2014-01-27 11:36 | カテゴリ:未分類
 
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図1.ヒマラヤスギの表皮の外側の放射能汚染オートラジオグラフ。黒く感光した強い汚染部位は下図2と照合するとすべて苔(コケ)に対応していることがわかる。
 


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図2.図1に使ったサンプル。びっしりと苔(シロムカデゴケ?)が生えている。


 


飯館村の山津見神社には調査で福島を訪れた時には毎回必ず寄ることにしている。一昨年の原発事故直後は学生と一緒に来て「復興祈願!」と書いてめいめいが札をぶら下げてきた。だが、思いもかけず、昨年春には大火で拝殿が消失してしまい、宮司の奥さんが亡くなられた。現在も左右のオオカミの阿吽(あうん)の石像が焼けただれていたいたしい。拝殿跡の周りの背の高いスギやヒノキが褐色に焼け焦げている。拝殿跡は現在更地になっている。ここで仮設の拝殿を設置して、避難地から通いで通勤(?)しておられる若い神主さんによると、全国に寄進を募り、再建にいそしんでおられるとのことである。「拝殿はいつ建つのですか?」ときくと、「神様のおぼしめしなのでいつまでということはわかりません。何事も、なるようになるのではないでしょうか」という、若いのにかなりの自然体であるのには本当に驚かされる。

 

この参道階段の入り口には直径1メートルぐらいの大きな幹のヒマラヤスギが立っている。このスギの地上1メートルぐらいの部位に、今にも脱皮剥離しかかっている古びた分厚い 30センチx40センチ幅 の皮を一枚失敬してきた。その皮の表(おもて)面にはびっしりと苔が生えている。研究室に持ち帰って、このごつごつした表面の放射能を感光するのには少し工夫がいったのだが、オートラジオグラフをとってみた。図1と図2を詳細に比較すると、コケ(おそらくゼニゴケ)の部分に特異的に放射能が濃縮されていることがわかる。
  
  不幸にも原発事故当時に飯館村に飛んできた濃厚なプルーム(放射能雲)が、この背の高いヒマラヤスギを直撃したものと思われる。放射線量は土地の人によると毎時・100マイクロしーベルトはあったという話であった。その後の雨で樹幹流を通して葉や幹に付着していた放射能がどんどん下方の流れたのだが、それがこの幹の下方にびっしりとついてひっそりと沈着棲息しているコケにどっと吸収されて固定してしまったと考えられる。

  一般にコケ類は水ストレスにはむちゃくちゃ強く長生きであるので、乾燥吸水を繰り返しても少しのことぐらいでは枯死せずに、いつまでも放射能を保持し続けているのである。ちょうど人が被ばくする高さの位置であった。


(森敏)
追記1:小生は複数のカメラマンの依頼で、本日の写真に示したような彼らが汚染現地で採取した生物の放射能を感光してオートラジオグラフの像(BAS像)を彼らに提供している。ところが日本の大新聞社はどこもその像を信頼していないか、掲載したくないようであるとのことである。それどころか写真の専門家集団の雑誌社からの「信憑性に疑問を持っている」というメールを、カメラマンから転送されて、小生は絶句した
 これまでも10枚以上の放射能汚染像をこのWINEPブログでは発信しているが、それが科学的に信用されていないとは、なんと悲しいことだろうと思う。講演会や学会でもあちこちで話しています。報道関係者などでBAS画像の信憑性に疑問があると思う方はいつでも
winep@bird.ocn.ne.jp
にご連絡ください。
追記2: 右の検索欄にキーワードの「放射能汚染像」を入れていただければ、以下のような生物の放射能汚染の写真が見られます。
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