fc2ブログ
2023-05-05 15:43 | カテゴリ:未分類
ウクライナ産蜂蜜

 
2022年2月24日にロシアによるウクライナ侵攻があって、それ以降ずっとウクライナの農産物が大丈夫かなと心配していたら案の定、黒海がロシア艦隊によって封鎖されて、ウクライナからの小麦の輸出が出来なくなった。その後紆余曲折があり輸出が解除されているようだが、コムギの収穫作業や貯蔵作業が危険や不安定になり、その後、次の小麦の播種も困難になっているようだ。そういう映像がテレビでもネットでもほとんど出てこない。メデイアが戦場ばかりに撮影を特化しているからなのだが。

とにかく肥沃な小麦畑(チェルノゼム土壌:黒色土壌)が重戦車が入り乱れ、数限りない地雷が埋められているうえに、塹壕も何十キロにもわたって掘られている最中である。これから本格的なウクライナ側からの反転攻勢が始まると、ゼレンスキー大統領が宣言しているんだから。近い将来戦車や砲弾爆発によってウクライナの豊かな黒色土壌がますます無茶苦茶にかき回されるであろうことは必定であろう。

ところで我が家の食品棚には、上掲の写真にあるように、ウクライナ産の蜂蜜がもう、一年以上置いてあった。それは、これを購入した2022年3月ごろには全く蜂蜜が固まっていて、中身を押し出せなかったからそのまま放置していたということなのである。

先ほど気が付いて、棚から取り出してプラスチック容器をひっくり返して、容器を押してみたら、少し蜂蜜が溶けて出てきた。室温がこのところ25度以上になってきたからだと思われる。まだ容器の底には3分の1ぐらいが固化したままであるが。

容器には賞味期限が2024年4月1日と刻印されている。ウクライナの国旗の絵もたなびいている。

遅くてもこの来年の賞味期限の日までには、戦争が「ウクライナの勝利」で決着していてほしいものだ。

ウクライナの農産物支援をしたいのだが、今日では残念ながらスーパーの棚にはウクライナ産の物品があまり見当たらないようだ。

  
(森敏)

付記:Bingに聞いてみたら、

「ウクライナが日本に輸出している農産物は、小麦、トウモロコシ、大豆、バラ、リンゴ、キャベツ、ニンジン、玉ねぎなどが含まれます。 ただし、輸入量については明確な情報がありませんでした。」

という返事が返ってきました。Bingは詳しい貿易統計にアクセスできないようです。


追記1:またしても三度目のロシアによる輸出妨害

ロシア、再び黒海を通じたウクライナ農産物の輸出を妨害

20230805:16:57 ウクライナのマルチメディア報道プラットフォーム

ウクライナの地域発展・インフラ省は8日、ロシア連邦がウクライナ海洋港からの農産品の輸出のための黒海海上の「穀物回廊」を利用する船舶の登録と調査を拒否することで、同回廊の使用を再び妨害していると伝えた。
地域発展・インフラ省がフェイスブック・アカウントにて報告した。
発表には、「ロシア連邦は、船舶の入港登録とそれら船の調査を拒否することで、『穀物イニシアティブ』を再び実質的に停止させた。そのようなアプローチは、現行の合意の条件に完全に反している」と書かれている。
同省は、本来は毎日出入港する船舶の調査計画が共同調整センターの全ての当事者によって合意されるのだが、ロシアの政策によってこの調査計画を立てることが不可能となっていると指摘した。
また同省は、2023年5月8日時点で、トルコの領海にて、90隻の船が調査を待っていると伝えた。
その上で同省は、「ウクライナは、現行イニシアティブの観点から行われるべき入港船の登録と調査を止めようとするロシアの試みを断固として受け入れない。私たちは、パートナーである国連とトルコの立場(表明)を待っている」と強調した。
なお、3月18日、ウクライナ、国連、トルコは、黒海を通じたウクライナの農産物の安全な輸送イニシアティブの効力延長に合意していた。クブラコウ復興担当副首相兼地域発展・インフラ相によれば、120日間の延長に合意したという。
ロシアは、4月にこの「穀物回廊」の使用を3回にわたり妨害しており、4月の同回廊を通じたウクライナの農産物の輸出量は、300万トン未満まで落ち込んでいた。

追記2: 後日試しにこのウクライナ産ハチミツ瓶(プラスチック製)を600Wで20秒恐る恐る電子レンジで温めたら、少しづつハチミツが解けてきた。あまりやるとびんが破裂しそうなのでやたらには推奨できませんが。

