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2019-05-31 08:54 | カテゴリ:未分類

スライド1   
(図1)緞帳へのプロジェクションマッピング

 
スライド2
(図2)同上。馬や、牛や、いろいろな階層の人々がゆっくりゆっくりと動いている。



  谷崎潤一郎に関してはこのwinepブログでもたびたび言及してきた。

 

  今回谷崎潤一郎原作「細雪」の明治座での公演切符が手に入ったので、久しぶりに出かけた。30分前に入館したら、緞帳(どんちょう)の画面上で人が動いているのに少し戸惑ったのだが、待ち時間に観察していていつまでも見飽きなかった。「細雪」が舞台の道頓堀当たりの昭和10年台の情景描写ということで、人や牛や馬が登場し、全体に歩みがゆっくりして、当時の雰囲気が出ていると思った。(図1、図2)

    

  幕間に係員に確認したら、どうやら、最近はやりの ”プロジェクションマッピング” だった。数日前からこの劇場でも初めての試みだとか。珍しいので数名のご婦人が写真を撮っていた。最近芝居を観ないので、ほかの劇場でもこの手法は導入されているのかもしれない。

    

  「細雪」は大阪の船場や兵庫県の芦屋市が舞台なのでこの芝居には親近感が湧いた。舞台では入れ替わり立ち代わりの4人姉妹のカラフルな和服の衣装の変化が一つの見せ場である。
  
  大阪弁、神戸弁、芦屋弁と微妙なイントネーションの使い分けに姉妹の役者は苦労しただろうと同情した。芦屋市出身の小生としては、長女鶴子を演じた浅野ゆう子と、女の夫辰雄を演じた磯部勉の2人以外は、なんとなく関西弁に違和感があった。

 

  没落家族とはいえ、それに適応できない、女性家族のまだゆっくりしているときの時代の雰囲気は、芦屋弁を活用して、よくでていた。この雰囲気は今でも小生の芦屋の小中学校の同窓にも引き継がれているように思ったことである。阪神淡路大震災の「生き地獄」を経験しても、変わらないと小生には感じられる芦屋のこの風土や気風とはいったい何だろうね? と芝居が跳ねて、思いをはせた。

 
       

(森敏)
秘密

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