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2018-11-21 22:14 | カテゴリ:未分類

 

      金足農業高校の吉田輝星投手が150Km/hを投げてハム球団に入団した。150km/hの球速があればまずプロ野球業界では使えるようだ。しかし高校野球のピッチャーで活躍した人物は、おおむねプロでの実績を残せていない。リトルリーグ時代から、さらに地方選から甲子園出場までの高校野球で単独で連戦連投して、潜在的に筋肉に疲労が蓄積し、肩や肘を痛めてしまうからであるようだ。

 

      ところで、いろいろなスポーツの中で、背丈の高低内でストライクまでの球速を競う競技は、野球ぐらいではないだろうか。遠くをめがけて重い物を投げるという、砲丸投げ、槍投げ、円盤投げ、などの技法でも、直球では遠くには飛ばせない。直球に使う肩の筋肉、腰の筋肉、手のひらや指の筋肉の使い方は、ほかの投げる動作とは大いに異なると思われる。

 

      その意味では、野球の投手は地球上の生物の中でも、極めて特殊な部位の筋肉を進化させるべくその先端を走っているということなのかもしれない。どんな遺伝子でも100万人にひとりは突然変異株があると我々生物学者は考えるものなので、連投で肘の故障のトミー・ジョン手術: Tommy John Surgery, 側副靱帯再建術)を受けなくても、プロ野球で一定以上の業績を上げる投手は、その代表的な変異株といえるだろう。

 

      オリンピックでのいろいろな競技でも、残念ながら人の世界新記録は、大体いずれかの野生動物の能力には、はるかに劣るものが多い。それぞれの生き物は必死にニッチ(niche:生態的地位)を求めて、数億年をかけて身体的に特殊な進化を遂げて適応してきた種が生き残っているからである。

 

      人類が狩猟生活をするときでも、モノを遠くに投げる筋肉の発達は必要であっただろうが、

ほぼ地面と平行に18.44m(ピッチャーとキャッチャーの距離)を素手で直球を投げるという技術は、さほど必要としなかたのではないか。その前に飛び道具としての弓矢の発達があっただろうから。

  
  

 

(森敏)
秘密

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