2014-10-26 13:09 | カテゴリ:未分類
以下転載します。

11月12日(水)、午前11時より、細川牧場裁判の第3回目の口頭弁論です。
東京地裁806号法廷。

前回9月24日の裁判では、細川さんが原告として意見陳述をしました(原稿は下に)。
こちらから東京電力に対する反論の文書と、細川牧場に確かに馬など120頭が存在したことを証言する元農協のかたの陳述書を出しました。

11月12日の裁判では、東京電力がどんな反論をしてくるのか、これが焦点です。
たくさんの方の傍聴で、東京電力の賠償逃れを許さず、細川さんの要求実現にすすみましょう。

昼12時から裁判報告集会を弁護士会館10階の1008号室で行います。








細川牧場裁判:原告(細川徳栄さん)の意見陳述
 

福島県飯館村の細川徳栄です。

私の牧場は、祖父の代から3代つづいており、おもに馬を牧場で繁殖させ、全国に販売しています。また生まれた馬を訓練し、神田明神のお祭りや相馬野馬追などのイベント貸し出したり、時にはテレビの水戸黄門など時代劇に出演させていました。東京の神田明神のお祭りに出す馬は、大都会の車や人込みにも怖がらず暴れないように十分な訓練をつまなければなりません。大変な手間をかけて育てた馬たちでした。

私の牧場は社会貢献活動として、地元の養護学校、各地の小学校や盲人施設にセラピーホースとして馬を提供していました。細川牧場の看板には「花塚ボランティア」という名称が書かれているのは、ボランティアで社会活動もしているからです。花塚とは地元の花塚山のことです。馬を更生保護事業にも協力して貸出して、人との触れ合いを作り、福島保護士協会から「犯罪のない明るい社会の実現に寄与した」として感謝状をいただきました。

私が育てた馬の中には、馬の美人コンテスト世界一に出て、日本初の金メダルに輝いた馬もいました。苦労して牛のように白と黒の毛の模様をした馬を出生させたことがあります。この馬は、テレビ番組の「何これ珍百景」に取り上げられ、番組を見ていた人から5千万円で買いたいという申し出が来たことがあります。

細川牧場には、観光客や小学生・中学生が集団でおとずれ、馬とのふれ合いやバーベキューなどを楽しむ観光と娯楽の場でもありました。

 

しかし、福島原発事故で牧場は一変してしまいました。放射能汚染がひどいから全員避難しろと言われ、私は県や国に、馬と一緒に避難できる場所を見つけてほしいとお願いしましたが、そんな場所はないと言われました。保健所の畜産の役人からは、馬などをおいて避難できないのなら、注射で殺処分する方法もあるといわれました。実際、殺処分して避難した村民もいるとすすめられました。私は怒りました。動物も人間も同じだ。私たちからすれば牧場で生まれ育った馬は家族同様です。お母さんのおっぱいを飲めない馬をミルクで育てたこともあります。馬が働くことで私たちの生活がなりたっているのです。それを伝染病でもないのに、注射一本で殺せというのは考えられないことです。この国は狂っているとおもいました。

私は、馬を見捨てられませんでしたから、飯舘村に残り牧場で世話を続けることにしました。飯館村の他の牧場では牛をかっていて、避難するときに牛を残していかざるをえませんでしたから、牛を私の牧場にあずけて、里親を見つけてくれと言い残して、避難していきました。

娘や妻は避難し、私一人で馬の面倒を見ました。娘は仕事が休みのときに手伝いに来てくれています。

2012年ごろから、馬やポニーが、次から次に死んでいくようになりました。歩けなくなり、死んで行くのです。今までに27頭も死にました。こんなことは今までなかったことです。家畜保健所に調べてもらっても伝染病ではないといいます。保健所や大学の先生が解剖し、調べています。いろんな種類の馬がみんな同じ症状で死んでしまいます。

放射能のせいではないかと疑っております。牧場のまわりではタヌキやイノシシ、キツネの死骸も見つかります。イノシシを大学の先生に解剖してもらい調べたところ、すごい値の放射能が出たそうです。渡り鳥はまったく来なくなり、ツバメは半分になりました。足のないコオロギやバッタ、赤とんぼも出ています。動物は放射能に敏感なのでしょう。学者は放射能との因果関係はまだはっきり分からないと言っても、実際、異常なことが続いているのです。

馬や牛のえさ代も大変でした。とうとう馬も手放さなければならなくなり、せり売りに出しましたが、原発事故前より安く買いたたかれ投げ売りせざるをえませんでした。馬を売りに行く途中、岩手県のドライブインに場運車を止めていたところ、「放射能汚染だから長く止めるな」と追い出されたこともありました。非常にみじめな思いをしています。

事故当時、馬は130頭、牛は20頭ぐらいいましたが、今、馬は30数頭ぐらいに減りました。飼育している馬の半分くらいは妊娠しており、子どもだけでも助けてあげたいけれど、引き取り先が見つからない現状です。

東京電力からの損害賠償について、牧場の土地、家屋、牛などは農協や村役場の指導を受けて請求し、もらいましたが、馬を飼っているのは私のところだけで、農協の職員も「馬のことはわからないから、自分でやってくれ」といい、賠償請求しました。示された賠償額は、あまりにも低い額なのでこうして裁判になりました。飯館村の多くの人は、東電の賠償に満足していません。

 

 原発事故が起きて、一番残念なのは、一緒に住んでいた家族がばらばらになってしまったことです。一人暮らしをしていると、食事もいい加減になり、震災前は90キロあった体重も一気に落ちてしまいました。昨年の暮れですが、馬が次々と死んでいき仔馬たちのみじめな姿を見ていると気持が落ち込んでしまい、首をつって自殺しようとしました。幸い、友人が見つけて介抱してくれて、一命を取りとめました。

原発事故から3年半たちましたが、飯館村は復興とはほど遠く、悲惨な状況はまったく変わりありません。避難した人たちで若い人たちの80%は、もう飯舘村には戻ってこないといいます。

牧場は放射能汚染されて元には戻りません。将来にわたって、牧場としての商売はできません。それでも馬を見捨てるわけにはいきません。原発事故によってみじめな苦しいことばかりです。裁判官に望むことは、原発事故が起こる前の生活に、明るいのどかな飯館村の生活を取り戻してほしいということです。元の生活に戻ることはむずかしいことかもしれませんが、ぜひとも公正な判決を下され、二度とこのような事故とみじめな生活が繰り返されることがないように切に望みます。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
以下11月11日に届いた事務局からの連絡です


あす11月12日(水)、午前11時より、
反原発・細川牧場裁判の口頭弁論です(東京地裁 806号法廷)。

東電は、反論書でいまだに130頭も馬がいたとは信用できない、領収書がいい加減だなどと、こちらが元農協の職員の証言陳述や詳細な資料を出しても認めず、争う姿勢です。事故への真摯な反省もなく賠償額を値切り、長引かせる不当な態度です。

皆さんの傍聴の力で、細川さんの親子を励まし、東電を追及しましょう。
昼の12時からは弁護士会館10階の会議室で報告集会です。
ご参加よろしくお願いします。



秘密

トラックバックURL
→http://moribin.blog114.fc2.com/tb.php/1905-c553f932