2010-02-11 18:15 | カテゴリ:未分類

お辞儀の角度

  

10日付の大衆紙「ニューヨーク・ポスト」は、「トヨタ自動車」の豊田章男社長が日本時間9日にリコールを発表した際の会見について、「お辞儀の角度が浅かった」と指摘した。謝罪した際のお辞儀について、「上半身の角度は60度だった」とし、「たった40度だった先週末のお辞儀よりも誠意がこもっていた」とする記事を掲載した。一方で、「日本で謝罪の際に必要とされるお辞儀の角度は75度」と紹介、「そこまでまだ足りていない」と指摘した。2111416分配信 日本テレビ

   

   西欧人にとってお辞儀というのは実に複雑な不思議な習慣に見えるようである。この記事で思い出したのだが、1997年に東京農業大学で国際植物栄養科学会議(International Plant Nutrition Colloquium)が開かれた。そのときに、礼宮がまだ皇族であり、大会初日のセレモニーに参加してくれて、講堂の舞台の中央に座っておられた。そして、主催者や来賓が演壇で次々と挨拶するのだが、その前に必ず礼宮の前に出て深々と90度に近い礼をしてから、講演を始め、終わってから深々と90度に近い礼をしてその場からを去るのだった。

  

  どの演者も、判でついたように都合2回礼宮に対して腰を折り曲げて、挨拶し、講演台の前後に2回礼をするので全部で最低4回も礼をするのだった。

     

  会場の後部座席で小生はこれを見ていたのだが、同じくそれを見ていた外国人が「何でみんなあんなに何回もPrincess Aya に対して深々と礼をするのだ?」と、実に実に不思議そうににやにや笑っていたのを憶えている。

     

  お辞儀の時に腰をかがめる角度が大きければ大きいほど誠意の深さを意味している、などと、単純に解釈されたらたいへんだ。ことはそんなに単純ではない。逆に、軽く腰をかがめる挨拶が「誠意がない」などとうけ取られたら大変だ。このあたりの「逆は必ずしも真ならず」という日本人の絶妙な感覚は、絶対に西欧人には理解できないだろうな、と今回のトヨタの社長の挨拶に対するニュースを見て思ったことである。

       

(森敏)

秘密

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