2008-10-30 22:12 | カテゴリ:未分類

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     大学発の展示ブースが80ばかり

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   お米から作ったうどん麺(べー麺)

    

     

アグリビジネス創出フェア2008(2日目)

 

今回のイベントでは、昨年に比べて格段に大学の知財部門からのブースが多かったように思う。特に地方の大学では今や、産・官・学連携研究費が必須の大学の収入資金源になりつつある。したがって、こういうイベントに参加することによって、研究のタネ(シーズ)が得られたり、製品開発の提携相手を模索できたりするので、ここでの展示や参加が半ば大学の知財部門には義務つけられつつあるのかもしれない。

 

朝10時から夕方5時までじっくりと見ていたら、全く時間が無くなって、肝心の大学関係の展示をほとんど見ることが出来なかった。真剣さが強く感じられた民間のベンチャー的な起業家のブースの方がすでに製品開発されていたり通販での販売がおこなわれていたりしていて非常に面白く感じられたので、ついついそちらの方の見学に時間が取られてしまったからである。

 

300ばかりブースの数があったので、2日間ではとても回りきれなかった。せめてあと1日あれば、全体像を詳しく俯瞰することが出来たように思う。

 

これまでの私的な感想では、やはり日本はお米を中心に農・林・漁・発酵工業との連携、さらに医療との連携をすることに重心を置くべきではないかと改めて思ったことである。

 

コムギの替わりに「米パン」を製品化する試みは4年前の筑波であった「世界米シンポジウム」の時の展示品では未だ完成品とはいい難いものであったが、現在は米粒の超微細粉化に成功して、米パン商品化に成功したと最近新聞でも報じられていた。このように質の面での製パン特性の向上ばかりでなく、コムギの値段が上がっているので米パンはコスト的にもコムギパンと戦えると言うことである。

 

昼食時に会場付近のパスタの店に出かけて日替わりランチを頼んだら、なんと、添え物に五穀を表面にまぶした小さなパンが出てきた。明らかに普通のパンよりも「もちもち感」が強いので、「これは米パンですか?」と給仕の女性に聞くと、「近所のお店から買ってきたものですので素材はわかりません」という返事であった。パン屋から買う方も米パンということに気がついていないのかもしれない。

 

今回、べー麺(「白米うどん」や「全粒米うどん」)に挑戦している会社があった。この会社では「米カステラ」も作っており、試食してみると普通のカステラと遜色がなかった。一袋「べー麺」をもらってきたので近々試食するつもりである。

 

新潟大学発の製品では超高圧を加えて澱粉をアルファー化したお米や、八種類の穀類をまぜた8穀米というのを超高圧で製品化したものをすでにメーカーが売っていた。普通に炊いてほくほく感があるということである。これもサンプルを頂いたので試してみるつもりである。

 

一方、お米の胚乳の部分に特異的に発現するグルテリンプロモーター(GluB)を使って腸管免疫タンパク質を胚乳に作らせるベンチャーの試みもあった。こういう遺伝子組み換えを用いたブレークスルーになるような製品開発には日本の食品企業や医薬品企業は現在の所「からっきし非協力」である。ので、国が徹底的にサポート体制を継続するべきであろう。アメリカのかっての大化学メーカーはすべて遺伝子工学による医薬品開発にかじを切っている。

 

お米の胚乳は今やあらゆる人間の生体物質の製造工場たり得る時代に突入している。せっかく日本が開発した先端的な技術にもかかわらず、他の国のメーカーがこれを使って医薬品開発して特許を取得して、その製品を日本が買うという構図が近未来的に必ず起こりうることである。いずれ日本の製薬メーカーはそれらの製品を輸入するという愚挙を演じることになるだろう。

 

遺伝子工学に対する国民の知的理解力の向上が急務であることを改めて実感したことである。

  

(森敏)

 

秘密

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