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2022-06-07 15:52 | カテゴリ:未分類
  コロナで会えないので、先日親しい友人数名とZOOMで半年ぶりの懇親会を持った。
当然ウクライナ戦争が話題になった。また、ロシア語が大いに話題になった。
 
   1960年代には東大教養学部に物理の玉木英彦教授がいて第3外国語としてロシア語をゼミナールで教えていた。

   1960年にスプートニク1号が宇宙を一周したので、ソビエト連邦の科学技術が飛びぬけているらしいことに気付かされて、小生は驚愕した。何よりもアメリカ(ケネデイ大統領)が驚愕した。
 
   今は無き皇居の北の丸公園にあった、近衛連隊宿舎跡の東京学生会館という寮に小生が住んでいるときに、同室の木谷収さんは博士論文に東大農学部で農業機械研究室で大型耕運機の研究をされていた秀才であった。研究のテーマは、ロシアのコルホーズやソフォーズなどの集団農業に必須の搭乗型大型耕運機の耕うん能率を高めるためには耕うん機の刃の形状を改造することが必須の課題あるということであった。
 
  木谷さんはロシア語の読解力(しゃべるのは聞いたことがない)が非常に堪能であったので、その影響を受けて小生もロシア語の豆単語辞典など買って、挑戦してみたのだが、自己流では全く歯が立たなかった。今では「ド・スビダーニヤ」、「オーチン・ハラショー」ぐらいしか覚えていない。第2外国語で習ったドイツ語すら使わないのでほとんどわからなくなっている。
 
   ウクライナ戦争では、当然、「なぜプーチンを支持するロシア人がいまだに国民の80%弱もいるのか?」「これはロシア人特有のキャラクターなんだろうか?」という疑問は、外から漠然として眺めてきた小生ばかりでなく多くの日本人にはいまだに解けていないと思う。だとしたらそういうキャラクターがなぜロシア史の中で形成されてきたのだろうか? ZOOM懇談会のメンバーも全員(全員が理系)がそういう疑問が解けていないようであった。
 
  もしかしたらロシア文学にそのような源流が見出せるのだろうか?
そこで自分がこれまでに読んで来た記憶にある僅少であるが、ロシア関連の小説や論説の記憶をたどってみた。
 
ゴーリキー:『どん底』(芝居で観た)
トルストイ: 『戦争と平和』(挫折・のちに映画で鑑賞した)、『アンナ・カレリーナ』(挫折)、『復活』(挫折)
ドストエフスキー: 『地下生活者の手記』、」『白痴』(挫折)、『カラマーゾフの兄弟』(挫折)、『悪霊』(挫折)
ソルジェニッツイン: 『イワン・デニソビッチの一日』、『収容所群島』 
パステルナーク: 『ドクトルジバゴ』(挫折:後に映画で鑑賞した)
トロツキー:  『文学と革命』、『永続革命論』
レーニン:  『自然弁証法』、『唯物論と経験批判論』
スターリン:  『弁証法的唯物論と史的唯物論』
 
   多くの挫折読書経験をしているのは、ロシア語からの翻訳文が生硬であることと、登場人物の名前が長ったらしくて、名前を覚えていられないことと、なおかつ家族関係が複雑そうなのが一番大きな原因だったと思う。なぜなら、フランス人作家のロジェ・マルタン・ヂュ・ガールの「チボー家の人々」なぞは中学生の時に上・中・下の分厚い全巻を昼夜熱中して1週間ぐらいで読破した記憶があるからである。また、最近読んだ加賀乙彦氏 の「永遠の都」 は、太平洋戦争の前後を描いた全10巻の大河小説であったが各巻ごとに実に親切に最初のページに登場人物の系譜が書かれていたので、何とか読み切れたのである。
    
   それ以外に、いま気が付いたのだが、とにかく、一昔前のロシア文学はくどくて繰り返しが多くてかなりの忍耐力がいる、ということがロシア小説を読了できなかった原因だったのかもしれない。つまりロシアの作家はずば抜けて忍耐力が強いのである。
    
   つまり、ロシア人は他民族よりも忍耐力が強いのかもしれない。
    
   なるほど歴史を顧みるにロシアは、フランスのナポレオンのロシア遠征をモスクワまで引き込んで、自らモスクワに火を放ってナポレオン軍を“冬将軍”で敗走させた。また、ドイツのヒトラーのナチス軍によるロシア侵攻をソ連邦は何百万人もの犠牲の上に阻止したのだった(これには多くのウクライナ人が動員させられて死んでいる)。これらの経験からロシア国民の深層心理には「持久戦になれば我々は勝つ」という信念が植え付けられているのかもしれない。
       
  ロシア人が敗北感を味わったのは、1989年のベルリンの壁崩壊などソ連邦内部での連鎖反応的な民主化要求によるロシア政権の内部崩壊だった。つまり、どこかの国と直接の戦闘で軍事的に敗北したのではない。狂犬プーチンはじめ当時の政権崩壊を経験したロシア国民はいまだに「負けた」と思っていないのではないだろうか? その後の急激な経済崩壊に対する強力な屈辱感を、今でも抱いているかもしれないが。
      
