2008-11-14 18:39 | カテゴリ:未分類

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よく観察するとススキの葉には白い縞模様があるのをご存じですか?

 

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      縞模様は必ずしも一定の間隔ではない。

      縞模様は主脈に対して対称形である。

      縞模様のある部分はくびれて葉の生育が悪い。

   

  

ススキのはなし

   

秋といえばススキである。ところで、長いススキの葉は一定間隔で緑色が抜けて白い縞(しま)模様になっていることをご存じだろうか?。

  

この縞模様は何故起こるのだろうか。あちこちのススキの葉を観察すると、この縞模様の間隔は個体(と言っても根茎がつながっているので群落と言った方がいいかも知れない)によって異なるようである。

  

時々全く縞模様がない葉も見られる。

  

普段、ウイルスが植物に飛び込んでできる葉緑体の欠損模様(白色化)は葉の葉脈に沿って縦に起こる場合が多いのだが、このススキの場合は、葉を見事に横断する形で起こっている。

  

であるから、このウイルスは葉が伸びていくときに、幼芽のときにごく短期間に発現して、すぐまた発現をやめる、というような遺伝子発現のプログラムになっているように思われる。

  

青森の商店街でオバーさんに教わったのだが、青森ではこの縞があるのが「ススキ」で、無いのが「カヤ」と呼ぶのだそうである。本当だろうか?

  

ちなみに、イネをある程度大きく育てて、そのあと徹底的にカリウム欠乏にすると、この縞模様が1センチぐらいの等間隔できれいに現れる。であるから、何らかの意味で、ウイルスがカリウムのトランスポーターの発現阻害を行っているのかもしれない。

 

「カヤ」の進化のある時期に、葉に特異的に発現するカリウムのトランスポーター遺伝子のDNA配列部位のどこかにウイルスが飛び込んだ遺伝的変異株が品種になって固定したものが「ススキ」なのかもしれない。

    

植物の表現型から、遺伝子発現を想像するのはなかなか楽しいことではあるが、まだまだ植物の色や形態の現象と遺伝子との連関の知見が乏しすぎる。これからどんどん増えていくのだろうが。

    

 

(森敏)

秘密

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