2012-11-08 11:38 | カテゴリ:未分類

今回の田中真紀子文科大臣の荒業(あらわざ)に対して、大学の実情をよく知らないマスコミ文化人とやらがぐちゃぐちゃ「法治国家にあるまじき行為」と述べているが、それは全く違う。
 
大学設置の最終的な許認可権限は大臣にあるのである。それが30年間にわたって形骸化していたところに問題があることを彼女は満天下に明らかにしたのである。

 
文科省の官僚が巧みに操る行政のマンネリズムの中に隠された、深く静かに進行していた、<大学の質の低下の構造的な要因> を、彼女は国民の前に明らかにしたのである。
 
彼女は、まさに政治家でなければできない役割を行使したと云えるのである。
   
教育研究に真摯な大学人は彼女に喝采を送っているはずだ。
  
つぶされないでほしい。

         

 

「圧力に屈したとかでない」それでも真紀子節

 「3校については認可します」。田中文部科学相が、新設を不認可としていた3大学の開校を一転して認めた。

 3大学の関係者は「勝った」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。振り回されたのは学生、官僚、そして政権……。大臣の暴走が無用な混乱を招いた。

 「3大学の新設については、現行の制度にのっとり、適切に対応する」

 5時間半にわたって野党の追及を受けた7日の衆院文部科学委員会の最後、田中文科相が委員長から発言を促され、3大学の開校を認める考えを示した。野党側の猛攻に屈した格好だ。

 それでも、強気の虫は収まらない。報道陣に囲まれて、「全国からの声とかメディアとか統計を取っているが、大学設置のあり方について見直すことには、かなり高い率の方が賛成しているとわかった」と成果を強調。「圧力に屈したとかではなく、役所主導を変えていくのは結構大変なエネルギーが必要」と真紀子節を展開した。

 突然の認可発言には、文科省の官僚も驚いた。国会答弁に追われた板東久美子高等教育局長は「3大学の来春開校を」と文科相を説得してきただけに、「超党派での議論で、次第に考えが変わったのだろう」と胸をなでおろした。別の幹部も、「本当によく翻してくれた。気が変わらないうちに、早く認可の手続きを進めてほしい」と笑った。

 3大学の関係者は同日夕、不認可の撤回を求めて東京・霞が関の文科省を訪れていた。田中文科相は「公務」を理由に姿を見せず、(りゅう)浩史(ひろふみ)副大臣が「本当にご迷惑をおかけしておりますことにおわびを申し上げたい」と謝罪した。

 3大学側は、入試の日程延期などの影響を訴え、一両日中の認可決定を求めた。笠副大臣は「期待に応えられるようにしたい」と低姿勢に徹した。

20121180716  読売新聞)

 

    


(喜憂)

追記1:このWINEPブログの3日前の「田中文科大臣のセンスはよい」という記事もご参考ください。

追記2:田中真紀子文科大臣の問題提起に関して、昨日の国会答弁を境に急激にマスメデイアの論調が変わってきている。マスメデイアは今度のことでも、田中大臣のことは決してほめないで、いつまでも面白おかしくじゃじゃ馬扱いしたいようだ。しかし、現在の日本の <大学教育の質の劣化>に関しては、文科省側は真剣に長期計画を練り直さないと危機的水準にあることをもっともっと理解しなければならないだろう。(喜憂)
 
 

クローズアップ2012:文科相、3大学再審査へ 猛反発で一転「決断」 「問題提起」手法に疑義

毎日新聞 20121107日 東京朝刊

大学設置・学校法人審議会の答申を覆し、3大学の開設を不認可とした田中真紀子文部科学相の「政治判断」は、来春開学の準備を進めていた大学側から猛反発を受けている。田中文科相は6日、新基準で再審査する考えを示し、事実上救済する方針に転換した。文科省は早急に具体的な手続きを検討するが、従来の手続きを無視する強引な田中文科相の手法に各方面から批判の声が上がっている。【石丸整、田原翔一、福田隆、駒木智一】

 田中文科相は6日、記者会見を終えた後、再び会見場に姿を見せ、一転して3大学の再審査に言及した。文科省幹部によると、同省12階の会見場からエレベーターで移動したところで森口泰孝次官から「言い忘れたことはありませんか」と問われ、思い返して会見場に向かったという。

 田中文科相が3大学の不認可を表明したのは11月2日。省内では3大学の不認可を回避するため複数の案を作成し、5日に森口次官が大臣室に入ったという。混乱する事態の収拾を図ろうとしたとみられる。

 同省幹部によると、新たな検討会は、今週中に財界人など幅広い分野からメンバーを人選。田中文科相の了承を得た上で今月中に発足させ、財務状況や学生の募集状況の見込み、地域から要請があるかなど、現行より厳しい基準を設ける。その後、田中文科相が認可を最終判断する。年内の判断なら、来春開学に間に合う目算だ。

 だが、金子元久・筑波大教授(高等教育論)は「3大学を再審査するというが、認可されない可能性もある」と指摘する。

      ◇

 田中文科相の「問題提起」は、大学数の多さや審議会の在り方だ。この日の記者会見でも「乱立に歯止めをかける」と述べた。「方法に問題はあるが、問題提起は正しい」という声もある。

 規制緩和の流れを受け、03年度から文科省が大学新設の抑制方針を撤廃したこともあり、大学数は増加。00年に649校だった4年制大学は12年で2割(134校)増の783校となった。同省は今年度から財務情報や学生の就職情報を公開していない大学・短大への助成金を減額しており、定員割れなど経営難に陥っている大学の統廃合を促している。

 検討会では来年度以降の大学設置・学校法人審議会の在り方についても検討。田中文科相が「メンバーのほとんどが大学の学長、教授で数カ月に1回しか開かれていない」と問題視したからだ。

    
追記3:本日の野田首相の見解と対応は正しい。(2012.11.11.)

 首相「文科相やめさせない」 問題提起に理解示す

野田佳彦首相は10日、3大学の新設認可で混乱を招き、自民党から罷免(ひめん)要求が出ている田中真紀子文部科学相について「曲折があって本人からもおわびがあったが、辞めさせることはない」と明言した。そのうえで「少子化時代で大学の数が増え、大学の質をどう考えるのかは、方向感として理解いただける」とし、田中氏の問題提起に理解を示した。福岡市内での民主党政策進捗(しんちょく)報告会で語った。(朝日新聞 朝刊)

 

 

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