2008-10-03 22:59 | カテゴリ:未分類

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        容器のふたのラベル

 

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           容器の横のラベル

 

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ラベルの拡大図。塩の構成成分が記されている。

  

  

 

モンペリエの塩

 

 

食卓の上に2年前に南フランスのモンペリエのスーパーで購入した塩が置いてある。この塩は、知る人ぞ知る塩であるらしく、知人の調理師に贈呈すると、

「これは料理の最後の仕上げにちょこっとふりかける程度に使うもので、もったいなくてこれで煮物なんぞするものではありません」

といわれたので、こちらがびっくりした。

 

これまで、赤穂、能登、高知、伊豆、モンゴルの岩塩などの自然塩を購入してきたが、これらは精製塩(構成分が100% NaCl)と比べて確かに味がいいのだが、いずれも湿気っぽかった。

 

ところが、このモンペリエの塩は結晶が大きくて潮解しない(湿気っぽくない)のがまず不思議である。そのうえこの塩は小生のような感度の鈍い舌でも <旨(うま)味>を感じる。

 

成分としては

塩化ナトリウム(NaCl) 97%以上

硫酸カルシウム(CaSO4 0.5%

塩化マグネシウム(MgCl)  0.3%

塩化カリ(KCl)             0.1%

というごくありきたりの成分の記載である。

 

比べたわけではないが地中海の海水の成分の構成比は日本海や太平洋と異なるのだろう。この微妙な元素の比が味覚に影響しているのかも知れない。また実はこの成分に現れていない微量元素が実は味覚に効いているのかもしれない。

 

そもそも、味覚とは不思議なものである。日常我々がわざわざ店から購入するボトル入りの水はフランスの<evian>(エビアン)の元素成分比を理想の水としてまねたものであると聞いたことがある。水はそれぞれの元素イオンの構成分がわずかに 数ppm の程度である。そのごく微量の元素の構成比を我々の舌は微妙に味わい分けている。

  

例えば <volvic>(ボルビック)は小生の愛飲する水であるが、正直いってこの水はのどごしがよい上にいくらでも飲める。しかしエビアンなど他の水はすぐ飲めなくなる。われながら、いつもそれが実に不思議なのである。

  

であるから、考えてみると、この固体であるモンペリエの塩の構成成分である各種元素の微妙な含量比が、我々の味覚に微妙な影響を及ぼさないわけがないわけである。

  

  調理人には常識なんだろうが、“塩”といえども侮ることは出来ない。

 

  この塩が潮解しにくい理由はまだよく分からない。

     

(森敏)

追記:その後旅行中に買っておいてまだ未封で家にあった「奥能登揚げ浜塩」というのをみると以下の成分表示であった。

 

ナトリウム(Na) 31%

カリウム(K)    0.2%

マグネシウム(Mg) 0.75%

カルシウム      0.17%

鉄(Fe)      0.0015% 

表示の仕方がモンペリエの塩の場合と異なるが、微量成分含量が両者でかなり異なることが分かる。

モンペリエは地中海沿岸であり、奥能登は日本海沿岸である。海水の成分が異なる理由は流入する河川や、沿岸を構成する土砂や岩石などの性質の違いによるものなのであろう。それらのどれがいちばん効いているのかなどは不明である。

参考までに、日本では、全国の河川の水質を日本で最初に調べ始めた先覚者は小林純先生である。

灌漑水の水質に関する化学的研究(第一報) 荒川及多摩川水系の水質に就いて(演旨)  17号 pp.373-375小林 純日本土壌肥料学雑誌1943

日本の沿岸の各部位での海水の成分を分析した人は寡聞にして知らない。

 

秘密

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