2013-10-15 09:35 | カテゴリ:未分類

焼却灰からセシウム分離 県とIAEA 来年中にも実証実験

 県と国際原子力機構(IAEA)は平成26年中にも、ごみ処理施設などで出る焼却灰から放射性セシウムを分離する実証実験に入る。県内では現在、約13万トンに上る焼却灰の受け入れ先が決まらず、今後も増える見通し。自治体などは保管場所確保に苦慮しており、昨年締結した両者の国際協力プロジェクトの一環として取り組む。セシウムを焼却ガスに取り込み、灰に残さない焼却法を確立する。実現すれば、埋め立てや工業用資材としての再利用が進むと期待される。
 県とIAEAが検討する処理工程は【図】の通り。可燃ごみなど廃棄物を焼却する際に温度調整し、セシウムが動きやすい状態とする。さらに、薬剤でセシウムを化学反応させ、焼却により発生するガスに濃縮して含ませる。ガスはフィルターで捕捉され、冷めて燃え残りとなる。炉内の焼却灰にセシウムはほとんど含まれない。
 IAEAは放射性物質の研究を積み重ねており、県内のごみ処理施設で実施することは十分、可能とみている。県は今月末、担当者をウィーンのIAEA本部に派遣し具体的な協議に入る予定だ。26年中にも県内のごみ処理施設で実証実験に入り、成果が出れば本格実施に移行する。
 この焼却法では、全体量の7割が焼却灰に、3割がセシウムを含む燃え残りとなる。
 放射性物質汚染対処特措法の規定で、セシウムが1キロ当たり8000ベクレル以下の焼却灰は、埋め立て処分やアスファルト材などへの再利用が可能だ。8000ベクレル超~10万ベクレル以下は富岡町の管理型処分場に運び込む計画となっている。
 県は市町村と連携し、焼却灰の安全性を訴え、埋め立てや再利用を加速させる。燃え残りはセシウム濃度が8000ベクレルを超えるとみられ、中間貯蔵施設か富岡町の管理型処分場に搬入することを想定している。
 県によると、県内の自治体や衛生処理組合などの約20のごみ焼却施設では8月末現在、13万2000トンの焼却灰が処分できず、施設内などに保管されている。
 内訳は8000ベクレル以下が4万7000トン、8000ベクレル超~10万ベクレル以下が8万5000トン。
 放射線の影響を懸念し、建設資材として引き取る業者は極めて少ない。一方、富岡町は搬入に同意しておらず、比較的放射線量が高い県北や県中地区のごみ処理施設を中心に焼却灰がたまり続けている。
 県とIAEAは、こうした現状を打開しようと、今後の焼却処分の過程で発生する焼却灰からセシウムを取り除く技術を開発する。
 廃棄物処理が専門の高岡昌輝京都大大学院地球環境学堂教授は「分離操作が実現できれば、灰の処理はしやすくなる」とした上で、「わずかにセシウムが含まれる灰の処分に向け、住民理解を進めることも重要」と指摘している。
  ◇    ◇
 これまでに、ごみ処理施設にたまった13万2000トンからセシウムを分離する方法は見いだされておらず、県生活環境部は「国も処分に協力してほしい」としている。

2013/10/14 08:56 福島民報 )

 
 

 
以上の記事は、福島県として放射性焼却灰の減容化に向けての非常に重要な動きなんだが、いかんせん、記事の記述内容が、科学的に不正確で、言っていることに矛盾があり、細かいところでは正確に理解できない。(2つの赤字を比べてください)

そこで、ここで提案されている除染技法を自己流に、好意的に解釈すると、これは従来のごみ処理施設から出て埋せつ基準値オーバーのために大量に保管されている放射性焼却灰を、燃焼助剤として塩化カルシウムや廃塩化ビニルを用いて、超高温(1300度以上)で熱し、ほぼ100%揮散した放射性セシウムを排気口に設置したバグフィルターで捕捉して、ほぼ100%回収するというものだと思われる。この手法は以前にも口を酸っぱくしてこのブログでも何回か紹介されている。基本的に一番最初に「太平洋セメント」が開発している技法である。 まだスケールアップに至っていないようだが。
 
2013/06/24 : 研究者は環境放射能の除染廃棄物の減容化研究をもっと真剣にやるべきだ

IAEAがこの技術を持っているとは思われないが、福島県はIAEAの権威を借りて、住民の理解を得たいのだろうと思う。日本で開発されつつある技術にもかかわらず、なぜかIAEAの権威を使いたがるのも、少し情けないことである。 
  
 
事故の当初から、IAEAのメンバーは何度も、福島を訪れているが、具体的に廃炉技術や除染技術で貢献できたとういう話を聞いたことがない。IAEAとしても福島でよく勉強しておきたいのだろう。なぜか日本のマスコミはIAEAを持ち上げるので、国民も信頼しているようだ。

IAEAは核査察には権威があるが、廃炉や除染にはあまり役に立つとは思えない。基本的立場が原発推進なんだから。天野事務局長の話を虚心に聞くと、言葉の端々に、「世界の原発稼働の安全安心のために廃炉技術や除染技術の開発が必要である」と強調していることがわかるだろう。
  
この太平洋セメントが開発した技法は、他のゼネコンの技術開発が遅れているので、ほかのゼネコンの実力が向上して共同歩調をそろえるまで、経産省(か環境省)がゴーサインをなかなかださないでいるといううわさを聞いている(あくまでうわさだが)。 ごみ処理施設は膨大な焼却灰の減容化に困っているのだが、農地や宅地をゼネコンとしては、ちんたらと除染しておいたほうが、黙って長期にわたって膨大な棚ボタ式に除染のための復興予算が年間何千億円も入ってくるので、ゼネコンの本心としてはそんなに減容化を急がなくてもいいのである。
 

(管窺)

追記:たとえば以下に示すイランの核開発査察などに関しては、IAEAは権威を確保している。

IAEAがイラン重水施設を査察 合意を一部履行
(12/08 16:19)

 【テヘラン共同】国際原子力機関(IAEA)は8日、イラン西部アラクで建設中の実験用重水炉に使う重水の生産施設を査察した。同施設への査察は2011年8月以来。イランとIAEAが11月に合意した内容の初めての履行で、IAEAはイランの核兵器開発疑惑の全容解明に向けた一歩にしたい考えだ。

 今回の査察は、IAEAの天野之弥事務局長が11月11日にイランの首都テヘランを訪問し、サレヒ副大統領兼原子力庁長官との間で合意した。

 

秘密

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