2015-06-03 22:10 | カテゴリ:未分類

  以下の1,2の二つの報告は福島のスギの心材の中心部分の放射性セシウム濃度が高くなっているという検査結果で一致している。この放射能が、樹皮や維管束部分から中心軸に向かって、集積しているのか、それとも、根から移行してきているのかが、興味あるところである。心材の中心部分を縦に切って、放射能の立体分布を示す必要が出てきたと思う。そういう研究は森林総研が明日にでも、じゅうたん爆撃的にできることだと思うのだが。それともすでに農水省からの公式のデータがあるのだろうか?(小生が見過ごしているのかもしれないが)

1.
(飯舘村/福島再生支援東海ネットワーク事務局 からの転載)

スギの芯部からセシウムが検出される!
 
広島大が蕨平のスギを伐倒後輪切りにしたものを計測したところ、中心部からセシウム合計1,279 ベクレル/kg134 293137 986)を検出したとのことであった。ちなみにこのスギの樹皮部はセシウム合計2,915 ベクレル/kg、そのすぐ内側の篩部では同2,49313 年層で4794 年以内層で320。これで見ると中心部の方が樹皮、篩部を除く外側より濃度が高いということになってくる。これを紹介して頂いた飯舘村のI さんによれば、中心部のカリウム40 の濃度も高い(樹皮30 に対して77)ことから、経時変化でカリウム同様セシウムを中心部に集めてくる性質があるのでは…と。同じサンプルを頂いて、こちらでの計測もすることとし、改めて秋口でのサンプル採取の必要を確認(2011 年冬のサンプリングでは中心部は全く検出されず)。それにしてもこれが事実とすれば、将来の福島産木材は全く利用不可ということになってしまう。極めて深刻な事態と言わねばならないだろう。



 
2.(「ふくしま再生の会」のホームページからの転載)
   

ふくしま再生の会では、多くの樹木の断面の放射性セシウム測定データを持っており、杉に関しては原発事故3年半後にして、心材の中心部分が放射能が高くなってきていることには再現性があるとのことである。以下に一例を示した。この図は輪切りの断面を、中心線に沿って一定幅で切り取ったものを、周辺から順次測定している。図の縦軸の9,10番目当たりが中心部分にあたる。




新しい画像

 

(森敏)

追記:われわれは2012年にすでに、スギではないが、ウルシの樹液の中でCs-134,Cs-137が体内をめぐっていることを以下の論文にしている。カリウム(K-40で測定)と動態は異なっていた。最初に樹皮に付着した放射性セシウム(2011315日に最初にプルームが通過した時には落葉樹であるウルシの樹は全く葉が無かったので)と、根から吸収されたり体内にすでに蓄積しているカリウムとは、体内での動きが異なるのである。この論文はgoogle scholarから入って無料でダウンロードできます。

 

Satoshi Mori , Akira Hirato , Keitaro Tanoi , Kouki Takeda , Takashi Yamakawa and Hiromi Nakanishi (2012) Radioactive cesium flow in Rhus vernicifera.  Soil Science and Plant Nutrition. 58, 611-617.

 









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