2014-09-02 09:34 | カテゴリ:未分類

     
DSC03298----_2014090122440708e.jpg   
 カルイザワツリスゲ(Carex kunioi T.Koyama
 

先日「軽井沢町植物園」の展示館を訪れた時、「植物研究者佐藤邦雄氏の足跡と今~軽井沢の植物を後世に」という展示をやっていた。
 
      
ここの前植物園長の佐藤邦雄氏(1913-2009)の簡単な紹介を行っていた。佐藤氏はこの植物園の開墾からかかわっており、皇太子夫妻の時と天皇皇后になられたときの二回にわたって、訪問を受けてこの植物園の案内をしている。園内にはその時の碑が立っている。
 

      佐藤氏は東大理学部植物学科に留学し原寛教授に師事しているが、彼が研究室の連中といっしょに長野県各地の調査をして見出したと思われる新種の植物には彼の名がつけられていないで、Hara(原寛)やKoyama 小山 鐵夫助手)という名前が付けられている。唯一、カルイザワツリスゲ(Carex kunioi T.Koyama)のラテン名の中に kunioi (邦雄に由来する)という字が埋め込まれているのが記念というべきか、これが紹介されていた。

 

     
 
DSC03294--.jpg

 
背景の白い花はミナズキ. 黄色い花はオミナエシ.


  佐藤氏は深く牧野富太郎博士に私淑していたらしく
   

 草を褥(しとね)に木の根を枕 

      花に恋して80年

     牧野博士作

   

という牧野の文化勲章受章時の歌を写したノートが展示されていた。

   

    そのあと、小生はこの軽井沢植物園内を見学したのだが、草とり作業を行っていた作業員の方に聞いたところ、このカルイザワツリスゲは残念なことにここの植物園には植えられていないそうである。また、後になってこの植物はスゲ属の一新種だと思われていたのだが、後に遺伝子解析の結果では北の方の陸前ナントカスゲという植物(メモをなくした)と同種らしいということであった。なかなか残念な顛末の話であった。
  
  この植物園は高知県の牧野富太郎植物園(しらべたところここの前園長は前出の東大理学部出身で国際的に活躍された小山鐵夫氏であった)などと比べれば、まだまだ整備が不完全であるが、未熟なだけに非常に親しみやすい。植物名がラテン名で記されていないとか、同じ植物種があちこちに飛散しているとか、植物種ごとの囲みの柵が不完全とか、これからもお金がかかることだろうが継続して環境整備していってほしいものだ。
  
  ミナズキという白色の房を持つ植物があちこちにあり、これだけは健忘症の小生もいやがうえにも名前を覚えた。これは両陛下の記念碑の背景植物にもなっている。


 

  (森敏)


秘密

トラックバックURL
→http://moribin.blog114.fc2.com/tb.php/1896-184af9b0