2009-04-14 11:51 | カテゴリ:未分類

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    写真1。円山公園の有名な枝垂桜。 

樹齢60年しか経ていないのに頭頂部が枯れて伐採されている。

 

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      写真2。京都鴨川縁のしだれ桜。

   すでにかなり頭の部分の枝が枯死している。

 

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  写真3。東京大学安田講堂前のしだれ桜。よくみると

 小鳥が枝の湾曲部分の頂点に止まっていることがわかる。 

 

   

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     写真4。平安神宮前の公園のしだれ桜。

     そろそろ頂点が寂しくなりかけている。

 

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写真5。皇居北の丸公園出口付近のしだれ桜。今が盛りの樹形。

    

円山公園の枝垂(しだれ)桜に思う

  

京都円山公園のこの枝垂桜は毎年衰退の一途をたどっている(写真1)。あちこちの枝が切られてかわいそうである。毎年これを見るとがっかりする。人々はせっかく春の華やかさを求めていくのに。。。

  

外見ではこの樹の養生を強化している様子だが、一向にらちがあかない。事態は悪化の一途をたどっていると素人目には思える。回復に向かっているとはとても思えない。観光客に、いわゆる <もののあはれ> を感じさせるために京都市は敢えて、この衰退した樹を見させ続けているのであろうか、と皮肉りたくもなる。昨年外国人を連れてこの夜桜を見せたのだが、かなりがっかりしていた。紹介した小生が恥ずかしかった。

 

せめてもの救いは、この円山公園を山のほうに登っていくと、すばらしく成長しつつあるしだれ桜が数本見られることである。

 

機会があって京都在住の数人に質問すると、皆さん誰もが、「観光客の皆さんがおおいに『なんとかしろ!』と声を挙げてください」と思っている様である。そうすれば腰の重い京都市当局も何か思い切ったことをせざるを得なくなるのではないかということである。誰もこのままでいいと思ってはいないようである。

 

ではこの枝垂桜の修復にとって、現在一体何が阻害要因なのだろう。4月11日の朝日新聞によれば第16代佐野藤右衛門(さのとうえもん:81歳)という「桜守(さくらもり」がこれを管理しているようである。彼が『頑固』故に誰も手を出せない雰囲気があるのかも知れない。それが事実だとすれば伝統を重んじすぎるのではないかといわざるを得ない。

 

私見だが、あちこちのしだれ桜を観察していて、気が付いたことがある。それは、しだれ桜は、すべての枝がしだれるので、樹の一番高い頂点の枝もしだれている。この頂点の枝から次第に、しだれ桜は花が着かなくなって枯れて行くように見える(写真2,3,4)。

 

何故だろ言うかと考えた。多分、カラスや他の鳥がこの頂点のしだれた枝に止まりやすいからではないだろうか(写真3に示すように、東大の安田講堂前の垂れ桜の枝には鳥が止まっている)。ほとんどの鳥は一番高い小枝に止まる習性がある。しだれているのでその枝がしだれて弧を描く直前のしっかりした変曲点の部分に鳥は止まることになる。

 

鳥が頻繁に止まる事によってその枝の変曲点の部分がまず鳥のフンや爪のひっかき傷が付いて形成層(師管や導管)がむき出しになって体液の流れが切断される、すなはち、物理的に水が枝の先端まで行かなくなったり、養分が転流しなくなったりして弱る。そしてそこから菌が感染する。そして結局その小枝全体が枯れる。そうすると次にその下段のしだれた小枝が鳥が止まりやすくなるので、また鳥が止まって同じようなことが起こる。そのようにして上の枝から次々と枯れていく。そして大枝全体に菌が回って、その大枝を伐採せざるを得なくなるのではないだろうか(写真1,2)。

 

枝が枯れると、カビやキノコが繁殖すると同時に、多分白アリなども頻繁に侵入することになる。そうすると加速度的に“うろ”などの形成が促進される。であるから、木の根元への白アリ対策なども桜の延命のためにはかなり有効かも知れない。

 

ソメイヨシノなど枝が斜めに直線的な姿の他の桜の品種は鳥が止まりにくいので、一番上から枯れるということが少ないようである。

 

であるから、有名な観光地のしだれ桜がある程度大きくなってきたら、頂点の枝の部分に鳥が止まりにくくなるような対策をするとよいのではないだろうか。冬場の裸の桜の樹全体をネットで覆うか、生け花の剣山のような槍状の物を頭頂部に立てるのである。次のブログで述べるが、京都駅ではこの剣山の方法でハトのフン公害対策をしっかりと行っている。

  

(森敏)

秘密

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