2012-10-26 16:43 | カテゴリ:未分類

以下のように、読売新聞社が過去の森口氏の記事7本のうち6本が誤報であるということを時間をかけて社内検証したようだ。その結果、相応の社内処分をしたと云っている。これで本当に今後の科学記事に対する誤報再発防止のための体制が整ったのだろうか?
 
 
 細かい読売新聞社内の今後の人事構想までが記載されていないので、外からは検証のしようがないが、以前もこのブログで提案したように、是非、自然科学出身者で博士号を持っている研究者を公募で募集して、この際一挙に10人ぐらい科学部記者として採用してもらいたいものだ。
 
  不覚なことに、小生はこの森口尚史氏の偽造事件が起こるまで、読売新聞には科学部があるとは知らなかった。科学記事は社会部が扱っているものだとばかり思っていた。だから、要するに読売新聞が扱う科学記事には、何となく正確さに欠けるので信頼性をおいていなかったのである。
      
  何度も言うが、そのことの善悪は別として、最先端の研究者の、場合によっては「奇矯な立ち居振る舞い」や「考え方」は、真剣に最先端の研究をした者でなければ理解できないだろう。(ここはもっと言葉を選んで詳しく弁解・説明する必要があるのだが、言葉ではかんたんには言い尽くせないところがある)
 
  


森口氏記事6本誤報、読売東京・編集局長ら処分

iPS細胞(新型万能細胞)から作った心筋細胞を患者に移植したと森口尚史(ひさし)氏(48)が虚偽発表した問題で、読売新聞は、心筋移植と過去の研究に関する記事の計7本(東京本社発行版)を検証した結果、6本は森口氏の虚偽説明による誤報と判断した。

 

 残る1本は誤報ではないと認定した。6本の取材では、森口氏の研究実態や肩書などの裏付けが不十分だった。

 読売新聞東京本社は11月1日付で、大橋善光専務取締役編集局長と溝口烈執行役員編集局総務について、役員報酬・給与のそれぞれ2か月30%を返上する処分とする。また、柴田文隆編集局次長兼科学部長を罰俸とし、更迭。当日の編集責任者だった編集局デスクをけん責、科学部のデスク2人を罰俸、担当記者をけん責の処分とする。

 検証対象は、今月11日朝刊の「iPS心筋を移植」など一連の心筋移植関係記事と、2006年2月~12年7月に掲載した森口氏の「研究」に関する記事。11日朝刊で1面トップにすることは、局長をはじめ編集局としての決定だった。

 局内に設けた検証チームは森口氏から再取材し、25人の専門家に意見を聞くなど事実関係を確認した。

 森口氏は「iPS心筋移植」の手術6件中5件をウソと認めた後も、1件は実施したと主張。検証取材に「米ハーバード大近くの病院で行った」と述べ、初めて病院名と執刀医名を明かしたが、この病院には手術記録がなく、同名の執刀医もいないため、改めて虚偽説明と断定した。記者は、医師国家資格のない森口氏を医師と思い込んでいた。

 これ以前の6本の記事では、5本の研究に実態がないと判断した。5本中、09年9月~10年5月のiPS細胞作製などに関する4本の研究については、森口氏が「08年末から2か月半の米国滞在中に1人でやった」などと不自然な説明を繰り返し、複数の専門家も「不可能」としている。

 12年7月の「凍結保存し4年後に解凍した卵巣で妊娠」では、複数の専門家が「ありえない手法」と指摘。森口氏も移植手術に立ち会っていないことを認めた。

 当時の取材は、実験記録や森口氏の年齢、肩書などの確認が不十分だった。

 7本は全て森口氏が取材源で、検証に際し、紙面で取材源を明かすことを森口氏は了承している。

 大橋善光・読売新聞東京本社編集局長の話「一連の誤報について読者の皆さまに深くお()びいたします。iPS細胞移植の臨床応用への期待を裏切ったことに責任を痛感しています。今回の検証結果で明らかにしたように、裏付け取材の甘さに弁明の余地はありません。二度とこのような事態を生じさせないよう、また本紙に対する信頼を取り戻すために、全力で再発防止策に取り組んでいきます」

201210260702  読売新聞)

 読売新聞、編集局長ら処分 森口氏の記事「6本誤報」
(朝日新聞10月26日12時21分)

iPS細胞(人工多能性幹細胞)の臨床応用をめぐる誤報問題で、読売新聞東京本社は「研究実態や肩書などの裏付けが不十分だった」として、これまでに森口尚史氏の研究について掲載した記事7本のうち6本を誤報と判断し、大橋善光専務取締役編集局長(58)ら7人を処分することを決めた。26日付朝刊に掲載した。

 同社が誤報としたのは、今月11日付朝刊の「iPS心筋を移植」など一連の心筋移植関係の記事のほか、凍結保存したがん患者の卵巣の一部を約4年後に解凍し、人工授精で妊娠に成功した研究の記事(今年7月掲載)など、2009年9月~12年10月の6本。抗がん剤イレッサによる延命効果は遺伝子などによって左右されるとした記事は、誤報でないと判断した(06年2月掲載)。

 同社は大橋専務と溝口烈執行役員編集局総務(54)を役員報酬・給与の2カ月30%返上、柴田文隆科学部長(52)を減給にあたる罰俸と更迭、当日の編集責任者だった編集局デスクを譴責(けんせき)、科学部デスク2人を罰俸、担当記者を譴責とする。処分は11月1日付。

 同社は、紙面上で誤報を生んだ背景を検証。今回の記事については、記者が「動物実験の論文が未公表」「世界的大発表がポスター発表にとどまっている」などと疑問を感じながらも、専門家1人に見解を求めただけで疑問が解消されたと思い込んだ。メールで情報を共有していたデスクらは「記者が裏付けをとっているはずだ」と誤解し、詳しい説明を求めなかったとした。

 同社の大橋専務は紙面で「裏付け取材の甘さに弁明の余地はありません。二度とこのような事態を生じさせないよう、再発防止策に取り組んでいきます」とコメントした。

産経新聞も処分

 産経新聞社は25日、森口尚史氏がiPS細胞を臨床応用したと誤報した問題で、飯塚浩彦取締役東京編集局長(55)と片山雅文取締役大阪編集局長(52)の管理責任を問い、減俸処分とした。紙面編集の実務責任者の編集長3人は譴責(けんせき)

   

(森敏)

付記:ふつう程度の誤報だとたかをくくっていたら、読売や産経が社内処分を始めたので、やむなく日テレも関係者を処分したようである。今後の対策を述べていないので実情がよくわからないのだが、日テレの誤報は今後も続くだろう。
 

 

iPS誤報で局長らを処分=日テレ

 日本人研究者の森口尚史氏が人工多能性幹細胞(iPS細胞)の臨床応用に成功したと日本テレビが誤って報道した問題で、同社の大久保好男社長は29日の定例記者会見で、「裏付け取材が不十分だった」として粕谷賢之報道局長らを25日付で減給などの処分にしたと明らかにした。
 同局によると、粕谷局長と外報部長ら3人を減給、報道局ニュースセンター長ら2人をけん責とした。同局担当の渡辺弘常務執行役員には、大久保社長が口頭で厳重注意を行った。(jijicom2012/10/29-23:47

 

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