2023-01-31 08:33 | カテゴリ:未分類
小生は先に

肥料・食料・原発でグテーレスがプーチンに翻弄されている

「活性汚泥」の活用はよいが、慎重に

と、2報をこのブログで述べておいた。ウクライナ戦争の故に輸入飼料ばかりでなく肥料価格の高騰が起こっており、日本の農業が危機にさらされている。

これまでも、下水汚泥の肥料資源化のためにはコストがかかりすぎて、輸入肥料に太刀打ちできない自治体が多かった。そのためにこの有効な資源を焼却埋め立てにまわされる部分が大きかった。

しかしリンやカリの価格が高騰して、活性汚泥として回収したカリやリンが、輸入肥料と戦える場面になってきた。ウクライナ戦争が収束したら、国際価格が低下してまた、元の木阿弥にならないように、今から長期対策を立てておくことが必要である。

日本の科学技術政策は、立ち上げる時は先行技術の開発に大いに貢献するのだが、国際情勢が変わると、すぐその技術を放棄して海外移転してしまう傾向がある。

その結果、また国際情勢が変化すると、今度はその技術が日本で継続して開発されて行かなかったがゆえに、周回遅れになって、日本が後進国になってしまう。ということを繰り返してきた。

石油危機の時の「サンシャイン計画」として大いに、開発に先鞭をつけた太陽電池や風力発電はその最たるものである。


以下はこの問題に関する国内外の推移を日経新聞が詳しく紹介しているので、以下に無断転載させていただきました。



肥料高騰、国産化支援へ 下水汚泥再生で自治体補助拡充
2023/1/17 18:15更新 日本経済新聞 電子版

ウクライナ危機などを背景にした世界的な肥料価格の高騰を受け、政府は国産肥料の拡大支援に乗り出す。農家の経営に影響するだけでなく、調達が滞れば収穫量にも響きかねない。主要原料の一つであるリンの輸入は9割を中国に依存し、経済安全保障の観点でも懸念がある。自治体への補助を拡充して下水汚泥を肥料に再生する施設を増やし国産化を進める。
肥料は窒素とリン、カリウムが主な3原料とされ、日本はほぼ全量を輸入している。世界的な穀物需要の増加にウクライナ危機による肥料の供給不安や円安が重なり、国内の肥料の物価指数は2022年11月に前年同月比40%上昇した。リンは主要な供給国である中国が21年10月から輸出を規制している。資源が偏在しているため代替調達も難しい。
肥料は国内の汚泥からもつくることができる。リンを使った化学肥料は20キログラム当たり平均2000~4000円を中心に販売されている。岐阜市は下水汚泥からつくる肥料を参考価格として約700円で売っている。大量生産が容易ではないといった課題はあるが輸入原料の高騰を受け、国産を見直す機運がある。
国産原料の拡大に向け、総務省は23年度から3年間、自治体がリンを回収する施設などを導入する際の支援を拡充する。自治体が資金調達に向けて起債すれば償還費の33~47%を普通交付税で手当てする。これまでは16~44%だった。地方債計画に、関連事業費として100億円程度を盛り込む。
リンの需要量は年約30万トンで、下水汚泥はその1~2割相当の量を含むとされる。回収施設の導入には10億円近くかかり、経費の高さが課題だ。政府は肥料に再生して使う堆肥や下水汚泥の量(リンベース)を21年の2.7万トンから30年に5.5万トンに倍増させる目標を掲げている。今後、輸入価格が下がった場合に国内外での生産のバランスをどうするかなどが課題となる。
汚泥を再生してつくる肥料の利用拡大にも取り組む。農林水産省と国土交通省は下水道事業者や肥料メーカー、農業者と協力する官民検討会を立ち上げた。有害物質を調査・分析した結果を公表するデータベースの整備を手がける。汚泥由来の肥料へのイメージ改善を狙う。
農水省は肥料の原料を供給できる畜産農家や下水事業者、肥料メーカー、農家をマッチングするサイトを開設する。22年度中の運用開始をめざす。研究開発や設備投資への支援も拡充する。農水省は100億円以上を確保し、堆肥づくりの施設整備や費用対効果が高い汚泥資源を原料とした肥料の生産方法開発などを後押しする。



(森敏)

追記:小生は以下のように、39年前に東京都の活性汚泥を用いて、熟度の測定をするための、ガスセンサーを開発している。
お時間があればご参照ください。

堆肥の熟度検定のためのガスセンサーの開発
森 敏, 木村 郁彦
日本土壌肥料学会誌 1984年55巻1号23ー28頁。
2022-12-31 16:19 | カテゴリ:未分類
12月30日は朝から快晴だった:以下は朝の散歩道の逍遥の駄句連作です。
  
