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WINEPブログ内で「 放射性セシウム 」を含む記事

(5件づつ表示されます)

2018-09-03 20:58 | カテゴリ:未分類
 

      双葉町の双葉高等学校近辺を調査していたら、道路わきの溝の民家の石垣の割れ目に、ひょろひょろとしたカタバミと思われる花が群生した箇所が数か所あった。これらは一年生なので、しかも石垣の割れ目に生えていたので、どれだけ放射能があるのか心もとなかったのだが試みに採取してきた。
 
       
花(蕾)と茎が、葉よりも放射性セシウム汚染していることがわかる(図2、図3、表1)。画像としては図2のポジテイブ画像が鮮明である。
     
スライド3 
  
 図1 水辺で徒長したカタバミ(花はほとんどが蕾である)
         
スライド1 
 
 図2.図1のオートラジオグラフ
       
スライド2 
 
 図3 図2のネガテイブ画像

 
 

 
表1 カタバミの放射能 
カタバミjpeg  
 
 (森敏)
 
 

2018-08-22 15:29 | カテゴリ:未分類

  県立金足農業高校の高校野球の準優勝は実に立派だった。

  

  秋田県では、スポーツでは他にも女子バドミントンのナガ・マツペアが活躍している。

  

  女子フィギャースケートのロシアのザギトワ選手やロシアのプーチン大統領には秋田犬が寄贈されたことも耳に新しい。それよりはるか前から有名な秋田犬は「忠犬ハチ公」であり、渋谷ばかりでなく、東大農学部正門を入ってすぐ横には上野英三郎教授とじゃれているハチ公の銅像がある(すぐ近くの農学部展示館にはこのハチ公の内臓がフィラリアに侵されている内臓標本がそのまま保存されている。一見の価値ありです。)

  

  秋田県ではぎばさ(海藻)とか金農パンケーキなどをこれから販路拡大したいとのこと(東京新聞)

 

  実はいささか専門的になるが、昨年秋田県立大学の植物栄養学研究室が「放射性セシウムを吸収しないイネ」の開発に成功したことは、大学の研究者があまりにも謙虚であるためか、あまり話題になっていない。しかし、これは世界に誇るべき秋田県の快挙である。秋田県立大学は金足農業高校と同様、秋田県が財政的なスポンサーであるからである。あまり声を大にして言いたくないことだが、もしも今後の日本、韓国、中国などの稲作国で原子炉爆発を起こして放射性セシウムで土壌汚染したら、このお米の品種をカリ肥料の施用と共に翌年から使えばよいからである。この品種はほとんど放射性セシウムを玄米種子に移行させないからである。以下に紹介しておいた。

 

http://www.winep.jp/news/204.html

 

  一方で、北朝鮮からの核ミサイル迎撃に向けてと称してイージスアショアを秋田県(と山口県)に防衛省が設置するという事が既定の事実のように来年度の防衛予算(2基で約2700億円)に計上されようとしている。このアメリカの軍需産業に支払う金額は、秋田県の全農業が生み出す農業生産額が1745億円であるのにくらべて、膨大な税金の浪費と言わざるを得ない。秋田県にとって、今年がいいことずくめの話ばかりではないのが、残念である。

     

(森敏)
追記1:高校野球の決勝戦までの連投で、最後の決勝戦途中で、急激に腰を痛めたという吉田投手は、秋田の郷里に凱旋して、テレビのインタビューで
「今、何が一番したいですか?」と問われて
「うちに帰って自分の布団でぐっすり寝たいです!」と答えていた。
肩を痛めたと思ったら、腰でよかったですね。腰の休養には自分の布団が一番なんですね。
同じ日にアメリカで活躍するダルビッシュ投手は完全に肩を痛めて今季は再起が絶望的とか。吉田君には、プロ野球に行って、力みすぎて、消耗品のように使われれて、早々に捨てられるような人生を歩むことのないように祈りたいものです。生真面目で責任感が強すぎるのが心配ですね。心ある地元ファンの誰もがそう思っているのではないでしょうか。
 
