2012-07-11 12:11 | カテゴリ:未分類

「ベラルーシでの鉄欠乏性貧血の増加と放射能汚染は相関がある。モギレス県の汚染地域では白血球減少と貧血が1985年と比較して(チェリノブイリ原発事故があった1985.4.26.以降の)1986-1988には7倍になっていた。」

 

という文章が、いつも小生がいつも参考にしているしている

Chernobyl Consequences of the Catastrophe for People and the Environment

Alexey V. YABLOKOV Vassily B. NESTERENKO Alexey V. NESTERENKO

Annals of the New york Academy of sciences  Vol.1181 の59頁 に載っています。

 

白血球減少に関してはこれまでも様々な仮説がなされているようですが、放射線による鉄欠乏性貧血に関しては、これまではあまり述べられていないように思います。(小生が知らなかっただけかも知れませんが)

VOLUME 1181

さらに細かな引用文献は以下の通りです。これらの論文は全部ロシア語です。

 
語学の壁が、チェルノブイリの人体影響にかんする膨大な有用な情報を、日本にきちんともたらしていない可能が大です。ロシア語の研究者の一層の活躍に期待したいです。

 

Dzykovich, I. B., Kornylova, T. I., Kot, T. I. &

Vanilovich, I. A. (1996). Health condition of pregnant

women and newborns from various areas of

Belarus. In: Medical Biological Aspects of Chernobyl Accident

(Collected Papers, Minsk) 1: pp. 16–23 (in Russian).

 

Nesterenko, V. B. (1996). Scale and Consequences of the Chernobyl

Catastrophe for Belarus, Ukraine and Russia (Pravo

and Economica, Minsk): 72 pp. (in Russian).

 

Gofman, J. (1994). Chernobyl Accident: Radioactive Consequences

for the Existing and Future Generations

(“Vysheishaya Shcola,” Minsk): 576 pp. (in Russian).

 
 

(森敏)
 

付記:このロシア語文献を読めないので、なんとも言えないのですが、放射線による鉄欠乏性貧血の原因として考えられることは

1.放射線によって骨髄の造血幹細胞そのものがやられるためかも知れません。つまり赤血球数の減少。(この場合はもちろん白血球も減少する)

2.あるいは放射線が鉄の腸管吸収、血管内移行、細胞への吸収、ミトコンドリアなどの細胞内顆粒への鉄吸収などに関わる膜を傷つけている可能性もあります。つまり、膜の中に埋め込まれている鉄のトランスポーターがやられる。そのためにヘモグロビンのヘムの合成そのものや、「ヘム・鉄」の合成が抑えられている。(:ヘムのポルフィリン環の合成には鉄が必要です)
 
1か2の理由で1、2の理由で正常な赤血球が作られなくなるために貧血になるというメカニズムだと思われます。

秘密

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