2008-12-23 10:10 | カテゴリ:未分類

黒澤明の映画 『乱』を鑑賞する

   

  昨晩、テレビで黒澤明の「乱」を見た。

 

  とにかくどのシーンも色合いが素晴らしく、カメラアングルが素晴らしかった。撮影が凝りに凝っていることがよく分かった。最高のサービス精神を感じた。

 

  ひとつだけ違和感があった。ピーター・某が演じる道化役である。狂言回しのように演じさせられたのだろうが、動作がまさしく狂言の所作で不自然で目障りで仕方がなかった。

 

  以前に見た同じく黒澤明の『虎の尾を踏む男』の義経に対する道化役である榎本健一(通称“えのけん”)の役柄も不自然に思ったことである。

 

  それで思い出したのだが、手塚治虫の漫画でよく出てくる “ひょうたんつぎ”(http://www.russian-zakka.com/mato/ma-025.html)の役割である。これは読者に対するサービスで、フッと緊張をほぐすために登場してくるように思うが、実に自然である。読者はそれをストーリーと関係が無いものとして、次に読み進めばよい。

 

  ところが、映画では道化役が主人公と直接かかわった人物として登場している。その役柄が最後まで意味不明である。多分外国人には絶対に理解されないだろう。『乱』が当時のグランプリ映画賞を逃した所以ではないだろうか?

 

  と、まあ気になった点があったが、映画が終わったあとはほんとうに爽やかな気持ちになった。「亡き黒澤さん、ほんとうにありがとう!」といいたい。

  

(森敏)

秘密

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