追記2:金足農業高校は秋田県立大学と高大連携を推進しており、数名が毎年秋田県立大学に進学しているんだそうです。
 
追記3.金足農業高校の甲子園での活躍に対して秋田県立大学でも「奉加帳」が回され相当の寄付金が集められたんだそうです。決勝戦ではいてもたってもおられず午後からわざわざ休暇を取ってスーパーハイビジョンテレビの会場での応援に旗を持って駆け付けた人も多かったとか。まさに吉田君の活躍は秋田県全県民を巻き込んだフィーバーだったんですね。
 
追記4.以下の記事や実際のテレビでの彼の投球を見ていると、素人の小生でも、「ちょっと危ういな」という気持ちを持った。プロで通じるか心配になってきた。やはり常時150km以上/hの直球を投げることができなければ、チェンジアップの技巧のみではプロには通じないだろう。もっともっと体つくりにプロのコーチの指導を受けないと、自己流のがむしゃらでは、球速の成長が伸び悩んで、本人も早々に肩を痛める壁にぶつかるのではないか。(9月1日 記)

以下本日の記事です

 

 




 野球の第12回U18(18歳以下)アジア選手権(宮崎市、9月3日開幕)に出場する高校日本代表チームは8月31日、KIRISHIMAサンマリンスタジアム宮崎(宮崎市)で宮崎県高校選抜と壮行試合をし、4―2で勝利した。

 2点リードの九回、吉田輝星(金足農)にやっと出番が巡ってきた。代表初登板。「投げたい」という気持ちがあふれ出た。ベンチからマウンドへ全力で駆けた。「しようとは思っていなかったんですが、気づいたら全力でした」。高ぶる右腕を、宮崎の1万6千人の観衆が大歓声で迎えた。

 甲子園以来となる実戦。そこで見せたような冷静な力配分は必要なかった。初球からトップギア。「体が動きすぎて、ボールが行きすぎて、気持ちもあがっていました」:::::

2018-08-12 05:27 | カテゴリ:未分類

来る8月29日から31日まで、日本大学生物資源科学部(神奈川県藤沢市亀井野1866)キャンパスで開催される日本土壌肥料学会の講演のタイトルが、最新の学会誌(日本土壌肥料学雑誌)に掲載されました。以下はその中から放射性セシウムに関する研究のみをピックアップしたものです。
    
  提示されているタイトルをよくよくみると「放射性セシウムの動態」に関して、実に地道で骨の折れる研究が、多角的に展開されていることがわかります。
    
  周知のように2011年の原発暴発以来、すでにこの土壌・植物栄養・肥料学分野ばかりでなく、他の多様な学問分野の研究者たちからも、多方面にわたる斬新な研究成果が得られてきています。 
    
  7年半経過した現在でも帰還できない住民にとって、現状は実に腹立たしい悔しいしいことです。いっぽうでは、この広域にわたる愚かな人間が作りだした放射能汚染帰還困難区域は、真摯な研究者に対して、「壮大な実験圃場」を提供しているともいえるでしょう。研究者達は、執拗に、粘り強く、現地での、あるいは現地の材料を用いた実証的研究を通して、放射能汚染の実態を明らかにし、世の中に継続的に問い続けることが必要です。
      
  「福島ってまだ放射能があるの?」というのが残念ながら関西以西の大部分の日本人の感覚のようです。著しい「こころの風化」です。
             
  放射能汚染現地の森林などは驚くほど静寂で一見美しい風景です。初めて訪れると誰もが「それでこの場所のどこが危険なの?」と思うでしょう。未だ現地に足を踏み入れたことがない方は、この夏休み、一度訪れてみてください。各所の通行禁止の道路がつぎつぎと解除されてきていますので、時々車を止めて、音の鳴る放射線線量計を持って放射能を感知してみてください。くれぐれも熱中症に気を付けて。

 
     
 
以下演題です

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〇 セシウム吸着シートを用いた作物の放射性セシウム吸収危険度判定手法の検討―シートのセシウム吸着特性について―
吉川省子・・杉山恵
    