こらえ切れず 倒産店頭の 街歩む

 今年はコロナのせいでいくつもの店が本郷通りと春日通りでも倒産閉店した。転売改修中の店も多い。


限りなき コブシの蕾(つぼみ) 芽吹きおり

 無縁坂のコブシが2月末の開花を目指してすでに無数に着いている。


家々に ごみ集積す 晦日(みそか)前

 年末最後の大掃除をしたのだろう、今日が最後のごみ回収日なんだろう。マンション入り口にゴミ袋が満載である。


ちゅんちーちー 仲間呼び交う 樹々の朝

 三菱資料館や岩崎邸の高木には多種類の小鳥が住んでいる。


献血後 ダムに身投げし 若き君

 なぜか、歩いていると、突然、小生が大学の助手のときに隣の土壌学教室の元気だった4年生の学生が突然いなくなって、あとで聞いたら小河内ダムに身投げした、ということを思い出した。彼は投身自殺前に御茶ノ水の赤十字に献血してささやかに社会に貢献しておきたかったのではないかという噂であった。


本年も まだらに剥けたり ポプラ肌

 不忍通りのポプラの樹の葉が全部散って、木肌から鹿の子まだらに皮がむけて、木の代謝が感じられる。


タイ人か 定点陽だまりに 談笑す

 不忍の池の周りには各所に外国人が集まって交流を重ねている。民族によって集まる場所が決まっているようだ。


なにゆえに 幼き子らは 滑り台

 親が見守る中、2家族の幼い娘子3人が繰り返し繰り返し滑り台に登っては滑って、時々転んで泣いたりしている。高低差をお尻で感じながら滑るということが、何か人類の原始的な快感の進化と関係があるのだろうか?


読経なり 人々座りて 厳粛に

 上野寛永寺の鐘の音が正午を告げている。不忍池の弁天堂では読経が始まった。参拝しようとしたが、賽銭箱の音がうるさいのか、参拝の皆さんは堂内や屋外の椅子に座って、黙然としている。終わってから投げ銭するのだろうか? 読経が長くなるので小生は退散した。


老女友 ホット饅頭で 若返る

 老いた女友達が弁天堂参道の屋台から買ったと思われる、ほかほかのまんじゅうをたべながら嬉しそうに談笑している。お二人ともすでにご主人がなくなっているのかもしれない。


望遠の チャンス狙いで 逆光に

 多分、多種類の鳥たちの振る舞いのシャッターチャンスを狙って、玄人並みの装備をしたカメラマンが何人かが池の周りをうろうろして、あえて逆光映像を狙っている。


アメ横や コロナ恐れぬ 人の浪

 と、テレビの歳末風景で見たので、アメ横にはいかなかった。


我は杖 横走り去る 若老人

 小生は足がつり気味なので杖を突いてよたよた歩いているのに、そこを颯爽とやせ型の老人が若々しくマラソンで駆け抜けていった。


廃線の 園内モノレール 輝けり

 小池知事により、上野公園のモノレールが老朽化で廃線と決まった。これは子供や孫を楽しませてくれた。金網のフェンス越しに図らずもこのモノレールが輝いて見えた。お役目ご苦労様でした。


間引きせぬ 鯉福福と 蓮(はす)食らう

 不忍池では夏には蓮が池の全面に生育して秋には枯れていき、湖面より上が人手で除去される。しかし地下茎のレンコンは全く回収されていないので、これがこの池の生態系を持続的に維持し続けていると考えられる。一方、これらを食べる鯉は、全く間引きされていないようだからか、太る一方である。いつどこで見ても数十センチの○○と太った鯉が無数に悠然と泳いでいる。


頸(くび)伸べて ねだる湖面に エサ投げ男

  ベンチに座っていると、目の前のカモが繁く寄ってきて餌をねだる。生態系保護のためにカモや鯉には餌を投げてはいけないことになっているが、つい可愛さにほだされて、ベンチの老人はパンくずを投げてしまうのである。


ベンチにて もぐもぐ茶のみする 老いし人よ

 ポンチ絵に出てくるような凹面顔のおちょぼ口の日焼けした老人が、食後にうまそうにお茶を喉音を立てて飲んでいた。その横顔がいかにも漫画チックであった。前歯が全部抜けているのだろう。公園のあちこちでねぐらを求めて生きているのだろう。

鵜(う)は潜り 波紋残してや 突出し

 鵜が浅い池にエサを求めて潜って、波紋を残して、30秒ぐらいして、数メートル先にひょっこりと浮かび上がることを繰り返している。どこに浮上するのか見ていて飽きない。だが、獲物をくわえて浮上したのを見たことがない。


