2014-08-01 12:55 | カテゴリ:未分類

東大論文不正:元教授強圧的指導 調査委「懲戒処分相当」

毎日新聞 20140801日 1141分(最終更新 0801日 1151分)

 東京大分子細胞生物学研究所の加藤茂明元教授のグループによる論文不正問題で、同大科学研究行動規範委員会は1日、「論文5本について捏造(ねつぞう)や改ざんの不正があった」と認定したうえで、加藤氏が部下に強圧的な態度で不適切な指示や指導を繰り返したことが不正の背景にあったとする調査結果を発表した。加藤氏が論文撤回を回避するため、部下に画像や実験ノートの改ざんを指示したことも認定した。

 同委員会は、加藤氏のほか3人が不正にかかわったことを認定。加藤氏ら4人は既に東大を辞職しているが、「懲戒処分相当の可能性がある」と結論付けた。同委員会は残る論文について、調査を続ける。

 同委員会は昨年12月、加藤氏らの論文51本について、科学的に不適切な図など計210カ所があったと公表した。その後の調査で、加藤氏▽柳沢純氏(当時助教授)▽北川浩史氏(同特任講師)▽武山健一氏(同准教授)−−の4人が責任著者などを務めた5本の論文について、画像の加工や張り合わせの跡などが確認されたことから、同委員会は「捏造や改ざんがあった」と不正を認定した。

 研究室の主宰者である加藤氏については、「論文の捏造や改ざんを直接行った事実は確認できなかった」とする一方、「研究室の教員や学生に対し、技術レベルを超える実験結果を過度に要求し、強圧的な態度で不適切な指示や指導を日常的に行ったため、(部下の)教員らが『加藤氏が捏造や改ざんを容認、教唆している』と認識したことが問題の主因となった」として、加藤氏の不適切な研究室運営が不正行為を生む環境を作ったと結論付けた。

 また、調査結果によると、柳沢氏と北川氏は、自ら論文の捏造や改ざんをしていた。武山氏は加藤氏の指示に従い、論文1本の捏造や改ざんに協力した。また、武山氏以外の3人については、調査に対して虚偽と考えざるを得ない証言をしており、立証妨害があったと指摘した。

 加藤氏は1日、「今回の結論は、事実をまげて私の名誉を毀損(きそん)したものと評価せざるを得ず、到底承服することはできない。今後、第三者機関による判断を求めることも含め、専門家と協議の上、適切に対応する」とのコメントを発表した。【河内敏康、須田桃子】
 

  

この一連の報道で、小生はますます確信を深めたのだが、世界的にnature, science, cellなどのimpact factor の高い雑誌にぱかぱかと論文を連続で掲載する研究室は、要注意だということである。第一報は本当にオリジナルなのかも知れないが、第2報以降は惰性のデータで、つじつまの合わないところは偽造英作文能力でカバーしただけなのかもしれない。周りが油断すると、そのようにして一見素晴らしい虚構の学問体系が構築されていくのである。
 
  若い研究者には論文をうのみにせず、眉唾(まゆつば)で論文を読み、不審な点を見出す能力を身に着けることをお勧めしたい。これは論文読解力の当たり前の研究指導要領なのだが、若い人は活字を信じたがるのである。
 

研究者人生も、芥川賞作家や直木賞作家の多くがその後の作品でインパクトのある作品を書きつづけられないのと似ている。学生にはいつも言うのだが、長い研究者人生の中でヒットは打ててもそんなにホームランを何本も打ちつづけられるわけではないのだ。

 

(森敏)

 

秘密

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