〇 放射性セシウムの実効的な固液分配計数の変動要因
江口定夫・・・・・・・・・・・・波多野隆介

〇福島県の森林における雨水、土壌水、渓流水中の放射性セシウム濃度の経年変化

小林正広・・大貫靖浩

〇三つの異なる森林小流域における安定セシウム循環の比較  

伊藤優子・・今矢明宏

〇土壌から樹体への放射性セシウム移行吸収―ヒノキ苗植栽後3年間の動態

平井敬三・・・新家武

〇施肥による133Cs K2Oの可吸化と可溶化               

杉山恵

〇プラスチックシンチレータを利用したリアルタイムRIイメージングシステムによる植物中の元素動態解析              

菅原康平・・・・・田野井啓太朗

〇イネのセシウム吸収におけるカリウムとの拮抗作用の品種間差 

谷本涼・・・近藤始彦

〇植物体内の元素動態を可視化する新たなオーオラジオグラフィー技術の開発

粟田圭輔・・・酒井卓郎

〇水稲のOsHAK1以外の主要K輸送体のセシウム吸収・輸送への関わり

頼泰樹・・・・・・・・・服部浩之

〇福島県山木屋地区除染後農耕地土壌における肥沃度回復(第1報)~除染による肥沃度低下の現地報告~                   

菊池優汰・・斎藤葉瑠佳

〇福島県山木屋地区除染後農耕地土壌における肥沃度回復(第2報)~土壌炭素蓄積、窒素循環および土壌養分に対する緑肥の影響~       

斎藤葉瑠佳・・菊池優汰

〇福島県内の農地における放射性物質に関する研究(第44報) 低カリウム条件下における飼料用コメ品種・系統のCs-137移行のリスク評価   

斎藤隆・・・・・横山正

〇大豆体内における放射性セシウムとカリウムの動態     

本島彩香・・信濃卓郎

〇セシウム吸着シートを用いた畑地土壌の溶存態放射性セシウム量評価と作物吸収量判定―現地大豆圃場における溶存態放射性セシウム量評価について 

井倉将人・・・平山孝

〇被曝現場に放置された日常品の放射能汚染を立体像で可視化する

森敏・加賀谷雅道・・・・中西啓仁

〇福島県農耕地土壌を対象にしたセシウム固定ポテンシャル評価法の確立

金野優也・・・・・・加藤拓

〇土壌中の交換性放射性セシウム濃度の経時的変化と非交換性カリ含量との関係

久保堅司・・信濃卓郎

〇コンテナ内ポット試験による灌漑水中放射性セシウムのイネへの影響評価

鈴木啓真・・・・・・・・原田直樹

〇原発事故影響地域での営農促進に向けた玄米の放射性セシウム濃度評価手法の検討

藤村恵人・・・・・・信濃卓郎

〇放射性トレーサーを用いた栽培実験による土壌―牧草間放射性セシウムの移行を支配する土壌要因の解析                      

武田晃・・・・久松俊一

〇放射性セシウム集積特性の異なるイネ系統における土壌溶液カチオン濃度と植物体放射性Cs濃度の関係

小島克洋・・・・・・・・横山正

〇表土剥ぎ客土した除染後圃場におけるカリ増施による大豆の放射性セシウムの移行動態(3) 大豆生育過程の大豆地上部への放射性セシウム、カリウムの移行動態

関口哲生・・・島田信二

〇福島県相馬市における復興水田および大豆畑の追跡調査 

吉田拓史・・・・後藤逸男

〇カラム試験による福島県大柿ダム低質からの137Cs溶出 

塚田祥文・久保田富次郎

〇福島県の森林土壌における交換態放射性セシウムの割合とその経年変動

眞中卓也・・・・・金指努

〇福島県の農地における放射性物質に関する研究(第45報)-水稲におけるセシウム吸収シートを用いた土壌中可給態放射性セシウムの評価 

矢ケ崎泰海・・・・佐藤睦人

〇土壌中セシウム133および137の吸収を指標とした作物別吸収特性の評価

古川真・・二瓶直登

〇土壌から水稲への放射性セシウム移行を土壌溶液のセシウムとカリウムの濃度から推定する                  

植松慎一郎・・・・・・Erik Smolders

〇福島県内の農地における放射性物質に関する研究(第43報)-除染後水田での生育ムラ対策と牛ふん堆肥による地力回復効果―     

松岡宏明・・・・・信濃卓郎

〇未除染・除染後草地の2011~2017年における牧草中放射性セシウム濃度の推移について                    

渋谷岳・・・・・・山本嘉人

〇放牧草地における地形面毎の牧草への放射性セシウム移行と交換性カリ含量の推移

山田大吾・・  村恭子

〇ダイズGmHAK5ノックダウン系統個体のセシウム吸収特性

二瓶直登・・・・・・・杉山暁史

〇カリ施肥量がイネの根におけるカリウム輸送体遺伝子発現量とセシウム吸収に及ぼす影響                  

石川淳子・・・・・・・・・近藤始彦

 

