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2019-05-28 15:32 | カテゴリ:未分類

昨年秋、道端にアザミが1本孤独に咲いていた(図1)。
   
図2、図3はその放射線像である。

図1、図2から明らかなように、表1の葉は、下位の葉が一部が外部汚染しているので、高い値になっている。




  スライド2 
 
 図1.アザミ
スライド3 


図2.図1のアザミのオートラジオグラフ
 
 
スライド1  
 図3.図2のネガテイブ画像
   
  
 
表1.アザミの放射能
 
アザミの放射能ppt
2019-03-07 07:45 | カテゴリ:未分類

ヨモギに似た植物は幾種類もあるので、同定がむつかしいのだが、以下の植物は葉の特徴から一応ヒメムカシヨモギと同定した(図1)。2016年の秋に抽苔して多数の花をつけていた(図2)。これをオートラジオグラフに撮ると、全部ではないが結構濃くうつる花器があることがわかる(図3、図4)。このように花器が濃くうつるものは不稔ではなく、種子がきちんと充実したものである。分析すると花器が結構放射能が高いことがわかる(表1は花器全体の平均値)。確実に放射能は生殖器に移行して次世代に取り込まれているのである。
      
  こういう写真(図3、図4)を展示場や学界で見せると、根はどうなっているのか? という質問をよく受ける。いつも述べているように、根は、土がついていて、それを完全に洗い落とすのが至難のわざなので、それを撮像すればいつもむちゃくちゃに強く感光する(つまり、根自身の放射能を正確に測ることは困難である(根にこびりついた土の放射能の寄与が大きすぎる :アーテイファクト)。その上に実際上根付きで植物を土から掘り起こす作業は、いくら丁寧にやっても必然的に土ぼこりを巻き起こすので、地上部も土で汚染しかねない。だから、あえて根元から下は現場で切り落としてサンプリングしている場合が多いのである。これまでもいくつかそういう根付きの放射線像を示してきたが、根の強い放射能のイメージがあったほうが見るほうには驚きがあるという意見もあるので、最近は幼植物は、できる限り根付きでサンプリングしている。





ヒトツバヨモギ 
 
 図1.ヒメムカシヨモギ



 
 

ヒトツバヨモギ (2) 
 
図2.図1のオートラジオグラフ。左と右下の濃い点は外部被ばくである。たぶん土埃と思われる。 花器の内部被ばくが顕著である。左の株は右の株と近接した10センチ離れたところの株である。根が張っている土壌の部位によって、放射能汚染の度合いが極端に異なるためである。
 


ヒトツバヨモギ(ネガ) 
図3. 図2のネガテイブ画像
 
 
 
表1.ヒメムカシヨモギの部位別放射能(図1の右側の株について)

ヒメムカシヨモギの放射能1  
 
 
 
  
  

(森敏)
2018-10-26 06:23 | カテゴリ:未分類
 

 前回のブログでは、過去の2011年から2017年までの、ジョロウグモの放射能を紹介した。
    
  その時は、直近の10月に2回福島の浪江町と双葉町で採取した27匹のジョロウグモと偶然見つけた1匹のコガネグモを、まだ測定中であったので、今回はその測定結果を紹介する。
     
  今回は福島調査の直前に襲った台風21号と24号のためか、クモの巣が破れて例年よりもクモは激減していた。
じょろうぐもjpeg 
1匹ずつU8カップに捕獲したジョロウグモ
       
  上図のようにGe半導体測定容器U8カップに1匹ずつ採取してきた(1匹ずつでないと必ずジョロウグモでは共食いの激しいあら争いが起こる!)ものを、大学で直ちにNaIでの測定用カップに1匹ずつ入れなおして、NaI法で測定した。一匹ずつGe半導体法で測定するには、とても時間がかかるからである。
     
  したがって今年のデータは乾物重当たりの放射能値ではなく、生体重当たりの放射能値になっている。例年と比較するにはおよそ、この2-3倍を掛けるとよいはずである。
     
  ほとんどのクモは雌クモで腹がパンパンで出産まじかであった。雄クモが4匹ばかり取れたのだが、これらは雌クモの20分の一ぐらいと非常に小さくて、個体あたりの総放射能が少ないのですべて検出限界値以下であったので下図からは省いている(あらためてGe法で測る予定である)。
      
