2008-07-20 09:12 | カテゴリ:未分類

「流通JAS」制度は余計な節介ではないか

 

農水省が「コンビニ弁当などの流通過程での温度管理がキチンとされているかどうか」に関して、『流通JAS』認定制度を検討しているという。 この法律が制定されれば『流通JAS』の認証を取得していない商品は「質が悪い」ということになるだろう。さらに暴走して、『流通JAS』の認証を取得していない商品は“危険だ”ということになりかねない。

 

ばかげたことだと思う。国は<消費期限>や<賞味期限>の設定ですでに生産者や流通業に対して衛生管理に対して強い責任を負わせている。食品衛生法では食品の衛生面での管理はがんじがらめに制度化されている。そのうえになんでまたこういう新たな制度が必要なのであろうか。

 

たぶん「消費者のために」ということなのであろう。本当にそこまで消費者は要求しているのであろうか? 我が輩はこれまで一度もそういう要求を国民のだれかがしているというニュースを見聞きした記憶がない。“消費者のため”、という「葵の御紋」を掲げればどんな法律も通るという官僚や国会議員の認識はそろそろ改めた方がいいのではないか。

 

今回新たに検討されている制度は、それが適応される流通業の分野にまた負担を強いることになる。この制度は <流通過程での商品の温度管理を強制している> ので、そのためには石油や電力のエネルギー消費を強制している。その結果は、すなわち俗に言う地球温暖化にますます貢献することになる。このように、法律を厳守するためには流通コストが上がるので、これは商品の値上げということで消費者にそのツケがかぶさってくるだろう。すべからくいいことがない。

 

唯一いいことは、食品流通課かなにかのセクション(すでにあるのかな?)を農水省内部に設置して、この法律の施行状態を監視する官僚のポストがいくつか増えることだろう。いかにも官僚の考えそうなことである。

 

実は、官僚が新しい法律を立ち上げたがる背景には、強いからくりがある。毎年5%の恒常的な人件費削減(シーリング)や1%の予算の削減(シーリング)を要求されている行政官庁や独立行政法人は、毎年なにか新機軸を打ち出して、組織の改廃を行わなければ、必然的に予算が削減されていく。そこで必要もない組織を、今度はつぎつぎと新しく立ち上げて、新たな予算申請をしていく必要がある。そうしないと財政的にじり貧になっていくからである。こういうわけなので、我々はよくよく注意しなければならない。それが本当に新しく必要な法律であり、官僚組織であり、公益法人であるのかを。

 

あらためて云うまでもないことだが、我が輩の意見は別に流通業界を喜ばせるためのものでは全くありません。

 

 

(管窺)

追記:以下は、農水省によって不要不急の予算要求が国民の知らないうちになされて、国会で認められて、しかし全く実効を挙げていない典型的な例である。(2008年7月30日記)

 教育ファーム事業補助金 予算25億…交付12万 「制度知られず」進まぬ普及

7月29日8時0分配信 産経新聞


 小中学生の食品に対する理解を深めるため、国が実施を推奨している「教育ファーム」事業の補助金について、全国の自治体からほとんど交付要請がなく、平成19年度の予算約25億円のうち、実際に交付された補助金はわずか12万円だったことが28日、分かった。補助金制度を管轄する農林水産省は「補助金制度が知られていなかったため」と説明しており、普及改善対策を進めている。

 

 

 

 

秘密

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