(以上同一テーマの複数の著者についてはfirst author last authorのみを記しています)

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(森敏)
2018-07-12 17:13 | カテゴリ:未分類

  福島県双葉町の道沿いには、なぜか榧(カヤ)の木の幼木が多い所がある(図1)。カヤノキの実生が発芽して以来、土壌の腐葉土からくる高放射線量(毎時10-30 Sv)による外部被曝の故か、矮性で生育のいじけたものも多い。ここに示すのは、正常な形態のものである。しかし放射能を測ると、結構高い。放射性セシウム汚染腐葉土からの直接経根吸収による内部被ばくも、激しいことがわかる。
   
  オートラジオグラフでも、明らかなように、枝の先の新陳代謝の激しい、Kの要求量が大きい新芽の部分と、3つ叉にわかれている枝の節目(師管と導管が入り組んだ部位)が放射能が高いことがわかる。これまで幾たびとなく述べてきたように、カリウムの代わりに周期律表上の同じ系列の放射性セシウムも積極的に植物体内を移行分布しているからである。
 

 
 
 

 
榧木jpeg  

図1.榧木(カヤノキノ)の枝葉







スライド2 


図2.図1のオートラジオグラフ


 
 
 
 
 
 
スライド3  
3.図2のネガテイブ画像



 
 表1.カヤの木の部位別放射能
kaya no housyanou jpeg 

 
 
(森敏)

付記:台東区の蔵前というバス停の前には「榧木寺」という、珍しい名前のお寺がある。由来は以下のとおりである。寺の中には現在も4本ばかりの大きな、青々とした新鮮な榧の木がある。

:::::「榧木寺」の現存する4点の縁起によれば、「かつて境内に樹齢千年の榧の大木が立っていましたが、当地が火災に見舞われた際には、榧の木から水を発し、たくさんの町民・本尊ほか多くの寺宝を火災から守ったとあり、現在、本尊の右に安置する秋葉権現像は300年程前この榧木で造像したもので、江戸の大火事から人々を守り、火防せの信仰をうけていたと記されています。:::::::」ということです。

2018-07-04 13:18 | カテゴリ:未分類

双葉町で樹に絡みつく「キズタ」(ウコギ科キズタ属)は、あまりにもがっしりと木の樹皮に張り付いているので、指では引っぺがしにくく、部分的にハサミで切断して、小片にして回収するしか仕方がなかったツル性植物である(図1)。

   
オートラジオグラフに撮ると、やはり樹皮にしがみつく、キズタの節位ごとに発生している不定根の部分が最も強く放射能汚染していることがわかった(図2、図3)。葉などには放射能がほとんど付着していないので、これは完全にキズタの内部被ばくと思われる。


   
この不定根の部分の、他の部位よりもけた違いに強い放射能汚染は(表1)、肉眼では見えないが、根の周りには寄生菌類が多様に繁殖していて、不定根や寄生菌は樹皮(セルロース、リグニンなどの高分子多糖類で構成されている)の分解に関わる酵素を放出して、これらの成分を低分子化して、有機栄養源として吸収して生長しており、また不定根は師管や導管に食い込んで、放射性セシウムもカリウムと混同して無機イオンとしても吸収しているものと思われる。寄生菌はそれをガンガンため込んでいるのではないだろうか。したがって不定根が一見放射能の塊のように撮像されているのではないだろうか。
  
   以上の仮説の子細な証明のためには、不定根を樹脂で固定して顕微鏡的オートラジオグラフを撮るべきだが、残念ながら今はその余裕がありません。どなたかやってみてくれませんか?
     


 


スライド1 
図1 樹から引っぺがしたキズタの切断片

 


 
スライド2
図2 図1のオートラジオグラフ 


 


スライド3 
図3.図2のネガテイブ画像

 

表1.キズタの放射能
キズタjpeg 
 

(森敏)
付記:過去の以下の記事もご参照ください
アイビーはなぜ石塀に強く接着できるのか

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