スーパーに 第九流れ ニシン昆布巻き

 業務スーパーに立ち寄ってみたら、正月用品が満載されている。明日が大晦日だからというわけで、ベートーベンの交響曲第9番が流れている。だがあまり、買い物の雰囲気にはそぐわないと感じた。年越しそば用に昆布巻きだけを買った。

ご飯粒 群れなすハトに 手延べする

 このおじちゃんは公園の常連らしく、ハトが30匹ばかり続々と群がってきており、そのうちの数匹のハトは、おじちゃんが指につけたごはんつぶみたいなものを直接口に渡してもらっていた。随分親しい。


赤銅(しゃくどう)に 光る頭が カップ麺

 最近湖畔に建立された鑑真像のようなつるっぱけで赤銅色に照る照る頭のおじさんが群がるハトの前でカップ麺をおいしそうにすすっていた。この人も無宿らしい。


弛(たる)みの女身(み) ゆっくりマラソン 歩き無く

 少しおなかが太り気味の中年女性がゆっくりゆっくりマラソンしていた。絶対に歩かないぞという真剣な雰囲気だった。


晴れやかに 語る男女が 不忍池(いけ)に入る

 背が高くスマートでセンスのいいオーバーを着た若い男女が、いかにも楽しいことがありそうな晴れやかな顔をして不忍湖畔に入っていった。小生は出ていくところだった。

 
 
初(はつ)日の出 打倒プーチン 祈りたし
  
  
それでは、皆様にとって来年が良いお年でありますように!

(森敏)
2022-09-16 16:06 | カテゴリ:未分類
  日本土壌肥料学会に9月12日から15日の3日間とも参加できた。と言っても、全部午後のプログラムだけであった。
 
  なぜかというに、毎日学会は9時から始まるのだが、自宅から会場の東京農業大学まで約1時間半かかるので、午前7時半に家を出なければならず、その時間帯は、地下鉄丸ノ内線(本郷三丁目発)と地下鉄千代田線・小田急線(経堂着)が通勤客で超満員だからである。
 
  満員だから、老人にはまだ収束していない「中共コロナ」発症後のいまだに長引く汚染が怖いからでもある。
 
  それよりも前にほかの理由もあった。実は学会の2週間前に実に2年ぶりに「腰痛」になり、歩けなくなったので、これでは今年の学会参加はダメかなと思っていた。いつもはだいたい腰痛発症1週間後で我慢して杖を突いて歩けるようになるのだが、学会開催2日前になっても、足腰に違和感があり、いよいよダメかとあきらめかけた。
 
  9月12日(火)になって、杖を突いて歩いてみると、ゆっくりなら歩けそうだったので、途中でダメなら引き返すつもりで、自宅を出た。
 
  小田急経堂駅について、実に久しぶりに東京農大に向かった。農大通り商店街は、以前よりも活気があるように思えた。学会のプログラムには経堂駅から農大キャンパス「経堂門」までは「徒歩15分」と書かれていたのだが、これが少し上り勾配があるうえに、道が自動車などで混んでいて、ずいぶんと難儀した。杖を突きながらなので20分以上かかった。しかも30度C以上の炎天下である。
 
  「経堂門」を入ると、グランドは見覚えがあるのだが、建物があちこち立っていて、20年前と比べて見違える変容を見せていた。心なしか、構内で会う学生たちも、ネームプレートを付けた教職員たちも、礼儀正しくて以前よりも活気があるように見えた。
 
  会場では、ポスター展示会場を見て回った。ほとんどの学会参加者が口頭発表の聴講に参加している時間帯なので、ポスター発表会場には2-3人しかいなかった。なので、実にゆっくり見られた。いつもと異なるのは、ポスターとポスターの間隔がコロナ対策の為か一つ分ずつ抜かしてあることだった。これはちょっと面白い光景だと思った。ポスターを見たら疲れたので帰りの通勤客で込まないように4時に大学を出て帰宅した。
 
  これを2日めも繰り返した。
 
  学会3日目は、シンポジウムが組まれており、小生は「地球温暖化に対処する土壌肥料学」という一般公開シンポジウムを東京農大百周年記念講堂で拝聴した。
 
  会場では開始される前に、旧知に会う人ごとに「お元気そうですね」といわれるので「いや腰痛で杖を突いています、年が年なので明日死ぬかもしれませんので、来年の学会では会えないかもしれないので別れの握手しましょう」とコロナであることを忘れて手を差し伸べてきた。これに対しては、手を慌てて引っ込めた御仁もいた。「森先生はいつ会っても“明日にも死にそう”なことを言って、もう20年にもなりますね」とまじめに受け取らずに冷やかす教え子もいた。