  除染を全くしていない空間線量が現在も非常に高いところ(浪江町3-5μSv/h、双葉町13-15、16-19、14μSv/h) でのクモのサンプルであるので、ジョロウグモもコガネクモも内部被ばくはいまだに強烈に高いことがわかる。
 
    
      
高い空間線量を示す放射能汚染地区では、現在では主として土壌の有機物層が放射性セシウム汚染しており、これらの可溶性放射能はバクテリア、カビ、などの栄養源となって濃縮しており、クモはこれらのカビ、バクテリア、その他の地虫を食べている。そのため、いまだに内部放射能被ばくが下がらないと思われる。





 

 
 
スライド2 
 
(森敏)
2018-10-17 11:42 | カテゴリ:未分類
   2011年以来小生たちはジョロウグモを、継続的に調査している。
  
  
  図5は以前にもWINEPブログで示したもので、すでに論文でも発表している。
   
  川俣町や飯館村と浪江町のさまざまな地域の2-8匹の平均値である。
    
  図6はここで初めて発表する2016年と2017年のもので、主として、浪江町と双葉町の避難困難区域のものである。
 
両地区のまだ除染が進んでいない場所のものである。
    
       
  さすがに半減期の短いAg110mは図5では検出されなくなっているが、
      
いまだに半減期の短いCs-134は検出されており、
     
半減期の長いCs-137は依然として高濃度に検出されていることがわかる。
   

  図3と図4は、図5に示す2016年のジョロウグモの一部のオートラジオグラフの像である。

ジョロウグモの卵をはらんでいる個体は、乾燥が不可能で、押すと中身が出てきてつぶれて、形状が壊れている。
   
そもそもクモの8本の足を平面に押すことが不可能であるので、足がばらばらに壊れているものが多い。
   
汚染の強弱があるが、すべてのジョロウグモが汚染していることがあきらかである。
  

 すなわち、放射性セシウムは、除染しない限り生態系で循環している。
    

 
 

 
スライド1 
 
図1. 双葉町でのジョロウグモ
 

スライド2 
 図2.オートラジオグラフ撮像用に乾燥して押しつぶしたジョロウグモ。
 
  
 
スライド3 
 
 図3.図2のオートラジオグラフ。
 
  
スライド4 
  
 図4.図3のネガテイブ画像
 
   
   
 

 
 
 スライド5    

図5. ジョロウグモの放射性銀と放射性セシウムの放射能(ベクレル/乾物重 )
 
   
   
  
 
 
 ジョロウグモjpeg2016-2017 
 図6.ジョロウグモの放射性セシウムの放射能(ベクレル/乾物重) 
 
 
 
 
 
 
2018-09-20 11:38 | カテゴリ:未分類
以下に、コンフリーの放射線像を示します。

  
  最初のものは2017年の浪江町日深堀地区での道端のものです。
      
図2と図3は実験に使ったカセットが手袋で汚染していたので、その指の汚染像が写っていますが、
       
それは無視してください。
               
よく見ると、蕾状の新芽が比較的強く汚染していることがわかります。
   
ごくわずかに外部汚染が認められますが、
         
放射性セシウムが根から吸収されて、各組織に移行していることがわかります。

    
 
スライド4 
図1。 道端のコンフリー 
 
 
スライド5 
図2 上記道端のコンフリーの放射線像 
 
スライド6 
図3.図1のネガテイブ画像 
  
    
   
表1 コンフリーの放射能
 
スライド7 
      
  
      

  以下の放射線像(図5、図6)は2018年のもので、除染した小丸地区の民家の庭先に生えていた
    
コンフリー(図4)のものです。
      
ここの住宅の主は時々避難住宅から帰ってきているとのことです。
                    
よく見ると葉の主脈に沿って根からの放射性セシウムが移行していますが、ところどころに、
                   
葉の表面には微細な放射能の斑点が付着しているように見られます。
                     
まだどこかから飛んできた放射能による二次汚染だと思われます。
     
除染して放射能値は低くなっていますが、まだ確実に内部被ばくあるということです。

           
      
 

 
 
スライド1 
図4 民家の庭先のコンフリーを失敬してきた。 
 
 
スライド2 
図5.図4の放射線像 
 
 
スライド3 

図6.図5のネガテイブ画像。
放射能値は Cs-134: 50.9(Bq/kg乾物重), Cs-137: 485(Bq/kg乾物重) でした。


   

 
    

(森敏)



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