2013-02-19 08:45 | カテゴリ:未分類

米核施設:汚染水漏れ…地下タンクから 地下水影響懸念

毎日新聞 20130216日 1302分(最終更新 0216日 1309分)

 米西部ワシントン州政府は15日、同州のハンフォード核施設で、放射性廃液を貯蔵する地下タンクから汚染水が漏れ出しているのが確認されたと発表した。ハンフォード核施設は長崎に投下された原爆のプルトニウムを製造したことで知られる。

 州政府は「周辺住民の健康に直ちに被害が出る恐れはない」としている。ただAP通信によると、15日記者会見したインズリー知事は、長期的には地下水が汚染される可能性があるとして強い懸念を表明した。

 州政府が米エネルギー省から受けた連絡によると、177基の地下タンクのうち1基で、1年間に約570〜1140リットルが漏れているという。(共同)
 

 

 

現在では福島の放射能問題に関心のある諸賢の常識となっている「放射性セシウムは土壌中の雲母類と不可逆的に固着する」という知見は、じつは、このハンフォードの核貯蔵施設が起源である。この施設から漏えいしている放射性廃液が、付近の土壌に流入しているのを見出したアメリカの土壌学者が、放射能汚染土壌の詳細な物理的な粒径分画を行って、放射性セシウムの結合の相手方が雲母であることを究明したものである。以下の論文である。
 

James P McKinley et al: Distribution and Retention of Cs in Sediments at the Hanford Site, Washington. Environmental Science and Technology 35, 3433-3441 (2001)

この件はすでに2011530日のWINEPブログ
提案10: セシウム137(Cs137)汚染土壌から雲母を選別する方法を開発しよう

http://moribin.blog114.fc2.com/blog-entry-1111.html

で紹介しておいた。

 

   

このアメリカの例のように核貯蔵施設の容器は、内蔵する核廃棄物から出る強烈な放射線によって容器の壁面が内側から照射され続けるので、いずれ脆性崩壊する運命にある。だから何百年・何千年もの放射線に耐える強靭な容器材料の開発が待たれるのである。

これは実は原子炉の炉材の放射線に対する脆弱性についても同じことが言える。原子炉の耐震性ばかりでなく放射能に対する原子炉材料の脆性をどこまで許容するかは、原子炉を何年間で廃棄にするつもりなのか、という政治判断とも強く連動した技術開発目標であるべきなのである。この点に関して経産省官僚はあまり真剣に考えていないのではないか?・・・・・とは、この方面の研究者からの伝聞です。

  

日本の場合は全国どこでも30年に一度ぐらいの頻度で地下が大地震に見舞われるので、貯蔵施設もその影響を考えなければならない。施設から漏出した核廃棄物が地下水脈に入れば、上記の記事にあるように飲料水や海洋汚染につながる危険性をつねにはらんでいる。

 

 

日本の場合、青森県の核廃棄物貯蔵施設であるといわれている六ヶ所村がどうなっているのかは、小生は寡聞にして知らない。報道記者が潜入してぜひその詳細を公開してもらいたいものです(すでにどこかで報道されたのかもしれないが)

(森敏)

 

秘密

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