2013-08-24 12:55 | カテゴリ:未分類
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図1.アスパラガスの出茎の不良品(これ以上育てると、頭部が解裂する)
 
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図2.図1のアスパラをごま油で炒めたもの。


        現在夏の暑さで、ハウス栽培のアスパラガスは乱調である。写真に見るように、少し芽を出した(立茎した)アスパラガスが、すぐにゆがんだり、そのあと先端が爆裂したりして、ものにならないものが、たくさん出る。また、普段から通常20センチ長の規格にそろえるために、アスパラは下部を数センチ切り落とすことになる。これらはこれまで、みな廃棄処分にするか、畜産農家と連携できるところは家畜の飼料に引き取ってもらっている。
  

知人の某氏が、偶然この大量にでる爆裂アスパラの頭部を持ち帰って娘さんに天ぷらに揚げてもらったところ、クリのようなほこほこした食感で、これまでにない味覚だと言うことを見いだした。これはいける!ということで小生に電話をかけてきて、送るから調理してみてくれ、ということになり、翌日夜の8時に宅急便で我が家に到着した。2キログラム約300本ぐらいあった。商品にならないで切り捨てたアスパラの下位の茎も、用途を考えてくれということで送られてきた。
 

我が家は天ぷら油の廃棄物処理が面倒だし、先輩教授の奥さんが天ぷらで火災を起こしたりしたのを知っているので、結婚以来天ぷらを揚げない。そこでこれを全部ごま油で炒めることにした。調理しながら、熱々(あつあつ)の爆裂アスパラをほおばると、なるほど得もいわれぬほこほこした食感だ。しかも舌にイオウ系のえぐみが残るのが、ビールや日本酒の肴にぴったりだと思った。これは高級食材だ!と思った。もともとアスパラガスの頭の部分は糖度が3%以上あり、ビタミンCも総量で60mg/100グラム以上あることがわかっている。だから、この頭の部分だけのものはこれらの成分含量がさらに高い物と思われる(小生には時間と余裕がないので、どなたか測ってください)。

 

一昨年だが、ホテルのレストランで直径2ミリくらいの細いヒョロヒョロの20センチくらいの長さの野菜の食材が数本ステーキの上にかぶせて出てきた。一瞬何だかわからなかったので、厨房に聞いてもらったら、アスパラガスだというので、驚いたことがある。いわれてみればこういうヒョロヒョロのアスパラガスも時々出てくるのだが、これらは商品にならないので通常は忌まわしい異常茎として農家には切り捨てられている。このレストランはそれを、契約農家から仕入れているということである。少し驚いた。
 

考えてみれば、流通さえ確保できればアスパラガスは捨てるところがないはずなのだ。農家自身が通販などで販路の拡張に努力すべき時代なのだ。アスパラの切り捨てた下位の茎などもミキサーにかけて木綿で搾れば塩を入れるだけですばらしいフランス料理味のスープになった。
   
(森敏)
追記: このアスパラガスの頭を凍結乾燥(液体チッソで急速凍結して、脱水乾燥する)して、粉末状にしてチッソ充填すれば、保存が利くのでいつでもどこでも料理人が使える、エキゾチックな食材になるだろう。スープにしてもよし、パンやケーキの野菜の充填素材にしてもよし。応用範囲は広いだろう。安価に提供できれば広がると思う。

秘密

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