2008-06-15 21:21 | カテゴリ:未分類

都心の災害時のトイレは自己責任か?

 

本日は体調不良で終日家にいた。岩手宮城内陸地震情報をぶっ続けで見ながら、以下、月並みですが切実な糞尿嘆です。

 

もし、東京都心部が直下型地震で直撃されたら、東京の東の隅田川や西の多摩川のいくつかの橋が落ちて、鉄道や車の交通網が切断されて、東京近郊からの数百万人規模のサラリーマンや学生は、数日間の都心滞在を余儀なくされるだろう。ビルのライフラインがずたずたに切断されて、電気・ガス・水道が止まると、1000万人規模の水洗トイレが直ちに使えなくなるだろう。公園に溝を掘って野糞をたれることは1日も持たないことは阪神淡路大震災で経験済みである。それに東京では従来の小さな川はすべて暗渠になっているので一時的にせよ排泄物を何処にも流せない。

 

いったいいくつの仮設トイレが現在日本中で備蓄されているのだろうか?ポータブルのトイレはどれくらい供給できるのだろうか?それらは何処に保管されているのだろうか?それは直ちに貯蔵箇所からヘリコプターなどの空輸で移送・移設可能であろうか?仮設トイレひとつあたりに何人が使用可能と推定されているのだろうか?排泄物はどのように処理するのだろうか?(微生物分解トイレと言っても分解速度には限界がある)

 

家を失った人のために、ビルの外に多くの仮設住宅を余儀なくされるだろう。いったいいくつの仮設住宅資材が現在日本中で備蓄されているのだろうか?地震の直後は何万戸が倒壊すると予測して、その応急措置としてのテントが何万張用意されているのだろうか。今回の中国四川大震災に対して日本政府はたった2000張りぐらいしか提供できなかったようであるが、数量が余りにも少なかったのではないか。仮設トイレや仮設住宅を設置できる公園などの面積は十分に確保されているのだろうか?阪神淡路大震災では芦屋では結局すべての小・中・高の学校の校庭とすべての公園が仮設住宅の設置場所になったのであった。それも完全に撤去されるまでに数年かかっている。東京は臨海副都心以外には空き地がきわめて少ない。

 

文京区では東京大学が避難場所に指定されているようである。これはお笑い種(ぐさ)である。現在の東京大学は所狭しと言わんばかりに、無秩序にビルが建っている。その上実験系の実験室が多いので地震でどこから火が出ないとも限らない。実験系の高層の建物の周りは危険である。したがって余程隙間を探し回ってもせいぜい数百のテントが立てられるかどうかであろう。かなり以前から立てられた避難計画が行政によって、そのまま全く見直されていないで、それでよしとしているようである。

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小生は「災害・緊急・トイレキット」というのを阪神大震災のあと買ってトイレにおいているのだが、これとて、本日、あらためてよく読むと夫婦で二日も使えないもののようである。もう一箱分を買ってきて備蓄しておかなければならないと、決心した。「災害は忘れた頃にやってくる」(寺田寅彦)のだから。実はこのトイレキットを買っていることさえ本日までずっと忘れていたのだった。トイレぐらい自己防衛しなくっちゃ。

 

しかしこのトイレキット、本当に使えるのだろうか?一度は試しておかなくちゃ。こういう商品はユーザーによる使用頻度がきわめて少ないはずだからリコールなんか1つもなくて(糞の入った製品を送り返すことなどあり得ないだろうから)、クレームがメーカーにとどかなくて、あまり改良が進んでいないのではなかろうか。(注)

 

(森敏)

注:「リコール学の法則」 内巌・畑村洋太郎著(発行 文藝春秋)には、ユーザーからのリコールを重ねてこそ、メーカーは製品の品質を向上させることができることが繰り返し書かれている。

追記:AED2万台無償修理 という新聞記事が載った(7月中旬)。自動体外式除細動器(AED)「ライフパックCR Plus」に不具合が見つかったとして、輸入メーカーが2万682台の無償修理を始めた、という。まさにこういう機械は極(ごく)たまにしか使われないので、クレームが発見されにくいものである。しかし、不良品だと即命取りになるものである。海外で3件報告されたのが、回収の発端であるとのことである。トイレキットは大丈夫であろうか。

 

 

秘密

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