   だから、狂犬プーチンが一方的に仕掛けたウクライナ戦争での現在の一進一退の攻防の戦況を見ても、狂犬プーチンは「ロシアは絶対に負けるはずがない、最後は勝つ」と確信しているに違いない。あるいは「勝たなくても、決して屈服はしない」と思っているのではないだろうか。
         
  「いざ国が亡びるときは『核』があるぞ!、死なばもろともだ!」と、ことあるごとに、自爆テロをにおわせてプーチンもラブロフ外相もペスコフ報道官もメドベージェフ前大統領も、連日世界を敵に回して吠えている。これは、今は「喜劇」だが、実現すれば「悲劇」である。
 
  もしプーチンの心理が「ロシアが負けるはずがない」ということだすれば、狂犬プーチンを倒すには、ロシアの内部崩壊を促すしか手がないだろう。現在日本を含めた西欧陣営によるロシアに対する経済的包囲網が敷かれているが、西欧陣営が崩れずに、それがボデイーブロウのように効いて、最後にテクニカルノックアウトになるまでは、ロシア内部での国民による蜂起は期待できないのかもしれない。
   
   このテクニカルノックアウトというのは、庶民の日用品の枯渇、武器の再生産能力の枯渇、前線兵士の増え続ける屍の母の嘆き、次第に明らかになってゆく真実の報道を抑圧されてきた憤懣の爆発、若い優秀世代の海外流出、などなどの”連打”を意味する。
           
  現在は、ウクライナ側からロシア国内に対して長距離ミサイルが撃ち込まれていないので、ウクライナ側ばかりが甚大な被害を受けるきわめて不公平な 「非対称の戦争」になっている。誰がどう見てもこんな理不尽が許されるわけがない。
       
  狂犬プーチンは意地になって東部地区では焦土作戦を展開している。もうやけくそである。ロシア側にも「防空警報発令」が起こるような事態が早く起こらなければ、ロシア国民全体は絶対に「今は戦時である」と自分自身の「命の恐怖」には目覚めないだろう。
    
  アメリカはいったんポーランドに避難させていた大使館をウクライナの首都キーウに戻した。それにつれて、大使館防衛隊を1000人ばかりウクライナに駐屯させているようだ。これは巧妙な作戦だと思う。大使館やその周辺がロシア側からの遠距離ミサイルで襲撃されれば、アメリカはロシア本土へのミサイルによる反撃の大義を得ることになるだろう。
   
   他の諸外国の大使館もキーウに所在をもどすべきだと思う(当然頑丈な地下壕を持っているはずだろうからミサイル爆発に対しては大丈夫なはずだ)。西欧各国からの長距離ミサイルや戦車の支援に対して狂犬プーチンはキーウ再攻撃も辞さぬ(6月7日現在)、と恫喝しているのだが、EU各国大使館のキーウ復帰は、ロシアの恫喝に対する抑止力になるだろう。
    
  あれやこれやで打つ手がなくなれば、ロシア軍は次第に追い詰められて、今回占領した東部地域を放棄して、敗走することになる。ロシア軍は最低限武器の在庫がなくなるまでは戦うだろうから、私見では一進に一退はあと半年は続くような気がする。それまでは西欧諸国は内部分裂せずにウクライナに対する絶え間ない武器や戦闘機や後方支援物資の供給網を絶やさないことだ。
   
    
(森敏)

  
追記:後日、次の記事が出た。 ウクライナ戦争は長期戦だと西欧陣営が言っている。実に残酷な予告だね。
ウクライナの地が 「通常近代兵器の試射実験場」 になりつつある。膨大な累々たる屍の上にだ。過去に10年以上続いたベトナム戦争を思い出させる。戦争を長引かせたいのは兵器産業をバックにしたネオコンの暗躍かもしれない。
    
「ウクライナ侵攻は数年続く可能性」NATO事務総長
テレ朝news2022/06/20 14:27

NATO=北大西洋条約機構の事務総長がドイツメディアのインタビューで「ウクライナ侵攻は数年間続く可能性がある」と警鐘を鳴らしました。
 ストルテンベルグ事務総長は、ドイツの新聞「ビルト」に掲載されたインタビューで「ウクライナ侵攻は数年間続く可能性がある」と警告しました。
 また「ウクライナ軍に、より多くの最新兵器があれば、ドンバス地方からロシア軍を追い出すことができる」との見方を示し、軍事支援の必要性を強調しました。
 一方、イギリスのジョンソン首相もサンデー・タイムズのコラムで「ロシアは消耗戦に頼っている」と指摘し「長期戦に備える必要があるのではないか」と懸念を表明しました。
 そのうえで「勝つために我々は『戦略的耐久性』を保持しなければならない」と述べ、継続した支援を各国に呼び掛けました。

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