2009-07-22 17:54 | カテゴリ:未分類

「国際標準化活動実績」とは?「最先端研究開発支援プログラム」に思う

  

昨日解散した麻生政権のばらまき予算のプログラムの1つである、今をときめく総額5年間で2700億円の「最先端研究開発支援プログラム」の募集要項を読んでいたら、ひょんな事が書かれているのに出くわした。

  

この中心研究者の研究開発経歴の中に

    研究代表者として参画した研究開発の概要

    その他の大型の研究開発への参加歴

    国内外の有力な受賞歴(顕彰を含む)

    主な発表論文

    国際標準化活動実績

    現在までの研究活動による特許の出願・権利化・実施状況〈件数〉

等の書き込むべき覧がある。

  

我が輩の記憶では、これまで上記の項目の⑤の「国際標準化活動実績」などという項目はこれまでの国の資金へ申請書では見たことがない。したがって我々のような門外漢にはこの項目が何のことか詳しい意味が分からない。不親切なことに、その説明もない。

これは経済界からの要請で入れられた項目なのであろうか? いずれにせよこのような項目をさりげなく入れるところがいかにも文部官僚がやりそうなことである。

 

この項目が評価の時にどの程度の比重で使われるのかが書かれていないのであるが、生物系の応募者はこの項目を見てまず“めげる”(discourage)であろう。どんな優秀な研究者が高邁な計画を提示しても、この項目で、最初に排除できるであろう仕掛けになっているからである。

   

何でこんな余計な制限条項を入れたのだろうか? この項目を入れることでこの支援資金の特徴を出したつもりなのであろうか? この資格をクリアする応募者は最初から希少であるだろう。これでは研究者みんなに応募するなと言っているに等しい。総合技術会議に巣くう官僚のやることはよく分からない。

   

(管窺)

追記:このプロジェクトでは1件5年間で平均90億円を使える人材を全部で30人立てろと言うことである。

 

提案書の様式には採択のための評価の方法が全く記されていないので、現在進行形で、このイベントを請け負うことになっている学術振興会が、手法の検討をやっているのだろ。が、この団体は結局文科省の下請け機関だから、主案は文科省が作っているだろう。

  

最も予想されることは、すでに学士院賞をもらっている人物の中から比較的若い人材を祭り上げて、それに多くの人材が、ぶら下がる構図になるのではないだろうか。困ったときにはそういう事大主義的な、誰にも非難されそうにない採択の仕方が文科省は大好きなのである。麻生政権の存在中に、最終決定をしなければならないという実に拙速なやらずぶったクリのプロジェクトであるから。

  

  

そう思って、数えてみると、平成10年以降に学士院賞を受賞している理系の人物は87名である。このうち余りお金のかからないと思われる数学者やすでに死亡した人をのぞくと、80名弱となる。しかしすでに気力体力が向こう5年間持続しないような人材をのぞくと、多分4分の1の20名ぐらいが、このプロジェクトに祭り上げられる候補者であろう。

   

8月中に採択が決定されるという、最終結果を見なければ分からないが、採択された30名の人物のうちには学士院賞受賞者が10名は紛れ込んでいるのではないだろうか。 このような、すでに資金が潤沢な人物がさらに潤沢になるような選考をしてもらいたくないものである。

 

今となってはすでに遅いが、2700億円は地方の疲弊した大学の研究者に優先的に配布した方が、投資効率(地方経済の活性化、論文の生産能率の上昇)がはるかに上がるであろうと、我が輩は確信している。

秘密

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