2008-06-27 02:06 | カテゴリ:未分類

ホテルでの自損事故(2)

 

1989年にベルリンの壁が崩壊するより以前のことである。西ベルリンのコンベンションセンターで学会があった。そのとき「地球の歩き方」を頼って日本から予約して泊まっていたのは民宿に近い安ホテルであった。ヒーターのない寒い狭い部屋の狭いベッドで寝ていた。夜中に冷えたためか小便がしたくなって、起き上がってベッドから降りて暗闇のなかを歩きかけたところ、何かが足にひっかかった、と、突然左膝に熱いものがバシャンとかかって、ガシャンとポットが床にぶちまけられた。携帯用に日本から持っていった小型の湯沸かし器であった。熱湯を保温したままのもののコードを足にひっかけたのだ。

 

しまった!! 寒いのでウールのステテコをはいている。その上から熱湯がかかったので、ウールが熱湯でぬれて皮膚に張り付いている。一瞬、ジーン! ときたが、あまりに熱くて、神経伝達が遮断されたのか、痛覚が無くなった。これはまずい! すぐにステテコをゆっくりと皮膚を一緒にはがさないように脱いで、シャワー室にいって、水道水をかけ続けた。やけどの時はとにかくひたすら流水にさらすべきであるということを以前に小さいやけどをしたときに聞いていたので。。。。 真夜中に水道管の音が室内に響き渡る。。。。両隣の部屋に遠慮しながら、1時間ぐらい水を流し続けた。ひたすら夜が明けるのを待った。

 

翌朝、開院時間の9時頃まで我慢して、宿の女将(おかみ)に紹介されて、近くの病院に行った。が、そこでは応急手当しかしてもらえず、専門の皮膚科を紹介されて再びタクシーで40分もかかる大病院にいった。医者は、これはへたをすると破傷風になるかもしれない、とか何とかいって、抗生物質を予防的に注射して、薬を塗布してくれた。足は包帯でぐるぐるまきである。熱湯で被爆した皮膚面積は15cmx30cmに及んだ。。。。これは現在でもその半分の面積がケロイドになっている。

 

最近の日本のホテルではコーヒーポットが設置されており、その位置やポットの使い方の指示に関してはけっこう気を配っているところが多いようである。しかしポットによっては操作を誤ると危険な構造の旧式の物がまだ結構ある。外国のホテルはまだまだそこら辺が無神経である。

 

一人旅は夜中が危険である。寝るときにベッドの周りになにも置かないことが肝心である。ベッド下の足元灯はつけておいた方がよい。それが眩しくて眠れないならばアイマスクをホテルの側に要求すればよい。

 

それでも、夢の中で心筋梗塞などになったら、一人旅では 即“おだぶつ”であろう。これは不可抗力である。そういう可能性のある人はホテルの枕元への ”ニトロ”の携帯は必須であろう。

 

(森敏)

ニトロ:ニトログリセリン

秘密

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