2008-07-02 13:38 | カテゴリ:未分類

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吉本隆明氏のサイン

 

土曜日に散歩をしていると、小粋(こいき)な小さなケーキ屋があった。その名を「ストレル(Sthorer)」という。入ってみると、壁にBuffet(ビュッフェ)の30号ぐらいの絵や、オードリー・ヘプバーンの映画「ローマの休日」の調理場面の写真や、いくつかの芸能人のサイン入りの筆跡が壁にさりげなく掲げてあった。

 

その中に詩人で評論家の吉本隆明氏のマジック?での筆跡があった(写真)。いかにも彼らしい内容の筆跡だと思った。

 

対なる幻想

共同の幻想

        吉本隆明

 

同じ額にはいっている吉本ばななさんの筆跡は日焼けしているのかほとんど読めない。かすかに

 

ストレルの

エクレアは絶対に

世界一だ!!!

ほんとですよ

Banana Yoshimoto

 

    と、言うことは吉本隆明氏が、ここに来ているということだろう。

 

「吉本隆明がケーキを買いに来るんですか?」(我々60年安保闘争世代はなぜか彼のことを親しみを込めてこう呼び捨てにする)

「たびたび来られますよ」

「どこに座ってコーヒーを飲まれます?」

「いえ、あまり座られません。ケーキを買ってお帰りになります」

「お元気ですか?」

「そうですね、鎌倉の海岸で溺れそうになったり、自転車で転んだりして、最近はめっきりお弱りのようですね」

 

   と言うことであった。

 

   吉本隆明がひとりでケーキを買いに来るなんて、なんだか面白い。

 

   彼は最近あまり本を書いていないようだが、7月号の文藝春秋誌上では

「蟹工船」と新貧困社会 若者達が感じる絶望感はよくわかる。だがー

と言うタイトルで相変わらずの一見小気味よい言辞を吐いている。これはインタビュー記事のようだが小生には少々劣化が進んでいると思われる。ご高齢であるので論理の厳密性を期待する方が無理だろう。

 

(森敏)

 付記:吉本隆明著 『共同幻想論』

 


 

秘密

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