2007-12-19 16:24 | カテゴリ:未分類

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    北朝鮮産「猿の腰掛け」下から見た図

       ラベルはユーロの値段。

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      北朝鮮産「猿の腰掛け」上から見た図 

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     北朝鮮産「猿の腰掛け」横から見た図 

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北朝鮮産「猿の腰掛け」。半分削ったものの上からの写真 

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北朝鮮産「猿の腰掛け」の半分を削った平面。

60個ぐらいの縞模様の年輪が見える。

 

さるのこしかけ

 

42才の厄年に左耳の下に直径1cm大の耳下腺腫瘍を患って、大手術をした。その予後を心配して、気休めのために当時は高価な霊芝(れいし)というキノコの粉末のパックを、頻繁に愛飲した。効果があったのかなかったのか定かではないがその後の再発はない。それ以来、キノコの類は小生の好みである。どこに行っても、さるのこしかけを見つけたら、採取したり、土産物屋で購入したりして、それを愛飲したり、家に飾ったりしている(やはり森の先祖は樵(きこり)なのかなと思う)。

 

2年前に、北朝鮮を訪問して、あちこちの農業視察をしたが、一カ所金日成の指示で保存されている開城(ケソン)付近の500メートル四方の範囲のささやかな古都を訪問する機会があった。我々調査団以外誰一人観光客はいなかった。そこでは革命記念の書籍やバッジなどが主なおみやげで、他に箱詰めの漢方薬品が棚一杯にならべてあった。直径20 cmぐらいの「さるのこしかけ」が無造作にカウンターにおいてあったので、なにげなく手に取ってみるとずしりと重い。これまでこんな比重のものを触ったことがなかったので、大事に使えば予防的制ガン剤として一生ものだろうと思った。ほかの誰が見てもキノコと思うであろう種類のキノコ100gと一緒にこの在庫約5kgをすべて買うことにした。手持ちのユーロをもう使うこともないだろうと使い切った。日本円に換算して4万円の買い物をしたことになる。

 

日本に持ち帰って、「はてどうしたものか」と思案した。息子がパキスタンで買ってきてくれたさるのこしかけは中身が粗で、非常に軽いし、プラスチックのおろし金でも簡単にすりおろして粉末にできるものであったが、今回のものは全く歯が立たず、それどころかプラスチックのおろし金の歯が一度ですり減ってだめにしまった。仕方がないので、新しいカンナを買ってきて削ることにした。これは可能であったが、相手は球状であるので、非常にそぎにくい。また、鰹節(かつおぶし)の削りくずようなくずは、煎じるときの抽出効率が悪そうである。そこで今度は、セメントでも削れるという、頑丈な粗めの長さ30 cmの鋼(はがね)のサメ肌のヤスリを工具店で買ってきた。これは非常に調子が良く、どんどん削れてコーヒーのような粉末ができてきた。驚いたことに、削っているうちにキノコから年輪が浮かび上がってきた。全部で58あるということがわかった。年輪があるキノコがあるということは新鮮な発見であった。食卓に置いて、このヤスリがけを食前食後の両腕の運動にしている。

 

大さじ1ぱい分の粉末を1リットルの浄水に入れて約1時間ぐつぐつ煮て、コーヒーフィルターで濾すときれいな薄い褐色の透明の液になる。これを冷蔵庫で冷やして飲むのである。この北朝鮮産の飲料は今までのキノコのうちではなめらかで口当たりがいい。しかしこれは本当にキノコなのだろうか?今でも半信半疑である。まんまとペテンに引っ掛かったのかもしれない。真偽を確かめる暇もなく惰性で飲んでいるのだが。

(森敏)

秘密

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