しいような気がする。

 

  むかし、小学校の先生に教えられたものである。<おんし>の語源は「御主(おぬし)」と言う敬語である。

   

  そのゆえんは、鎌倉での1221承久の乱の折りには、土御門上皇は何も関与していなかったので処罰の対象にはならなかったが、父である後鳥羽院が遠流の刑を受けたのに、自分が京にいるのは忍びないと、土御門上皇は自ら申し出て土佐国に流された。であるから、土佐にはいくつかの言葉の由来が貴族言葉で雅(みやび)なものがあるのだ、と。

     

  ところで、終戦後のわが家にはふるびた手回しの蓄音機があって、なぜかそのモノーラルのSP版に「おんしのたばこをいただいて。。。。。」という軍歌があって、それを親父が時々かけていた。この場合の<おんし>は母親に聞くと「恩賜」ということで、「天皇陛下からのご褒美を賜(たまわ)る」という意味だということであった。この歌は戦場で武勲を立てて天皇陛下からご褒美にタバコをもらった、と言う感激の歌ということであった。

    

  それにしてもNHK龍馬伝での広末涼子演ずる龍馬の初恋の人平井加尾(ひらい・かほ)の高知弁の演技はすばらしかったですね。後で姉に教えられたのですが、広末涼子は高知の出身なんだそうで。どおりで。。。。

          

(森敏)

  

追記:キーワードで検索すると、本物の<恩賜のタバコ>に未練のある戦中派がまだずいぶん居ることに驚いた。この歌の歌詞の一節めは、以下のとうりである。

恩賜の煙草いただいて
 あすは死ぬぞと決めた夜は
  曠野の風もなまぐさく
   ぐっと睨んだ 敵空に
    星がまたたく 二つ三つ

秘密

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