2013-12-01 07:43 | カテゴリ:未分類
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図1.霊山こども村と、背景は妙峰「霊山」

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図2.背景は霊山。手前は登山口にある駐車場。 
 

去る1114日は図1,2に見るように伊達市の名峰霊山(りょうぜん)は快晴であった。
 

この日は、図1のように、ふもとの「こども村」が長いこと閉園していたのが、今回は開園していたのを知らずに、いつものように防護服でどんどんと立ち入ったら、係員が追いかけてきて入園料を払ってくださいといわれてびっくりした。きれいに土壌やコンクリートが除染されて土が入れ替えられたりしていたのは知っていた。しかしこの日も除染された園内には一人も人がいない。公園の中心部分の土壌表面も空間線量はおおむね毎時0.23 μSv付近を維持していた(ただし、山側に入ると毎時0.4 μSv)。無断侵入したあと、退却しようとしたら、二人の中年の男女が入園券を買って入ろうとしているところであった。何の目的だったのだろうか、聞くのがはばかれた。 

 

このこども村は確か小生の知るところでは伊達市でもかなり早くから試験的に山林の傾斜地除染をはじめたところだ。どうせ子供がしばらくは帰ってこられないだろうに何でこんなところから大金を投入して除染の手を付けるのだろうと、当時は不思議だった。のだが、おそらくここら辺は伊達市の市有地か福島県の県有地なので、試験的な除染に取り掛かりやすかったものと思われる。ここで得た「除染のノウハウ」を、除染にかかわったいくつかの建設会社や県が除染マニュアル化した部分も大いにあると思われる。

 

次に、すぐ近くの紅彩館の上にある駐車場にも行ってみた。紅彩館は霊山への登山の入り口にあたり、県(?)の宿泊施設であるのだが、国道115号線に沿っており、震災津波でやられた太平洋側の松川浦への福島県庁側からの人的・物資輸送の中継拠点として、作業員の休憩や宿泊施設として長らく使われていた。そのために震災直後から館の前面の道路や駐車場は早くから除染に取り掛かっていた。その後、建物自体の除染のためか休館して、ある時期から、あまり人が訪れなくなっていた。

  しかし、この日は何と驚いたことに、駐車場には20台ぐらいの自家用車と思しき車が止まっていた(図2)。半年前からは実はいつ来てもほとんど駐車が無かったのだが。20116月に初めて小生がここを訪れた時は、空間線量は毎時・数μSvであり、駐車場の周りに吹き寄せられたスギや松の落ち葉が毎時・40μSvを示しており、少し恐怖を覚えた。ちなみに今回測ったところ、新しく排水溝が施工された溝口の周りにふき溜まった落ち葉は、毎時・10μSvであった。 われわれが測定していると、老夫婦が寄ってきて

「え!そんなにあるの?、やっぱりそういうきちんとした線量計でなきゃわかんえーんだなあー」とおじいさん。

「霊山に登られるんですか?」

「いや、天気がいいので久しぶりに山を拝みに来たんだ」とおばあさん。

 

  ここからが霊山登山口ということで、林道の中に入っていくとわずか数十メートルで地表面の道端の落ち葉は毎時・数μSvであり、空間線量は毎時・約2μSv前後であった。一人の健康そうな男性が、どんどん登ってきたので、

「これから山に登られますか?」

「はい」

「線量がどれくらいあるかご存知ですか?」

「いくらですか?」

「ここは2μSvありますが」

「へーそんなにあるんですか?」

「どうか、お気をつけて!」

と見送った。よけいなこと言っちゃたのかな。

 

たしか、「霊山一周散策コース」みたいなのがあって、最低でも数時間ぐらいかかるはずだから、登山客は山にのぼって帰ってくると、積算で10μSv以上は確実に放射線を浴びるはずである。知っていれば決して愉快な登山にはならないだろうにと思うのは、研究者の性(さが)なのかもしれない。

 

駐車場の車の数からすると最低20人以上が本日入山中と思われた。
 
(森敏)


 

 

秘密

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