2008-08-07 11:44 | カテゴリ:未分類

“ブスコパン”錠使用の失敗(1)

 

昔のことである。

 

   ニューヨークからPANAM航空に乗った。ケネデイ空港が暑くて暑くて、脱水気味で、これは危険だ、飛行中、腎臓結石症が再発するかもしれないと危惧して、飛行機に搭乗前に常備薬のブスコパンを2錠予防的に飲んだ。

 

   出発後水平飛行に入ったので、飲みもののサービスが始まった。のどが渇いていた。こういう時のビールの一杯めはアルコールに強くない小生でもほんとうにうまいと思うものだから、ビールを注文した。

 

   空き腹にいきおいよくビールを飲みほしたので、10分もしない内にいっぺんに酔いが回ってきた、、、、までは良かったが、だんだん気持ちが悪くなってきた。いつもの貧血か低血圧による嘔吐感である。小生の経験では、こういうときはトイレで吐いたり、脱糞すると、症状が退くことがあるので、トイレに行こうと立ち上がった。トイレの入り口の取っ手に手をふれたとたんに、意識を失ってしまった。

 

   気がついてみると、周りにいろんな人が小生をのぞき込んでいる。どうやら小生は床に寝ているらしい。「気がついたか? 大丈夫か?」と制服のスチュワードに聞かれる。彼は乗客に医者が居ないか呼びかけている様子だ。しばらくして、イギリスの女医さんが来て、「しばらく起きてはならぬ。何か薬を常用しているか?」と聞くので、「たぶんブスコパンとビールを併用したので、急性の血圧降下で失神したのだと思う。たぶん大丈夫だ、緊急着陸なんぞしないでくれ」と、自己診断した。しかしそれから8時間、小生はサンフランシスコまで、スチュアデスの仕事場に寝かされていた。スチュアデスは、小生の上をまたいで忙しく行き来していた。本当に迷惑なことだったと思う。

 

   後で聞いたのだが、トイレのすぐ横に座っていた、ご婦人が、小生がもんどり打って、後ろ向きに倒れてきたので、彼女の椅子のアームに頭が当たりそうになったので、彼女は急いで小生の頭に手を添えてくれて、小生が後頭部を強打することを防いでくれたのだそうである。強打したら脳しんとうでアウトだったかもしれない。

 

(森敏)

付記:

ブスコパン(日本ベーリンガーインゲルハイム、主成分臭化ブチルスコポラミン)は、胃や腸、胆のう、膀胱など、おなかの中の様々な臓器の筋肉が痙攣したり、激しく運動するのを止めるための薬です。

秘密

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