2009-08-20 12:10 | カテゴリ:未分類

「覚醒剤の陽性反応が出た」という表現について

 

酒井法子の毛髪から覚醒剤の陽性反応が出た、といって、騒いでいる。彼女の勾留期間の延長のために、10日目の拘留期間の切れる直前に、検察はそういう情報をマスコミに垂れ流(リーク)し、裁判所から彼女の勾留期間延長を勝ち取った。起訴(立件)に向けて、さらに証拠を固めるためという事である。

 

ここで報じられているキーワードである「覚醒剤の陽性反応が出た」という表現は実に微妙な意図的な表現である。あえて「覚醒剤が検出された」、とは言っていないところがみそである。「覚醒剤が検出された」と断定的に言えば、覚醒剤が同定されたということであるから、覚醒剤そのものの化合物か、その体内代謝産物が同定されたということになるからである。

 

反応が出たという言い方は、麻薬の量が確定できないが定性反応がでたということである。一体これはどういう定性反応なのだろうか? 

 

覚醒剤の定量分析法を文献で検索するとキャピラリー電気泳動法でやっているようである。それなら本命の覚醒剤やその代謝産物のピークが検出されており、定量的な値が出ているはずである。何故「反応が出た」という回りくどい言い言い方をするのだろうか?

 

「キャピラリー電気泳動法で覚醒剤かその代謝産物に分子量が似ている怪しいピークが出たが、これはもしかしたら、体内代謝産物でキャピラリー電気泳動上の保持時間が同じものを見ているのかも知れない」、という危惧があるのかも知れない。

 

覚醒剤を毛髪から精製したなら、すぐにガスクロマトグラフィーやキャピラリー電気枝移動と連動したマス(質量分析計)に架ければいい話だから、そこからわざわざ抗体反応などの感度の悪い定性反応をおこなうわけがないと思われるので、この定性反応的な「反応が出た」と言う表現には我が輩はどうも納得がいかない。

 

「実はあれは分析の間違いでした」ということにならなければいいのだが。

   

足利事件の菅家さんの場合のDNA鑑定は精度に欠ける誤謬による結果であった。にもかかわらず、彼は起訴され有罪実刑判決を受け、刑に服していた。

 

酒井法子を起訴するならば今回も警察の鑑識は科学的に絶対間違いない証拠を揃えてほしいものである。

     

繰り返し言いたいのだが、マスコミはムードで人を裁いてはいけない。

       

(管窺)

秘密

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