  シンポジウムの講演内容はいずれもなかなか刺激的で大いに勉強になった。ここでは記さないが、考えさせられるところが多かった。長く座っていたので尻が痛く、足がしびれてきて危険を感じたので、最後の「討論会」には参加できずに杖を突きながらこっそりと退散した。
 
  参考までにシンポジウムのテーマを記しておきます。(各演者一人30分の講演時間でした)
 
温暖化にも関わる窒素問題 食と土壌と窒素の深い関係
林 健太郎(農業・食品産業技術総合研究機構/総合地球環境学研究所)

土壌炭素貯留と気候変動緩和・適応策 ~土壌炭素は地球を救う!~
中島 亨(東京農業大学地域環境科学部)
 
農業における土壌炭素蓄積と温室効果ガス排出抑制に関する技術と土づくり
加藤 拓(東京農業大学応用生物科学部)
 
低炭素社会の実現を目指した土壌生物研究
妹尾 啓史(東京大学農学生命科学研究科)
 
植物の栄養研究はどう温暖化に貢献できるのか
藤原 徹(東京大学農学生命科学研究科)
  


  
  
(森敏)

追記:講演会の目的を要約すれば

1.温室効果ガスであるCO2(炭酸ガス)を「土壌に貯留する」技術を開発すること。

2.CO2の数十倍の温室効果があるN2O(一酸化窒素)やメタンガス(CH4)を「土壌から発生させない」ための技術を開発すること。
2022-09-15 10:01 | カテゴリ:未分類
  日本はロシアから塩化カリ(KCl)を総輸入量の約16%を調達している。これは今完全にストップしているので、ケイ酸カリなどの値段を上げざるを得ないと、現在東京農業大学で開かれている日本土壌肥料学会の展示ブースでの業者が言っていた。塩化カリの日本への主要な輸入調達先はカナダの59%である。

  また中華人民共和国からは「リン酸アンモニウム」の総輸入量の90%を、「尿素」の37%を中華人民共和国から輸入している。これも習近平が最近輸出を抑えているので、これらの窒素肥料が足りなくて日本の肥料業界はてんやわんやのようである。

  だから、岸田首相は下水汚泥の肥料化の加速を次年度の方針として打ち出しているのだ。日本で年間に生産される下水汚泥の12%ぐらいしか肥料や土壌改良材などに使用されているに過ぎない。下水汚泥の中には窒素とリンが多量に含まれているからこの有効利用は喫緊の課題なのである。
    
  
 以下は、肥料、食料、原発で狂犬プーチンに国連のグテーレス総長はバカにされて、言を左右にほんろうされているが、マーよく耐えているよね。
    
     
国連総長、プーチン氏と会談 ロシア産肥料輸出後押しへ
2022/09/15 03:34
[国連 14日 ロイター] - 国連のグテレス事務総長は14日、ロシアのプーチン大統領と電話会談し、国連とトルコが仲介したウクライナ産穀物輸出再開の合意が維持され、ロシアから肥料の主要原料であるアンモニアの輸出が再開されることに期待を表明した。
グテレス事務総長は会談後記者団に対し「ロシア産肥料の輸出に絡み依然存在する障害を取り除くことが絶対に不可欠だ」と述べた。
7月に実現したウクライナ産穀物輸出再開の合意では、ロシアからの食料・肥料輸出を促すことも柱となっていたが、ロシアは最近、自国からの輸出が依然妨げられているなどとして合意に不満を示している。
グテレス事務総長は「黒海経由でロシア産アンモニア輸出の可能性を巡り協議が行われている」と明らかにした上で、ロシアの港からロシア産の食料や肥料が輸出されているものの、「望ましく、必要とされる規模をはるかに下回る」と述べた。
さらに「肥料市場が逼迫するリスクが存在する」と警告。「世界各地から耕作地が縮小しているという情報が伝えられており、2022年に食料が不足するリスクを意味する」と述べた。
また、穀物や肥料の輸出再開合意は現時点で奏功しているものの、ウクライナでの戦争の終結には「まだ遠い」という認識も示した。
ロシア政府によると、プーチン大統領はグテレス氏に対し、ロシア軍が占拠するウクライナ南部のザポロジエ原子力発電所について、国際原子力機関(IAEA)の査察団との「建設的」な協力を歓迎すると伝えた。
FC2 Management