fc2ブログ
2024-04-07 19:22 | カテゴリ:未分類
  今朝はまれにみる陽気の桜日和であったので、ついつい家を浮かれ出てしまった。文京区の巡回バス(ビーグル)に乗って、数年ぶりになんとなく椿山荘に直行した。

人工雲海
椿山荘テラスからの眺め:人工雲海。左上は三重塔

  庭園内にある多数の桜がまさに満開で、テラスから向かいの小山の三重塔に向かって視界を泳がせていると、突然、湖面や塔の下の周辺などのあちこちから、霧が激しく噴出してきて、瞬く間に池面を覆い雲海を形成した。あたりにゆっくり3分間ぐらい漂って、そこから次第に建物にせりあがってきて消えていった。なかなか壮観な仕掛けであった。椿山荘にはしばらく来ていなかったので、こんな幻想的な催し物があるとは全く知らなかった。

  室内に入るとさりげなく小さなパンフレットが机の上に置いてあって、「東京雲海と夜桜雲海」と銘して30分ごとに昼も夜も霧を噴出している(夜はライトアップしてさらに幻想的であるようだ)との記載があった。

スライド1
和敬塾の門柱


  相変わらずレストランはお客が順番待ちなので、食事は断念して椿山荘の外に出た。外のいくつかのレストランも行列だったので、付近をしばらくさまよっていると、旧知の「和敬塾」前に来た。ここは村上春樹さんが学園闘争のころ2年間ほど住んでいたということで有名な民間の学生寮である。

  建物から学生が出てきたので門の入り口にある「令和6年度入塾式ご来場の皆様」という張り紙について質問してみた。

スライド2
入塾式の案内

「入塾式の訓辞は学生代表が垂れるんですか?」
「そうです。ここは全部学生が管理運営しています。」
「つかぬことをお聞きしますが寮費はいくらですか?」
「月に約9万3千円ばかりです。バストイレ付きで、朝晩食事付きです。昼食は必要なら弁当が買えます。」
「村上春樹さんの本には朝6時に起きて庭に出て国旗掲揚!とかかれていますがまだその風習はありますか。」
「あれは嘘です。創作ですね。この寮は、今は右も左もありません。」
インターカレッジな寮なんですね?外国人も受け入れていますか?
「いますよ」
「お二人はどこの大学ですか?」
「早稲田大学です。」
「頑張ってください!」

スライド3
問答に応じてくれた二人の早稲田生

  写真を撮らせていただいて分かれた。しばらく見ていると、新しい塾生の父兄と思しきカップルが3組ばかり入塾式の講堂に入っていくのが目に入った。ご両親はどんなお気持ちなんでしょうね。小生にはとんと忘れてしまった昔の出来事です。

  (60年も前になるが、小生は東大三鷹寮と、今は無き東京学生会館(インターカレッジ寮)で人間的にずいぶんと鍛えられた。)

  そこから坂道を下って細川庭園内を横切って、江戸川に出て、川沿いに歩いたが、超満開の桜でまぶしくて頭がくらくらするぐらいだった。川面はまだ花筏ができるほどの鮮明な桜の花びらの流れではなかった。散華までにはあと1週間ぐらいは持ちそうだ。

  時々杖を突いて立ち止まって休憩しながら歩いたが、こんなに天晴れで陽気な気候のもとの、素晴らしい桜を見ることはもうこの先ないかもしれないと思ったことである。
  
(森敏)

追記:翌日、江戸川区で風速26.2メートルの突風が吹き、都内の桜が急速に散り始め、江戸川の花筏がテレビで映されていた。
秘密

トラックバックURL
→http://moribin.blog114.fc2.com/tb.php/3039-95f540f2