2013-08-06 07:26 | カテゴリ:未分類

  以下の調査のように、原発避難住民の過半数の世帯が「故郷に帰れない」と考え始めている。しかし余りにも回答率が低い。シンポジウムに間に合うように、集計を打ち切ったのかも知れないが、このアンケート結果から断定的な結論や提案を引き出すのは少し危ういと思う。88.3%もの世帯がアンケートに対して答えていない。困難かもしれないが、もっと回答率を上げる努力をするべきだと思う。  

 

 

古里「帰れない」56% 東京・埼玉の避難者調査

 東京電力福島第1原発事故で東京都と埼玉県に避難を余儀なくされている人を対象にした調査で、回答者の6割近くが古里に「帰れない」と考えていることが27日、分かった。調査を実施した震災支援ネットワーク埼玉と早大人間科学学術院は帰還に向けた画一的な支援だけではなく、他地域移住などの対応の必要性を指摘している。
 調査は今年3月、東京都と埼玉県に避難している4268世帯を対象に実施し、499件の回答を得た。回答率は11.7%。同日、早大(東京)で開いたシンポジウムで明らかにした。
 福島の地元への帰還についてどのように予測しているかを聞いたところ「帰れない」が56.5%で最多。「帰れる」は13.6%、「分からない」は28.5%だった。「帰れる」と答えた人に「何年後に帰れるか」と聞いたところ、平均は3.6年だった。 (2013年7月28日 福島民友ニュース)



  ところで、この種のアンケートはいつも避難住民の家族単位に対してばかり行われているが、家族でもさまざまに意見が分かれているはずであるので、もっときめの細かい調査対象にすべきかと思う。一方では以下の福島民報ニュースの議論にもあるように、避難住民以外の人たちにも「避難住民の古里帰還」についてアンケート調査をしたらどうだろうか。「除染や避難のための膨大な国家予算を今後復興のために有効に使うためにどうすればいいと思うのか?」と納税者である国民にも問いかけるのである。「避難」を自分たちのこととして、親身になって頭をひねってもらうのである。そうしないと国の行政の側も自信を持って大胆な政策をいつまでも実行できないだろう。

  
 

 

福島の復興協議 地球環境研究機関

 公益財団法人・地球環境戦略研究機関の復興に向けた円卓会議は26日、福島市の福島大で開かれた。
 行政や市民団体の代表者ら約20人がテーブルを囲み、「福島の復興に向けた合意形成の基盤づくり」をメーンテーマに協議した。
 除染の課題について、同機関の渡部厚志研究員は「生活再建と健康管理のために、どの程度除染するかを明確にする必要がある」と指摘。住民の意思を反映させて除染に取り組むべきとの考えを伝えた。ふくしま復興支援フォーラムの今野順夫さんは、除染で放射線量が下がっても住民が帰還していない例を示し、「除染だけではなく、まちをどのように再生していくのかを考えていく必要がある」とした。
 ベラルーシ放射線学研究所のヴィクトール・アヴェリン所長は「除染を行えば問題が解決するわけではない。放射線に対する精神的不安を取り除くことが重要だ」と話し、リスクコミュニケーションの充実を求めた。
2013/07/27 10:42 福島民報 )

 


  上記の記事に出てきた「提案」を再録すると以下のようになる。いずれも貴重な提案だと思う。

1.帰還に向けた画一的な支援だけではなく、他地域移住などの対応の必要性

2.生活再建と健康管理のために、どの程度除染するかを明確にする必要

3.除染だけではなく、まちをどのように再生していくのかを考えていく必要

4.除染を行えば問題が解決するわけではない。放射線に対する精神的不安を取り除くことが重要

     
(森敏)

秘密

トラックバックURL
→http://moribin.blog114.fc2.com/tb.php/1724-ae58216d