WINEPブログ内で「 植物 」を含む記事

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2017-08-09 23:37 | カテゴリ:未分類
  根が付いたまま木の幼植物を引き抜くのは容易ではないのだが、知らない植物が生えていたのを丁寧に引き抜いてみた。当然土がついているので、その部分の放射能は高いと思われた。案の定オートラジオグラフを撮像してみると、根に付着した土や腐植などで根が強く感光した。
 

しかし、植物体を葉と茎と根にばらして各部位の放射能を測定すると、意外にもいずれも同じ程度の放射能を示した。そこで新ためてオートラジオグラフを詳しく見ると、この植物の地上部では葉や幹が外部被ばくしている。内部被ばくよりも外部被ばくの放射能寄与のほうがあまりにも大きすぎて、実際のセシウムの内部被ばく量が隠されてしまっていると考えられた。
 

この植物は苦労して丁寧に土が飛び散らないように根ごと掘り取ったつもりなのだが、地上部が土でコンタミしたのかもしれない。それでもよく見ると葉脈が根から吸収した内部被ばく放射能で強く感光していることがわかる。



  
  
 
 
スライド1 
 
 図1.青タゴの幼植物
    
   
   
 
スライド2 
 
 図2.図1のオートラジオグラフ。根の強く感光している部分は大部分が放射能汚染土壌と放射能汚染して落葉した枯れ葉などの腐植化しつつある残渣である。絡みついて根から離しがたいので、この青タゴはこれらから放射性セシウムを積極的に摂取していたと考えられる。
   
  

  

 
 
スライド3 
図3.図2のネガテイブ画像
 


  

   
 表1.青タゴの放射能
 
アオタゴ(コバノトネリコ)の放射能jpeg 
 
 
 
(森敏)
付記:牧野植物図鑑によると青タゴ(こばのとねりこ)(Fraxinus longicuspis Sieb.et Zucc)は
「この植物の枝を載り、水に浸せばその水青色となる、ゆえに青タゴの一名あり。タゴとはトネリコのことなり」とある。
2017-07-29 09:06 | カテゴリ:未分類

  浪江町を車を転がしていると、若い、葉が特徴的な植物が生えていたので採取してきました。 葉の先端部が屹立して、葉が対生で、葉の切れ込み(ノコギリ葉)が荒い感じがあるので、この植物はヒヨドリバナ(キク科ヒヨドリバナ属)と同定しました(株式会社アスコットの若林芳樹さんのご協力を得ました)。今回は珍しくも植物の下位が土埃の放射能による汚染がありませんでした。ほとんどが放射性セシウムの経根による内部被ばくです。発芽してここまで成長するまでの短期間にはげしい雨風に見舞われなかったのだと思われます。土壌が放射能汚染されていなかったわけではないことはこの植物体が高い放射能を有していること(表1)から明らかですが、図2、図3の左から2番目の茎の根元が少し土をつけており、強く被爆していることからも明らかです。

    
       

ヒヨドリバナ画像jpeg 


図1.ヒヨドリバナの押し葉。押し葉時に葉が重なるのは避けがたい。 

    
          





ヒヨドリバナ 
 
 
 図2.図1の放射線像。

  
         
       

 
ヒヨドリバナ (2) 
図3.図2のネガテイブ 画像
 
     
      
         
ヒヨドリバナjpeg  

   
      
    
    
 
(森敏)
2017-05-30 05:03 | カテゴリ:未分類

 秋になると、細い茎に多数のちいさな赤い実をつける、タデ類とミズヒキはなかなか判別がつきにくい。そこで専門家に同定をお願いしたら、小生が何気なく道路わきで採取した植物はハナタデのようである(図1)。浪江町のものはやはり種子もきちんと内部被ばくしていることがわかる(図2、図3、表1)。

 
スライド1  

図1.赤い蕾をつけたハナタデ。右上の7つの点々も蕾です。
 


 
 
 
スライド2 
図2.図1のオートラジオグラフ。葉の付け根(節位)とつぼみが強く汚染しているように見える。葉の付け根は通導組織(師管と導管)が複雑に入り組んだ組織だからここで放射能が何十にも重なってIPプレートに感光しているためである。
  
  

    

 
スライド3 


図3.図1のネガテイブ画像

 

 

 
jpeg tsubomi 
 
   
  図4.ハナタデのつぼみ
ハナタデの放射能jpeg 

  
 
表1.ハナタデの各組織の放射能。ここではつぼみでなく種子を測定している。




  

(森敏)

2017-05-20 15:37 | カテゴリ:未分類
   一昨年の秋、いつものように小生は運転手が仮眠する間に次々と道路端の植物をサンプリングしたのだが、地面を這っているカキドオシは全面的に、土ぼこりで放射能汚染していた(図1、図2、図3)。小さな根の部分はほとんどが汚染土壌の放射能と思われる(表1)。 

 
 

 
スライド1 
図1.カキドオシ (浪江町津島地区にて)
 
 
 
 
 
  
 
 
 
 
スライド2 
図2.カキドオシの放射能汚染。 オートラジオグラフ外部被ばくが強い。ツルの先端の新芽は内部被ばくが強そう。
 
 



 
スライド3 
図3. 図2のネガティブ画像 右中央部の濃い部分は分岐根。
 
   
    
 
表1.カキドオシの放射能

カキドオシjpeg 

 
  

(森敏)
 
 



 
 
2017-05-13 08:33 | カテゴリ:未分類

図1は浪江町での林地の明るいところに棲息していたドクダミ群落からのサンプルである。ドクダミは地面に近い被覆性の植物なので、毎年の観察でもどうしても雨風の時の埃の舞い上がりを受けるようだ(図2、図3)。下位の葉の方が外部被曝を今でも受けている。それにしても花びらではないめしべや雄蕊の部分が内部被爆が高いようだ(表1)。ドクダミ茶にするには要注意である。

  


スライド1 
図1.花をつけたドクダミ 一本の植物を途中で切断したもの
 
  
 
スライド2 
図2.図1のオートラジオグラフ 
 
   
 
 
スライド3 
図3.図2のネガティブ画像 
 

          
 
 表1.ドクダミの放射能 (単位:Bq/kg乾物重)
ドクダミの放射能jpeg 
   
  
    
(森敏)
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