2017-04-21 06:55 | カテゴリ:未分類

先にWINEPブログで、タケニグサに関して論じた。
 
 2016/02/21 : タケニグサ考 (クリックしてください)
 
この時は花がまだ咲いていなかった。最近いろいろな一年生の植物の草花を採取してオートラジオグラフに撮ると、花などの生殖器官他の組織よりも強く汚染している場合が多いことに気づかされている。昨年秋あちこちでタケニグサが抽臺して2メートル以上背丈が高く、非常に目立つので、それを採取してきて、オートラジオグラフに撮った。IP-プレートが長さが40センチしかないので撮像しているのはタケニグサの頂点から40センチの部分である。

 


スライド1 

 図1.開花期のタケニグサ

 
 
  
 
 

スライド2 
 
図2.図1のオートラジオグラフ(ポジテイブ画像)
 
 
 
 
 
  
 
たけにぐさjpeg再度調整  

図3.図2のネガテイブ画像
 

  
 
 
  
 

     表1.タケニグサの部位別放射能値
スライド1  
 

このように、タケニグサは他の植物と比べて生殖器官が特異的に放射能値が高い。
 
  

(森敏)

2017-04-16 14:09 | カテゴリ:未分類


山菜採りでびっくり、四つ子のフキノトウ発見

20170409 1315(読売新聞)
新しい画像

四つのフキノトウが出た株

   
四つ子のフキノトウ
――

 山菜シーズンが本格化する中、新潟県新発田市のパート従業員の女性(66)が、四つのフキノトウが出た株を見つけた。

 女性は3日、同市上荒沢地区で兄と山菜採りをした。フキノトウを持ち帰って天ぷらにしようとした際に見つけ、「びっくりした」と話す。

 県立植物園(新潟市秋葉区)によると、越冬時の芽に傷がつくなどすると、複数の花序(花の集まり)ができることがあるという。
ーーーーーー

この記事を見て、小生は現地でこれまでフキノトウをよく観察してこなかったことに気付かされた。
フキの新芽も土から発芽して外に出るまでの期間には相当量の積算放射能を放射能汚染土壌から浴びるはずだ。よくみればこの報道にあるような奇形の新芽が、激甚な汚染土壌地ではあちこちで観察されるのかもしれない。今度訪れたらよく調べてみよう。これまでは見れども見えずだったようだ。
     
(森敏)

 

 

2017-04-08 21:36 | カテゴリ:未分類
浪江町で、木に絡まっているつる性の植物を採取した(図1、図3))。押し葉にするとつぼみの部分に放射能を感じたので、オートラジオグラフをとって見た(図2、図4))。皮肉なことに古代の人物の首飾りのような美しさを感じた。
放射能を測定すると、各部位間であまり差が見られず、つぼみ(花)の部分にも結構放射能が集積していた(表1)。


スライド2 
 
 図1.スイカズラ

 
 
スライド2 
 
図2. 図1のオートラジオグラフ

 
 
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 図3.図1の拡大図
 

 
 
 
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 図4.図3に対応する部位の図2の拡大図
 
 
 
    
 
  
   
   表1.図1のスイカズラの部位別放射能濃度
スライド1 
 
 
 
   
  
 
 (森敏)
   
付記1:牧野植物図鑑には、スイカズラ のことを、
冬を忍(しの)いで凋(しぼ)まず、ゆえに 「忍冬」の漢名あり、とある。
  
付記2:東大の皮膚科の教授であった、作家木下杢太郎は、太平洋戦争終戦直前の昭和20年7月ごろに、このスイカズラを写生しているが、この絵に関しては普段かならず付すコメントがない。
激しい東京空襲下でひたすら写生に気を紛らわしていたのではないかと想像する。
   
 
P1290823.jpg 
(『百花譜百選』 木下杢太郎画・前川誠郎編 岩波文庫より)




2017-04-05 08:30 | カテゴリ:未分類
1.

以下のようにわれわれの放射線像がフランスのル・モンド紙に掲載されました。ル・モンドの電子版にはもっと詳しい画像が載っています。

 
rumonndo.jpg 



写真の説明文は:

日本人フォトグラファー加賀谷は2011年から福島第一原発から半径40キロ以内の飯舘村や浪江町を調査している。2011年3月11日に起きた大災害の後、このゾーンは政府の指示により完全に避難区域となっていた。東京大学の生物学者森敏とともに、オートラジオグラフィーと呼ばれる技術を発展させ、現地調査で集めた汚染された植物、動物、様々な日用品から環境中の”目に見えない”放射性物質を可視化している。オートラジオグラフィーは放射線を発する物質から、光学的なプロセスによってその放射線を白と黒で浮かび上がらせる映像技術である。



2.

また、加賀谷雅道カメラマンは現在イギリスでの ”FORMAT国際写真祭” に参加して「放射線像」の展示を行っています。

写真展は次のような日程になっております。
FORMAT international photo festival
www.formatfestival.com
24 March - 23 April 2017
Derby UK

igirisu.jpg 加賀谷氏の作品展示の様子
2017-03-26 21:56 | カテゴリ:未分類
原発事故で住民が避難したあとの民家の庭には、観賞用の草花の種が毎年稔っては散り、稔っては散り、雑草も交えていろいろな草花が繁茂している。その内の一つにコスモスがある(図1)。

 

       コスモスを刈り取ってきて、放射能を測ってみると、意外に花の部分にも強い放射能が検出された。そこでオートラジオグラフをとってみたら、見事に全身の放射能が撮像された(図2,図3)。コスモスの葉の幅はわずか2-3ミリと細いのだが、くっきりと写しだされた。
 
スライド1 
図1.民家の庭のコスモス 黄色い紙の上はこぼれ落ちたコスモスの種をセロテープに貼り付けたもの

 

       スライド1 
 
 
   
 
図2.図1のオートラジオグラフ。
赤丸内部は、落ちこぼれた種子をかき集めてセロテープに貼り付けたもの。

  
    
  

  
スライド2 
 
図3.コスモスのオートラジオブラフ。図1のネガテイブ像
 

 
 

 
 
表1。コスモスの部位別放射能濃度 
コスモス放射能jpeg  

 
   
  少し細かく組織をわけて放射能を測定したら、細い葉が一番強く汚染しているのだが、種子も茎と同ていどに高濃度に汚染されていた。図2や図3で、どの株も花の部分が強く汚染しているように見えるのは、花器には種子がごっちょりとついて放射線(ベータ線)が重なって撮像されているからである。図2と図3の左下に赤丸で囲んでいるのは、一つ一つの種子である。これら一粒ずつがくっきりと感光していることがわかる。つまり、これまでもこのWINEPぶろぐでも幾度となく述べてきたように、セシウムは次世代に移行する。
 
       現在 住民が避難して居ないので、コスモスは原発事故以来毎年タネを付けてはそれを周辺土壌に落下させて、また翌年に発芽させてきたことになる。コスモスは栽培種であるので、根からの養分吸収力(吸肥力)がつよく、根が浅いので絶えず表層の放射能汚染土壌から放射性セシウムを容易に吸収してきたものと思われる。避難する前の住民がカリを含む肥料をこの庭土に撒いていたとしても、5年間もこの庭で草花が生々流転(吸収枯死分解)を繰り返せば、すでにカリの効果も少なくなって野生に近い土壌条件になってきているのだろう。
 
 子細に見ればコスモスはいろいろ形態的な変異を起こしているに違いないのだが、いかんせん普段の正常な姿が小生の頭にはないので、異常かどうかがわからないのが、我ながら情けない。

 
       
(森敏)

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