2009-06-09 17:53 | カテゴリ:未分類

「京都の心地よさは危うさと裏腹」

  

  京都大学で新総長の下で新しく 京都大学理事・副学長を務めている大西珠枝氏が、これまでも京都大学の管理運営の中枢に居た経験から、U7(学士会発行 Vol26 June 2009)で以下の感想を述べている。今回の国立大学法人評価の結果を真摯に受け止めての発言だと思われるが、実に的確な指摘だと思う。学内の反発を恐れてなのか、極めて遠慮がちな発言ではあるのだが。

  

  問題はこういう大学中枢の切実な危機意識を京都大学の現教員達がどれだけ自分たちのことと受け止められているのかだと思う。

   

  以下に引用する。

  

 京都大学は自由な学風が伝統であり、また魅力でもあります。そのため情報も各部局が独自に発信していて、それはそれで京大らしくていいと思う。一方で、本部が調整役になって全学で共通の方向性を打ち出すことは得意でないように思います。世界も含め大学間の競争が激化したいま、小さな大学や地方の大学は必死にまとまって一つの方向性を出し伸びていこうとしていますが、その点での危機感は薄いと言わざるを得ません。

 京大クラスの規模になると、明確に一つの方向にまとまることは容易ではありませんが、各部局であれこれやるなかで、それらが必ずしも効果的に機能していないところもあります。東大は、東京にあるがゆえに情報発信しやすく、入ってくる情報も多く、その情報量によりかく乱される危険性もある。京大は地理的な事情もあり、そうした情報の混乱にのまれずに済むという見方もありますが、それは情報不足であるとも言えます。理想は必要な情報は常に入るようにしたうえで、過たない方向性を出して、それを大学全体として情報発信していくことです。情報から隔離された状態で自分たちの満足だけでやっていたのでは、大学法人としての歩みに必ずしもプラスになるとはいえません。京都という土地の心地良さは危うさと裏腹なので、そのマイナス面に対してはもっと厳しい目を光らせるべきだと考えます。

  

森敏) 

 

 

秘密

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