2013-04-17 22:11 | カテゴリ:未分類

     福島県農業総合センターの開示しているデータを見ていたら、以下の研究が行われていた(下記)。結論は「切り干し大根の高濃度放射能汚染の原因は、大根を干している場所における土埃である」ということである。

 

  この結果は、言われてみればまったく当たり前のことで、いまさら、と思うだろうが、実は我々が軽視しがちな非常に重要なことをあらためて示唆している。すなわち風のある日は目に見えないが土埃が舞いあがって、人間が呼吸器から吸って内部被爆をしているということを如実に示している。しかし福島市や郡山市では現在なぜか市民があまりマスクをしていない。

 

  これまでも、WINEPブログで述べたことがあるが、気象学者は一定の規格に従ってビルの屋上などで空気を一定日数集塵して、それを年間に換算して「総量で年間何マイクロシーベルトの放射能を吸引することになる、これは僅少だから安全である」という主張をしがちである。しかし、こういう研究があまり現実的でないことを、この切り干し大根の研究はしめしている。こういう測定は実際に人々が活発に活動している生活空間で集塵した空気についてすべきなのである。今さらながら校庭での球技などが危険であるゆえんである。

  

  小生が一昨年、郡山市の路上で放射能をサーベイメーターで測定して回っているときには、強い風が吹いていたのだが、0.2-1.0μSv/hrと瞬時に激しくサーベイメータの測定値がふれた。その時、下校していた中学校の生徒の軍団は誰一人マスクをしていなかったのである。現在でも福島市内では、あまり人々がマスクをしていない。

 

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切り干し大根の放射性物質による二次汚染とその原因 (加工時の放射性物質の動態(切り干し大根))

 

乾燥加工品で乾燥による放射性物質の濃縮だけでは説明できない高い値が出ることがあります。そこで切り干し大根を対象にその原因を調べました。
 

(1)切り干し大根で検出される放射性セシウムは乾燥による放射性物質の濃縮ではない。

県内6か所で採れた大根を元の重量の1/151/20に乾燥機で乾燥して、放射性セシウムの濃度を測定しました。いずれの乾燥品も放射性セシウムは検出されませんでした。
 

(2)切り干し大根で検出される放射性セシウムは乾燥時の塵の付着が原因である。

大根を細切りにし、空間線量や風の通り方、位置(高さ)の異なる5か所の干し場(福島県農業総合センター内)で平成24215日から6日間乾燥させ、放射性セシウムの濃度を測定しました。干し場は①松の樹幹そば(根元)、②乾燥小屋、③鉄筋ビルの軒下の壁際(①~③はいずれも地表に設置。③は①、②に比べ風通しが悪く風が吹き溜まる場所)、④乾燥小屋地表1m、⑤乾燥小屋地表2m、でした。試験の結果、切り干し大根を干す場所により検出される放射性セシウム濃度は異なり、また空間線量との相関はなく、放射性セシウム濃度が高いものほど塵の付着が多いことがわかりました。(表1)
 

(3)塵の舞いやすい干し場を避けることで二次汚染を防ぐ

壁を背にした場所や地表で乾燥したもので塵の付着が多く、高い濃度の放射性セシウムが検出されました。これらの場所は塵が舞いやすい場所だと考えられます。乾燥には塵が舞いやすい干し場を避けることが重要です。

 

スライド1--- 

 

 (森敏)

 

 

 

秘密

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