2008-11-01 21:51 | カテゴリ:未分類

dodekabocya.jpg 

    左は100キログラムばかりのどでカボチャ

 

ジャンボカボチャに思う

   

 有楽町の「東京フォーラム」の地上の路上の街路樹の下にはハローウィンにちなんで、表面に笑い顔などが描かれている巨大カボチャがいくつか展示されている。なかなか愛らしい。

 

 日本では「どでカボチャ大会」が例年小豆島で開かれているが(今年は530.9キログラムで富山の長谷一司さんが優勝した)、世界でもこのジャンボカボチャ大会が開かれている、今年はだれが世界大会で一等賞を獲得したのか、まだ新聞では報じられていないようである。

   

 ところでこの世界中の人が栽培している「どでカボチャ」はAtlantic Giantという品種に限られており、これはで西洋カボチャ(Cucurbita maxima)であるが、まだ系統が安定しているわけではないので、だれもが400-500キログラム級のカボチャを栽培できるわけではない。

   

 栽培には大量の化学肥料と有機質肥料を投入しており、農薬も多種類使用している。そうしなければすぐに病気にやられて腐敗してしまう。まさに肥満児の典型みたいな育て方をしなければならないようである。遺伝的素因としては普通のカボチャの100倍以上の重量があるわけである。食べるとまずいとのことである。

    

  この栽培法は出来るだけストレスをかけずにていねいにやる。雨に当てない、温度管理、土壌水分管理、多肥、腐敗防止のためにカボチャの下にマットを敷く、摘果して実をひとつだけそだてる、そのひとつの実のために必要な光合成産物を獲得するために広い面積に蔓(つる)を生やす必要があるなどなど。

 

   つまり、環境ストレスに対抗するための各種の遺伝子発現を低いレベルに押さえ込んで、すべての光合成同化産物が1つのカボチャの実が肥大するためにのみ転流するように、栽培これ努めるわけである。

 
 
  むかしの恐竜はなぜあんなに大きかったのだろうか。 南方のシダには今だにとてつもなく大きいものがある。 昔シベリアに隕石が落ちてその放射性突然変異で周辺の樹木がめちゃくちゃ大きくなったことがあった。 手の平大のミニチワワ犬が開発されたとか、逆に哺乳動物でもシラス鯨はなぜあんなに大きいのかとか、サイズに関わるニュースはわかりやすくて人目を引くのだが、その中身は学問的にはなかなか深淵である。

  

  熊本市の崇城大学・生物生命学部・応用生命科学科の大島靖美教授は九州大学教授の時から<生き物のサイズを決定する遺伝子>に線虫を用いて取り組んできたが、現在この「どでカボチャ」を用いて植物のサイズを決める原因遺伝子の同定作業を行っている。

   

(森敏)

秘密

トラックバックURL
→http://moribin.blog114.fc2.com/tb.php/314-a5bb5f1b