2012-10-07 07:49 | カテゴリ:未分類

    昨年の今頃、ジョロウグモが東電福島第一原発由来の放射性銀(Ag-110m)を環境から体内に濃縮することを発見したので、われわれは今年もクモを採取している。

 

  ジョロウグモとコガネグモは今が盛りである。雌はぱんぱんに腹をふくらませている。 

 

  彼らは共食いするので、一匹ずつポリビンに持ち帰って、自然に絶食して糞を出させてから、放射能の分析に供することにした。

 

  一日放置していたら早速ビンの中でクモの巣を張ってぶら下がっていた。

 

  よく見ると見事に彼らは体が垂線に対して同じ角度で頭を下にして糸にぶら下がっている。
 
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を下にジョロウグモが懸垂する角度
 

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頭を下にコガネクモが懸垂する角度

 

  ジョロウグモはほとんど水平か、多くても垂線に対して60度~90度の立体角の範囲内にある。

 

  コガネグモはほとんどが垂直か、多くても垂線に対して0度~20度の立体角の範囲内にある。

 

  だから、現場でのくわしい観察をし損なったのだが、この二つのクモは、クモの巣の張り方、つまり巣の水平面の角度が異なるのかも知れない。

 

  

  この2種類のクモはいつも頭を下にしてぶら下がっているので、明らかに重力を感知しているだろう。クモの体の中のどういう成分が重力を感知しているのだろうか?
 

  

  そういえば、宇宙線の無重力状態でクモの巣を張らせるスペースシャトルでの実験があったのを思い出した。ネットでさがしてみたら、下記で動画が見られた。このクモは無重力場に驚いて、むちゃくちゃな方向にクモの糸を吐きちらしている様に見える。やはり重力がないと、きちんとしたクモの巣は張れないのではないだろうか? 

http://karapaia.livedoor.biz/archives/51303144.html

 

 

  ところで、いたずらに、取ってきたクモが糸を張るたびに毎日糸をピンセットで巻き取って採取していったら、クモのおなかがどんどん萎んでいった。クモは糸を張るのに相当なエネルギーを消耗し、かつ糸の成分としての大量のアミノ酸を使っているはずである。多分何かの体内の主要な貯蔵蛋白をアミノ酸にまで分解して糸に再合成しているのであろう。

 

  驚いたことに一晩で夜の暗いうちに袋を編んで、そこに産卵したらしいクモも50匹のうち5匹いた。袋に触れると中に何かが詰まっているので卵なのだろう。これは来年までそっとしておこう。多分、放射性セシウム(Cs-137)が子孫にも移行しているだろう。

  本能とはいえ産卵とは驚くべき短期の生産力であると思う。そういうクモは、ぱんぱんのおなかが、一晩でげそげそにやせていた。
 
 

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晩で蓋付きの袋(左)を作って中に産卵していた。

 
  
 
(森敏)
付記:過去のわれわれのAg-110mのデータは右のブログ用キーワードボタンから <Ag-110m> を入れて検索してお読みただければ光栄です。

秘密

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