2008-12-20 09:30 | カテゴリ:未分類

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          BTペレット

 

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       BTペレット成型品

 

BTペレット

 

  先日の「エコプロダクト2008」展示の3つ目を紹介する。 

 

<たべられなくなったお米>からつくったBTペレットというのが展示されていた。お米70%とポリプロピレン30%のプラスチック成型した物である。

 

これを用いて作られた食器類や様々な品物が展示されていた。事故米、古古古米、カドミウム汚染米など政府保有米から廃棄される<食べられなくなったお米>(としか総称できない)お米の有効利用に貢献しようという試みである。

 

このBTペレットは用途の耐久性等、色々問題はあるだろうが、大胆な試みだと思う。農家が丹精込めて育てたイネが、せっかく光合成して炭酸ガスを同化した種子を、国民の税金をかけて政府が集めた、そのお米を、汚染しているから食べられないからといって、そのまま石油エネルギーを使って焼却するのは、これ以上考えられない人類の愚行だと思う。もったいない限りである。

 

したがってこれをもう一度有効利用してみようという試みは極めて納得がいく。現今流行しているポリ乳酸プラスチック成型品とどちらが「環境LCA」で低い値になるか、計算してみるのも一興であろう。

 

ポリ乳酸成型品は土壌微生物が豊富な土に戻されれば時間がかかっても微生物分解されていずれは炭酸ガスになって行く。従って焼却に重油などのエネルギーを必要としないので環境へのカーボン(C)負荷が少ない、ということが開発側の“売り口上”になっている。しかし、いらなくなったポリ乳酸成型品がそのまま焼却処分に廻されれば普通のプラスチック製品と環境LCAは変わらない(現状では堆肥に混ぜられているという情報を聞かないので、たぶん焼却にまわされているのだろうと思われる)。このことは上記のBTペレットにも実用化されれば将来同じことが言えるだろう。

 

ただ、ポリ乳酸の合成(発酵)とプラスチック成型にかかるエネルギーと比較して、BTペレットの成型(まぜてかためるだけ?)にかかるエネルギーでは、後者の方がエネルギーを少なくて済ませられるのではなかろうか。

 

また、BTペレットが軌道に乗るためには政府から譲り受けられるはずの<食べられなくなったお米>の値段、すなわち原料費が、ポリ乳酸原料のトウモロコシ原料などよりも安くなければBTペレット開発側のメリットないだろう。

 

産業発展の歴史をみれば「廃棄物利用」こそ新しい産業分野を切り開いてきたのである。

 

今後いろいろの困難な問題が予想されるが、BTペレットにはぜひがんばってもらいたいものだ。

  

(森敏)

付記:環境LCAについてはWINEPブログの別の箇所ですでに解説した。

 

秘密

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