2015-08-26 06:41 | カテゴリ:未分類

(つづきです)  

     さて本日、連載3回目は県中浄化センターと県北浄化センターとで測定された値を使って、平成27年(2015年)直近の過去半年間に放射性セシウム(Cs-137)が脱水汚泥にどの程度濃縮されていたのかを図示します。緑色の折れ線グラフが Cs-137の脱水汚泥1kgあたりの放射能(ベクレル:Bq)を示しています。また、図には同時に降雨量も水色の棒グラフで記してあります。

  

スライド1  
    

  図5 で明らかなように、県中浄化センターでは Cs-137 は通常は100 Bq/kg前後で推移していますが、全期間を通じて50 Bq/kg以下になったことがありません。常時50ベクレル以上に濃縮されているということです。よく見ると、18回にわたって200 Bq/kg以上のピークを示しています。そのうち2回は 390 Bq/kg670 Bq/kgを示しています。降雨量との関係をよく見ると、高い放射能ピークを示す1日前か当日には必ず高い降雨量があることがわかります。
      
   ですから、20113月の原発暴発時点で強く拡散汚染した福島の土壌や植生や家屋に付着した Cs-137 が、降雨によって溶出したり洗い流されたりして、それが下水に流入して、下水処理場で活性汚泥に微生物代謝的に取り込まれて、脱水汚泥に濃縮されて来ていることは明らかです。しかし、6月18日の高いピークは直前の比較的高い雨量から予想される以上の高い値を示しています。もしかしたらこの時期には新しく原発に何らかの異変があり、従来の値に新しい放射能値が加わったのかも知れません。

   
   
 
スライド2 
      

  図6 で明らかなように、県北浄化センターでは Cs-137 は通常は50 Bq/kg前後で推移していますが、下が20 Bq/kg以下に下がったことはありません。常時20 Bq/kg 以上に濃縮されているということです。15回にわたって80 Bq/kg以上のピークを示しています。そのうち2回は140 Bq/kg強の値を示しています。図5 と同様に、この図6 でも降雨量との関係をよく見ると、高い放射能ピークを示す1日前か当日には必ず高い降雨量があることがわかります。
     
      ですから、図5 の場合と同様に、20113月の原発暴発時点で強く拡散汚染した福島の土壌や植生や家屋に付着した Cs-137が、降雨によって溶出したり洗い流されたりして、それが下水に流入して、下水処理場で活性汚泥に微生物代謝的に取り込まれて、脱水汚泥に濃縮されてきていることは明らかです。しかし、また、図6では5月26日には雨量が無いがピークが高い。図5の場合と同じく、6月18日の高いピークは直前の雨量から予想される以上の異常に高い値を示しています。もしかしたらこれらの時期には新しく原発に何らかの異変があり、従来の値に新しい放射能値が加わったのかも知れません。
   
  図5と図6を比較してみると、両者は時期的に極めて類似のピークパターンを示していることがだれの目にも明らかです。平均して県中浄化センターの方が県北浄化センターの2倍の濃度でCs-137が脱水汚泥に濃縮される経過をたどっていることもわかります。原発爆発当初両センターの流域下水道のカバーする地域への総放射性セシウム降下量のあいだに、ざっと2倍の差があったということなのかも知れません。この点はさらなる検討が必要です。
  
(つづく)
                

(森敏) 


 

 
 

秘密

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