2013-10-02 06:30 | カテゴリ:未分類

 
エゾハリイカーー 
図1.エゾハリイカとシンドウイカのセシウムと銀の値(セシウムは検出限界以下)





がざみーー 
図2.ガザミの放射性セシウムと放射性銀の値

ひらつめがにーーーー  
 
図.3 ヒラツメガニの放射性セシウムと放射性銀の値



  先日、読者(コンタン氏)から、海産物のストロンチウムの情報をいただいた。そのときに、放射性銀(Ag-110m)のデータも紹介していただいた。そこでその分析値をグラフにしてみた。煩雑になるので年次は記しているが日時や場所は記していない。

  福島の漁連では通常イカの類は解体して内臓がのぞかれて測定されていると聞いているが、ここに示す値はイカを解体しない検査の値である。カニ類もである。銀はイカ・タコでは中腸腺のリンパ液に含まれていると考えられている。 

  ざっとみてわかることはエゾハリイカやシンドウイカでは放射性セシウムは検出限界以下だが、放射性銀はいまだに高く検出されているということである。(図1)

  ガザミ(図2)もヒラツメガニ(図3)も放射性セシウムよりもむしろ放射性銀のほうが高く検出されている。

  通常放射性銀の測定は行われていないので、この放射性銀の測定値は水産庁による要請で行われたものと思われる。

  イカやタコやカニで内臓部分を塩つけにした商品はまだまだ危険だということである。行政は市場の塩蔵品を抜き打ち検査するべきだと思う。

  このデータは2013年3月までのもので、東電の測定ではヒラツメガニは4月以降も数ベクレル検出されているようだ。海洋の放射性銀の濃度は現在でも正確には測定されていないのではないだろうか? 現在問題になっている海洋に排出され続けている原子炉汚染水にも高濃度の放射性銀が含まれていることは確実であるが、東電も政府もだれもそれに言及しない。実は、ゲルマニウム半導体による測定では、放射性銀(Ag-110m)のエネルギーピークは放射性セシウム(Cs-137)のすぐ近傍にあるので、海水分析でCs-137が検出されている場合は Agー110mも容易に判定できるはずなのである。測定していて検出されていても、あえて発表していない可能性が高いのではないだろうか。

  読者にはそれならお前が測ればいいだろうといわれそうだが、小生は陸の水は少しばかり測り始めていますが、そこには現在ではAg-110mは含まれておりません。餅は餅屋で大学の海洋研究者達にはぜひ福島第一原発近傍の海水のサンプリングをやって測定し続けてもらいたいものです。もしいつまでも高いAg-110mが検出され続けていれば、メルトダウンした原子炉がまだ活発に活動しており、新鮮な汚染水が排出されているという証明になるのですから。

  なぜなら、毎度繰り返して解説していることであるが、銀は原子炉制御棒の表面被覆材として使われており、これが核燃料であるウランの崩壊で発生する中性子を安定同位元素の銀が吸収して原子核が不安定な放射性銀(Ag-110m)を形成し、これが、ガンマ線を出して崩壊してカドミウム(Cd)になるのですから。
    
(森敏)
追記:海産物のAg-110m汚染に関しては、以前に以下のようにこのブログでも紹介しました。ご参照ください。

秘密

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